藍の異変②
「さて、はじめようか。」
その声でみんな毬子の方を見る。
「ねぇ、みんな。1週間毬子をいじめて楽しかった?」
突然毬子が口を開いた。
「なに突然。早く座れよ。」
鬼島さんは容赦なく言い返す。
毬子は無言で教卓に向かった。
「ちょ、毬子なんだよ!」
毬子は鬼島さんを突き飛ばし、iPadを横取りした。
「ふふふ……これで……毬子がこのクラスの権力者だよ……。」
毬子の目つきは別人だった。
あの優しそうな透け通りそうな、そんな毬子じゃない。
あれはドス黒い、闇に飲まれたような顔……。
「毬子のくせに調子のんな……っ!」
鬼島さんが毬子に殴りかかろうとした。
ドスッ……………
「結愛ちゃん、貴方は、黙ってて?」
怖くて目を閉じていた。
恐る恐る目を開けた先は……………。
毬子が鬼島さんを足蹴にしていた。
「じゃあ今からこのルーレットをまわすね。選ばれた人は毬子の言う事を聞いてね?」
毬子がSTARTボタンを押した。
「毬子、今日どうしたんだよ」
澪くんが毬子の前に立ち問い詰めた。
「安心してよぉ、澪。毬子悪いことなんてしてないよぉ?」
いつの間にかルーレットはとまっていたらしい。
「……毬子……お前……。」
澪くんの声が震えていた。
「今回の選ばし者は……………」
みんな息を呑んだ
「瀬川藍!!」
……………私?
「毬子、藍の事ばかり考えてたからかなぁ?」
毬子がニコニコしながらこちらへ来る。
「毬子……。」
「瀬川藍さん。一つ目の命令をします。」
気が付けば目の前に立っていた。
「澪と別れて。」




