第9話 翔とマサル
第9話 翔とマサル
次の日、日曜日は大抵マサルと翔と勉強するのだが、今日はしなかった。なぜなら前日、マサルは銀と麻里と映画を見たため、起きられなかったからだ。
しかし翔は怒っているようだった。
(何故マサルはあんなやつ(銀) といるんだ。)
次の日、いつも翔はマサルと一緒に食堂に行かなかった。
マ)「翔、なんで待ってくれなかっただよ」
翔)「井上 といけばいいだろ」
マ)「銀とはそんな仲良くないって」
翔)「でも土曜日一緒に映画見てたんだろ」
マ) 「ごめん、翔も誘えば良かった」
翔) 「別にいいよ。あいつ嫌いだから」
翔は銀を嫌っている様子であった。
ちなみに、高校の方は全員良くやっていたらしく、来年はDクラスをなくして、Aを2つにBを4つ、Cを2つにする話が上がっていた。
また、小泉先生は大変よく、マサルたちB1もAと同じ難易度の問題を解くレベルにまで上がっていた。
そんな勉強と実験の日々は変わらず、一年が経過し良いとしていた。そんなクラス分けテスト前最後の授業のとき、
マ) 「もうすぐ一年」
翔) 「結局実験も訓練クラスだったな」
麻) 「私も全然進展ない」
犬) 「俺は絶対Aクラス行くからな」
佐) 「そんなこと言って勉強してるの」
犬) 「佐藤、調子乗ってんな」
小泉先生) 「こら、授業始めるぞ」
B1も大体仲良くなってきた。なのにクラス分けテストの日が来てしまった。
マサルは翔と勉強し、2人とも自信がある。また、マサルはたまに銀と翔に隠れて勉強していたので、翔には負ける気がないようだ。
今日から1週間テスト。文系と理系のテストは違い二種類ある。マサルたちB1は理系なので月、水と金曜日の午前だ。
〜〜1週間後〜〜
全校生徒、集会場に呼び出された。
「理系から、1番 A1 井上銀、2番 A1 竹下 武、3番 B1 磯貝 マサル、4番....」
「文系、一番....」
マサルには何も頭に入ってこなかった。20人中3位という結果は普通のマサルにとって大打撃だ。
因みに、4番はA1 竹下 青、5番は林 麻里。翔は6番目であった。
「この番号は来期のクラスわけに依存する。1番から5番は理系ならA1、文系ならA2。6番から10番は、B1とB2。あとは同じように、B3、B4、C1とC2だ」
これは翔とマサルのクラスが違うことを表していたに過ぎない。翔にとっては裏切られた気分であっただろう。一緒に勉強して、本番でも良くできたように思えたのに、マサルに差をつけられたという現実は、翔にとっては耐えられない。
「早速だが、来期は来週始まる。後言い忘れていたが、祝日は休みだが、春、夏、冬休みはない。だから、そのぶん勉強に励んでもらう。何故なら、卒業した生徒が勉強ができていなかったら苦情は大学に来るからな。」
深刻な問題を突きつけられた全員は唖然としていた。
「おい、そんな話聞いてないぞ」
「休みを取らせろ」
そんなこんなで一年が過ぎ、マサルには黒球の進展のないまま終わった。これから2年間、黒球の研究の成果は如何に。
次部は新年度が始まります