表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/315

報酬の件

いつも読んで下さっている方々、こんばんは!

初めましての方々も、こんばんは!

執筆終了しました!

お楽しみください!

目標は達成出来たので明日からの事を考える。


そう、対悪魔用の武器の事である。

もし中級以上の悪魔が出てきてしまったら魔力の付与された武器の類でしかダメージを当てられない為だ。


ジャスティンはロングソードに付与するとしてダンは戦闘斧だろうか?

剣を使っていたので両手持ちだがツヴァイハンダーでも良いかもしれない。

アンナはコンポジットボウなので特効の付いた矢を沢山作ってバックパックに入れておこう。

ラフィアは特効のスペルブックを作れば問題ないだろう。

錬成の素材は魔法ギルドに行けば買える・・・よね?


魔法ギルドって言う程なんだからあってほしい。


良し、明日はフェアリー・ゲートを使って練成をしにガーゴイルの街である「エギエネスシティ」に行くか。

色々考えながら歩いているとどうやら宿屋に着いたようだ。


習性なのだろうか?

そう思いながら扉を潜る。


女将さんが早速声を掛けて来た。


「お帰り小僧、ルイスちゃん。早速だが頼むよ!」


【ただいま、女将さん。分かりましたよ!】


「じゃあ、着替えてくるわね。」


【行ってらっしゃい、ルイス。】


「まかせたよ。後、食事が終わったら部屋に来るように言われてるよ。何かしたのかい?」


【あー、したようなしてないような?】


「なんだいそりゃあ?まあ良い。じゃあ、頼んだよ!」


【お任せを!】


いつも通り背中をバシバシと叩かれる。

皆の方を見ると揃っていたので声をかける。


「「皆、ただいま!」」


「「「お帰りなさい!」」」


元気良く返事が返って来た。

うん、今日もうちの子達は元気だ。

ルイスが手を振って部屋に戻る。

手を振り返すとエプロンをして厨房へと向かう。


そんな些細な事がとても幸せだ。


【今日はホワイトシチューにしましょう。】


「小僧!いつもより多めに仕込みな!」


【ん?分かりました?】


まずはパン種を作る。

多めってどれぐらいだろうか?

とりあえず1.5倍ぐらいで良いかな?


寸胴鍋を出して仕込む。

パンを焼いていると一分程で膨らんできた。

あれ?

早いなと思っているとシチューも煮込みあがったような感じになっている。


スキル様の力だろう『アリステリア様』ありがとう!

どうやら最適化の影響で一度作った料理が早く出来上がってしまう様だ。


女将さんに急かされたので木皿に盛り付けて行く。

もう一品欲しいなと思い茹で卵とハムのサラダを作った。

生野菜にはマヨネーズをかけておく。


女将さん達が出来上がった料理を三階へ運んで行く。

俺はルイス達の方へ運んで行く。


【皆、お待たせ!】


そう言って料理を並べて行く。

料理が揃うと元気良く!


【いただきます!】


「「「いただきます!」」」


いつもの夕食の開始だ。

そうすると女将さん達が戻って来て一般の人達に料理を出し始める。

ん?

そう言えばいつもよりお客さんが多いような気がする。


ルイスに聞くと驚いた事に・・・。


「美味しい料理を食べれるって有名になってるのよ、この宿。」


あれま、それでいつもより仕込みが多かったのか。

商売繁盛で何よりですね、女将さん。

・・・あれ?

料理を作ってるのは俺じゃないか?

まあ、良いか。


食べ終わると女将さんが近づいて来た。


「小僧!食事が終わったら手伝いな。」


と、言われてしまった。


【分かりましたよ。じゃあ皆行って来るね。】


そう言って空いている食器を手に厨房へ向かった。

皿洗いから脱出できる日は来るのだろうか?


夕食が落ち着くと明日のコンソメスープを仕込んでいる女将さんが言って来る。


「今日のシチューも美味しかったね。またレシピを教えておくれよ!」


【了解です。では、そろそろ行って来ますね。】


「気を付けて行きな!」


皿洗いの終わった厨房から出ると皆も食べ終わったのだろう。

今日はリズとマオのどっちが勝ったのかなと思っていると、護衛のお姉さんが下りてきて近寄って来る。


「ヘファイストス殿、アーゼ様とリーゼ様がお呼びですのでいらっしゃって頂けますか?」


「分かりました、すぐに向かいましょう。」


護衛のお姉さんと共に階段を上がって行く。


「今日の料理は美味しかったですね。」


珍しく護衛のお姉さんが話しかけて来た。


【ホワイトシチューという食べ物なんですよ。暖まりますので冬には良いですよね。】


「最近の宿の食事が楽しみなんです。」


【暖かい物は食べられているんですか?】


「アーゼ様とリーゼ様のおかげで最近は一緒の食卓で食べれる様になったんですよ。」


【それは良かった!明日も期待して下さいね。】


そう言うと護衛のお姉さんは嬉しそうに微笑んだ。


三階に着いた。

部屋の前に行くと護衛のお姉さんが一人いた。


「ヘファイストス殿!ようこそ!」


そう言って敬礼をして来る。

俺を見るとウインクまでして来た。

御飯の効果、絶大。

そうすると案内してきた護衛のお姉さんが中に確認を取る。


「アーゼ様、リーゼ様。ヘファイストス殿をお連れいたしました。」


「入室を許可いたしますわ。」


案内してくれた護衛のお姉さんは対の位置に戻る。


「「それではお入り下さい!」」


護衛のお姉さんが二人が敬礼する。

俺は恐る恐る部屋に入る。

まだお仕置きプレイしてたらうまい事言って逃げよう。


そう思っていたが最初に会った時と同じように迎えられた。

良かった、今日はしていなかった。


いつもの位置で跪く。

リーゼ様良かったですね。

あれ?

リーゼ様の方をチラッと見たのだが様子がおかしい。

顔は赤いし滴らせるような汗をかいている。

調子が悪いのだろうか?


様子をみているとアーゼ様から声が掛かる。


「ヘファイストス殿、夜の食事とても美味びみでしたわ。ねえ、リーゼ?」


リーゼ様からの返事は無い。

彼女は更に顔を赤くして震えている。

そしてアーゼ様がリーゼ様の方を見る。

愛おしそうにその頬に右の人差し指を這わせる。


「どうしたのかしら?リーゼ。もしかしてお礼も言えないのかしら?フェアゲッセン家の家格をおとしめるつもりかしら?」


「そ、そんな事は!ヘファ・・・イストス殿。とても・・・美味しかったわ?あり・・・がとう。」


【ん?リーゼ様、調子が悪いのであれば私が診て差し上げますが?】


「あら?ヘファイストス様は医学の知識もあるのかしら?ねえリーゼ、折角だし診て頂いたらどうかしら?」


「そ、それには、ぐぅっ!及びませ・・・ん、わ。ぐっ!」


【左様でございますか?】


「そう、残念ね。ええ、とても残念だわ。」


このままだとまずい気がしてアーゼ様の方を見ると恍惚としたアーゼ様がリーゼ様を見ていた。

ヤバイ・・・お仕置き続行中だったか。

用件を済ましてさっさと逃げよう。

アーゼ様の前で報告する。


【アーゼ様、オーガの牙と会ってまいりました。】


もっと楽しみたかったのだろうか?

アーゼ様は恨めしそうな顔でこちらを見る。

椅子に座っていると挑発するように足を組み変える。

チラリと見える綺麗な足に自然と目が向く。


いかんいかん、さっさと報告して逃げよう。


「それで、オーガの牙は来て下さるのかしら?」


【賛成してくれた者が四名、保留が一名でございます。】


「全員ではありませんの?」


【さすがに急な話でしたので全員賛成とはいかなかったようです。ですが保留ですので全員の参加も望めましょう。】


「それならば良いわ。では本国の状況を知らせますわね?」


話を聞く限り前線にはまだ中級悪魔は出現していない様だ。

あの悪魔達が出てくると通常の武器が効かないので状況がひっくり返されそうだな。

心配しているとアーゼ様が言って来る。


「それで貴方のロングソードの状況はどうなのかしら?」


【それならば、ここに御用意してございますよ。】


邪魔にならない様に部屋の隅に歩いて行きバックパックから箱を取り出す。


ドシャッ!


と、重い音が響く。


「ガ、ガラテア、貴方達で確認なさい。」


「「「か、かしこまりました!」」」


そう言うと護衛の人達が確認をしだす。

その様子を見ているとアーゼ様が提案して来た。


「ヘファイストス様?貴方の報酬の件なのですが、よろしくて?」


【はい。】


俺が再度アーゼ様の目の前に跪くと驚きの提案して来る。


「私とリーゼとの婚約ではいかがかしら?」


【は?】


それを聞いていた護衛の人達ももちろん反対する。


「姫様それはいけません!」


「左様です!公王様に何と言われるか!?」


「それでは国の不利益になります!」


「勇者様ならいざ知らず!」


俺もさすがにそれはないかなーと思っているんだけれど・・・。


「お黙りなさい!救国の英雄であるヘファイストス様だからこそ条件が合うのでしょう?」


え?

救国の英雄?

俺が?

何を言い出すんだこのお姫様!?


アーゼ様が俺の方を見て不思議そうに言って来る。


「貴方のおかげで救われるのですから救国の英雄ではなくって?」


【いや、俺、いや私はお手伝いをしただけであってですね、英雄などではありませんよ?】


「あら、御自分の事を過小評価されているのかしら?」


【いえ、そんな事はありませんが、過分な評価に何故かと思いまして。】


「全て貴方が手配をしたのではなくって?オーガの牙の派遣、冒険者アーサーとのやり取り、黒玉の鍛冶師様の助力、期日までのロングソード、五十本の作成。これらの事を考えると過分では無いと思いますわよ?」


そう来たか。

どうしよう。


「それともヘファイストス様には私達が魅力的では無いとでも言うおつもりですの?」


泣き真似をするアーゼ様。


【いえ、御二人共とても見目麗しいお姫様達と思っております。】


「そうよね?ふふ、先程も私の足を見ていたぐらいですからね?」


ニッコリとその怪しい微笑みが俺を射抜く。

バレてましたか。

逃げ道がない。

どうしよう。

仕方が無い。


アーゼ様に声を掛ける。


【もしも、ですが。今回の件でオーガの牙達が公国の被害を納められたらと言う条件付で良いならば受けさせて頂きます。】


逃げ道を作っておく。


「気持ちの良い返事は頂けないのかしら?」


【今はこれが精いっぱいの返事でございます。】


「・・・。」


あ、いつもの嫌な感じがして来た。

アーゼ様かリーゼ様が怒った時だと、この嫌な感じがするのかな?


「ヘファイストス様、あまり強情だと、国を救った後に伯爵に直訴致しますわよ?」


あの爺さんならかばってくれ・・・ねえな!


【その条件を飲んで頂けなければ、今回の話は無かったと言う事にさせて頂きますがよろしいですか?】


「ヘファイストス?貴方、私を脅すおつもり?」


【そのような事はございませんよアーゼ様。これは取引の対価でございますので。】


「・・・。」


【では、今日の所はこちらで失礼致しますね。】


「まだ、下がれとは言っておりませんわよ?」


【アーゼ様、もう少しリーゼ様をお気遣い下さい。】


それまでプルプルと震えていたリーゼ様が「ピクッ」っと反応する。


「私に指図するのですか?」


緊迫した空気が流れる。

そんな中、リーゼ様が言って来る。


「ヘファイ・・・ストス様、おさ・・・がりくださ・・・い。」


「リーゼ!勝手な事は・・・!」


「いいか・・・ら・・・さがりな・・・さい。」


「・・・リーゼがそこまで言うのなら下がりなさい。ヘファイストス様。約束は守りなさい。良いですね?」


【かしこまりましたアーゼ様、リーゼ様。御二人共、お体をご自愛ください。それでは失礼致します。】


そう言うと部屋を後にする。


廊下を歩いているとリーゼ様の絶叫が声が聞こえて来た。

すみませんリーゼ様、庇ってくれたけれど本当に大丈夫なんだろうね?

アーゼ様がアレで納得してくれてると良いんだけれどな。

そう考えて急いで部屋に戻るのだった。


部屋に戻るとルイスがいてくれた。


「な、何かあったの?凄い汗よ?」


【すごい物を見ちゃった。ルイス俺を癒してくれる?】


「え、ええ、良いけれどその凄い汗をちゃんと拭ってね?」


【うん、分かった。】


お湯を頼んで体を拭う。


そうしていつもの様にルイスに癒されて眠るのであった。

此処まで読んで下さってありがとうございます!

まずは、いつもの!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変ありがとうございます!

執筆にも力が入る次第であります!

大人の世界。

ふふふ、子供には分かるまい!

ということで掲載してみました。

今後共よろしくお願いいたします!

それでは 次話 初めての給金 でお会いしましょう!

皆さん、お疲れさまでした!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ