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トロール狩りー2



その頃一方、三体のトロール達は村の外壁で待ち受けていた。



「ニシテモ彼奴遅イナ」

「ソウダナ、流石ニ遅イ」

「人間見タイナ、餌ニ負ケル訳無イト思ウガ、見ニイクカ」



三体のトロールは村の中へ入ろうとする。




その時村の外壁の横から一騎の馬にまたがったミリスと裕太が現れた。



大火球ラージファイヤーボール



ミリスは一体のトロールに向かい火球よりも一回り大きい火の玉が真っ直ぐ飛んでいく。

1番手前にいたトロールにそれが命中すると火炎と共に爆発が起こる、しかしオーガの時の様にバラバラに四散はせず身体に大穴を開け、全身が焼けてもギリギリ死んではいない様だった。

ミリスの操縦する馬はトロールの一団に向けて走り抜けていく。




「裕太、後はお願い」

「わかった任せろ‼︎」



裕太はトロールの目の前で馬から飛び降り、手負いのトロールに飛びかかる。



「斬撃‼︎」



裕太はスキル〈斬撃〉を発動させる、トロールの首に波動が直撃し、首を切り落とす。



「裕太早く乗って‼︎」



裕太は馬に再び飛び乗ると、すかさず全力で馬を走らせ撤退する。

トロール達はあまりにも突然の出来事にあっけにとられている様だった。



「何ダァァァ、何ガ起コッタンダ‼︎」

「アノ人間ヲ逃スナ」



トロール達は裕太とミリスを追いかけようとする、だが馬の速さには追いつかず村の外壁を伝い姿をくらます。



「彼奴ラ村ノ影二隠レヤガッタ‼︎」

「キットコノ村ノ人間トグルダ」

「村ノ人間ハ皆殺シニシテヤル」



トロール達は村を壁を体当たりで破壊する、トロールは目の前のあった家屋の薄い壁を素手で引き剥がす。

しかし中はもぬけの空で誰一人として居なかった、というのも村人達は村の中心の広場に集まっていた為である。



「誰モ居ナイナ」

「餌ノ癖二生意気ダナ」



トロールは一際丈夫そうな建物を探す、トロールは村唯一の石で出来た建物ーーー共同の調理場に登り、辺りを確認する。

そうすると村の中心に村人達が集まっているのが見える。



「人間ガ真ン中二集マッテイル‼︎」

「殺シテヤル‼︎」



2体のトロールは広場に向かおうと進んでいく。

その時背後に馬にまたがったミリスが現れる、今度は裕太の姿は無く、ミリスは片手に飲み干した魔力回復のポーションを持っている。



「魔力も回復したしもう一度行けそうね」



「糞、サッキノヤツダ‼︎」

「ココハ俺二任セトイテ村の広場二行ケ」

「ワカッタ」



一体のトロールは村ノ中心部に向かっていく、もう一体のトロールはミリスの前に立ち塞がった。



「其処ノ人間‼︎ 先程ノ魔法ハカナリ強力ダッタガ、アンナ強力ナ魔法は連発ハデキマイ、死ネェェ‼︎」



トロールはミリスに殴り掛かってくる。



大火球ラージファイヤーボール


「グウァァ‼︎ ナンダダァァァ‼︎」



トロールに大火球が命中し腹部に大穴を開ける、それと同時に肉の焼ける匂いがミリスの鼻をくすぐった。



「魔力を回復させたのよ、所詮は巨人族ね、頭は人間様ほど回らないみたいね......風斬ストームスラッシュ



ミリスはのたうち回るトロールに風斬を唱えトロールの首を切り落とす。



「ふぅ、こいつら一体で銀貨3枚ってほんと割りに合わないわよね、こっちは片付いたし急いで向かうに向かわないとね」



もう一方のトロールは村の広場の黙然まで来ていた、村人達の先頭には裕太の姿があった。




「ミリスの言う通り広場で待っていて正解だったな、まさか本当に来るなんて、斬撃」



裕太の剣から波動が放たれる、しかしそれは剣がぶれてしまいトロールの肩をかすめる。



「あれ......外れてみたいだな、斬撃」



しかし斬撃は放たれなかった。



「あれ? 斬撃‼︎ 斬撃‼︎ ......もしかして連続して打てないのか⁉︎」


「人間、仲間ノ仇ダ‼︎」



トロールは拳を振り下ろす、裕太は避けようとするが避けきれず拳が直撃する、裕太は吹き飛ばされる。

裕太は家屋の壁に激突する、身体中に衝撃が走り口から血が吐き出てくる。



「糞、痛てぇ......」



裕太は血を吐きながらも体制を整える。

裕太はステータスを確認するとHPが19から11まで低下してた。



「身体は一応動くみたいだけど、ボロボロだな、絶対骨とか折れてるし、次食らったらそろそろ本当に不味いな、てか何でこんな冷静なんだよ......これも精神力が19のおかげか?」



トロールは全面まで近づいてきており再び拳を振り下ろしてきた。

裕太はよろけながらも回避する。



裕太の背後でズドォォンという音が響き渡る。



大火球ラージファイヤーボール



その時だった、馬にまたがったミリスが現れ、魔法を打ち込む、トロールのうなじ部分にあたり首が吹き飛びピクリとも動かなくなる。



「大丈夫、とりあえず回復魔法はかけとく」



ミリスは裕太に回復ヒィールを唱える。



「嘘見たいに痛みが消えた、魔法ってのは本当にすごいな」

「まぁね」




その時だった、一人の青年が息も絶え絶えでやってくる。



「大変だ‼︎ トロールの群れが村に迫ってきている‼︎ 三体、四体の話じゃない、数十体だ‼︎」




裕太とミリスを含めるその場の全員にどよめきが走った。

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