毬子の秘密②
僕が登校してきて、昇降口から教室に向かおうとしていた時だった。
前から毬子が泣きながら走ってきた。
そしてそのまま僕にぶつかって倒れた。
「毬子……?大丈夫?」
「……うぅ……。」
《バレたバレたバレた。藍にバレた。》
「毬子……何かあったの?」
藍より力は弱いけど、その人の気持ちが強ければ強いほど読める。
でも、気持ちが小さかったり、何も考えていないと全く分からない。藍なら読めるけどね。
だから、相当毬子の気持ちが強かったんだろう。
「澪……。」
毬子の様子がおかしかったから場所を変えようと思い、空いてる教室まで運んだ。
「毬子、どうしたの?何かあった?」
「毬子の机が、無くなってたの。」
「机が?」
「小学校の時みたいに、机も椅子も……。」
「またか……。」
「また結愛ちゃんだよ……。毬子……悪い子なの?」
「……毬子、1ついい?」
「なに?」
「藍のモノ、何か盗ったの?」
「藍がいつも使ってるシャーペンと、鞄についてたストラップ盗ったよ。」
「また、?」
「うん。」
「何でそんなことするの?」
「前も言ったじゃん。そういう事すれば毬子の方向いてくれると思ってた。」
「毬子……」
「あと、」
「あと?」
「……何でもない。ねぇ、毬子昨日見ちゃったんだ。澪と藍がキスしてるとこ。」
「え。」
「付き合ってるの?」
「……うん。」
「そっ、か。」
毬子は俯いた。
毬子はきっと構って欲しかったんだろう。
僕はそう思ってる。




