あの後
土日を挟み、月曜日になった。
教室は元通りに片付けられていた。
「皆さん話があります。」
と言う復活したばかりの担任が口を開いた。
「臼井さん入って。」
毬子がドアを開け、教室に入ってきた。
「……このたびはご迷惑をおかけいたしました。本当にごめんなさい……。」
毬子が深々と頭を下げた。
「ついては、毬子は今日を持って転校します。」
教室がざわついた。
「仲良くしてくれたみんな、ありがとうございました。じゃあ、みんなさようなら……。」
毬子はもう一度頭を深々と下げ、教室から出ていった。
「じゃあHRに戻り……って瀬川さん!?」
私は教室を飛び出した。
「毬子!」
俯きながら歩く毬子を呼び止めた。
「……毬子が居なくなってせいせいしたでしょ。こんな邪魔者。」
「……。」
「ちょっといい?」
私は毬子とともに屋上に来た。
「毬子の親はね昔から何しても怒らなかったの。それで自分で言うのも何だけど、すごくワガママに育っちゃってね。それが原因でいじめられてたの。」
「……うん。」
「でも何も知らない藍が来てくれた時は、変われると思った。この子は毬子の昔を知らない。って。でも、やっぱり無理だった。」
「……うん。」
「……藍、ありがとう。毬子、今度転校した学校では変われるかもしれない。」
「頑張って……毬子。」
「うんっ。……藍、またね!」
毬子は笑顔で屋上から去っていった。
そしてこの学校からも、姿を消した。
「……静かだな……。」
毬子が居なくなってから教室が静かになった。
いじめが無くなったってのもあるし、毬子が暴走したっていうのもあるから、ね。
《元気ないね、大丈夫?》
澪くんが肩に手を置いていた。
「あ、澪くん……。」
「あの……さ。」
私は澪くんとともに空いてる教室へ向かった。




