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過去3




「ねえ、そう言えば。どうして貴方とイグワーカンは仲がいいの?」


俺と、イグワーカン?

仲は......いいのか?


「仲がいいかどうかは分からないが、よく決闘はするなあ。」


何かというにつけてアイツは俺に攻撃を仕掛けて来るんだよなあ。


決闘、決闘と五月蝿くて仕方がない。

でも、結局はいつの間にかアイツと剣を打ち合っているんだけどな。

俺も不思議だ。


「それを仲がいいと言うんではないの?だって貴方、私とピナとイグワーカン以外にその猫、外さないでしょう?」


それはそうなんだが、仲がいいと言われると何だか否定したくなるんだよ。

アイツとは、なんというか決闘しかしてない気がするし。


「というか、どうして貴方とイグワーカンは知り合ったの?」


昔の話になるが......。

あれは、今でもいい思い出だ。


「そうだなあ。あれは、何年か前の緑の月の暑い日だった。」











__________________________



カキーン...カンカン、キーン...カン カキーン!

剣を合わせる音が青空に響く。


「おい、アルフ!お前修行さぼったろ!前より剣が軽いんだよ、ボケ!」


「すみません!」


師匠こわ!

いや、最近内職系スキルを上げるので必死で、戦闘して無かったけどさあ。

Lv.が下がった訳じゃないのに良くわかるもんだ。


「アルフ!もういい、今日ほここまでにする。次もこんな調子だったら破門だからな!」


「はい!」


だが、今回は何故呼び出されたんだ?

こんな辺境まで。

まあ、おおよそ検討はつくっちゃつくんだが。

あれ、だろ?あれ。

いつもの師匠の無茶振り。


「で、だ。」


ほら来た。


「今日お前を呼んだのには理由があってだなあ...。紹介する。イグワーカン・ロードナイトだ。俺の息子にあたる。そして今日から、お前の好敵手だ。」


「はじめまして。イグワーカン・ロードナイトです。父上はこう言っていますが、気にしないで下さい。けれど、貴方は私よりも強いと父上から自慢されているので、会えるのを楽しみにしていました。」


むすこ。...息子。

息子!?

あの、何を置いても剣が好きで!

剣以外にどうして気を割かなくてはいけないのだと、騎士団長にと、国王に望まれても頷かなかった師匠が!

人と関わる......だと!?

いや、それよりも結婚していた....!?


いやいや。落ち着け、俺。

ヒッヒッフーって、それはラマーズ法!

ふーーはーー。

うん。落ち着いた。


「はじめまして。そこまで言ってもらえるとは光栄だな。期待に答えられるよう、頑張るよ。」










____________________________



「そんなこんなで、出会いは衝撃的だったなあ。主に師匠のせいで。」


師匠は今回も突然で。

イグワーカンはあの見た目で師匠の息子とは...。


「......!?ちょっとまってよ!貴方の師匠って、あの剣聖ロードナイトなの!?というか、息子がいたの!?イグワーカンが!?」


だよな!そうなるよな!

しかも、アイツがそうだと思わないよな!

アイツは、見た目はまさに男装の令嬢だからなあ。

逆に師匠は傭兵みたいで、騎士に見えないくらいゴツいし。


「いえ、でも性格はそっくりかもしれないわね。」


ああ、確かに2人とも剣術バカだな。

師匠は、修行に。

イグワーカンは決闘に一直線だ。

師匠は1人で修行してるだけだから良いけど、アイツは人を巻き込むからなあ。

いや、イグワーカンの方が言葉遣いも丁寧だし礼儀も身についているから、どっちもどっちか?しかしアレで何も考えてない。



......シアはいつ師匠と会った事があるのか?いつ会ったんだ?師匠はいつも放浪してるのに。


「シアは師匠に会ったことがあるのか?」


「ええ。幼い頃にね。たまたま村に来ていてね。幼心に、この人のようになりたいと思ったことを覚えてるわ。」


師匠のように......。

ゴツゴツ...山男...。


ブルブルブル


「......俺は今のままでいいと思うが。」


いやむしろ、今のままで居てくれ!頼むから!


「ふふっ。流石に今は思ってないわよ。何があっても貴方が守ってくれるのでしょう?あの時私は生き残るのに必死だったから。」


......シア。











____________________



カ..キーン...!


コイツまた!


「アレフレード殿!私と決闘してくだされ!」


「だが断る!というか、いきなり剣を振り下ろして来ないで下さいません!?」


毎日毎日やってられるかっての!


「むう。」


はあ、やっと諦めたか。

最初は師匠とは違う常識のあるやつかと思ったが、見当違いも甚だしかったなあ。

コイツは確かにあの師匠の子だ。

...このウザさ加減がそっくりだ。



いや、諦めて...なさそうだな。


「ではこの、アミーンのダンジョンで、しかも黒の月の新月の夜にしか採れない、レティレーツィの花と、同じく、満月の夜にしか採れないアーカンジェルの実。」


くっ!それは!

入手困難な、とてつもなく運が良くないと採れないというあの!

俺も1度しか採れたことないのに!


「この2つを私と決闘したら、」


「する!」


あ、


「そう言って頂けて、とても嬉しく思います。」


ああああああああ!

ハメられた!


しかも最後まで聞いてねぇ!

1回でどれだけくれんだよ!

まさかこの先ずっと決闘まみれなのか!?

くっくそぉぉぉ!


「あ、それからその顔、やめてもらえますか?」


あぁん?


「顔、ですか。」


顔やめろってどういう事だよ。

整形しろってか?あぁ?


「ええ。正しくはその態度ですか。何だか気持ち悪いんですよねぇ。背筋がぞぞぞーっとするというか。」


「うーん。でも、これが私の素ですから。どうしようもないのですが。」


本当は違うがな!


「いえいえ、違うでしょう?」


「そう言われてもですねえ。困ったなあ。」


コイツこえーよ。

脳筋の癖してどうしてこういう時だけ鋭いんだよ!野生の勘か?


そういえばコイツ、俺が他の奴らとにこやかに会話してると近づいてこねーのな。

攻撃仕掛けて来るのも俺が1人か、師匠と一緒な時だけで。

はあ、どうすっかなあ。








キン...!カン..カキーン カ...キン!カーン!


「参りました。」


はあっ、やっと終わった。

コイツ何気に強いんだよなあ。


そろそろ負けそう、俺。

まあ、意地でも勝つけどな!


「これが約束の...」





......コイツ馬鹿だ。


1回の決闘で、素材全部出しやがった。

やっぱ脳筋...。

いや、俺的にはいいんだけどさあ?

なんか良心が痛むというか...。


はあ。少しぐらいは枠の中に入れてやってもいいか。感にしてもバレてる訳だし。

でも、気づいてて離れていかないのな。

普通、これだけ猫が厚いと、ひくやつが多いのに。イメージと違うっとか言ってな。


.........少し、ほんの少しだけな!

俺は、嬉しく思ってるのかもしれない。





「イグワーカン」


「...っ何です。」


くくっ。すげぇ悔しそう。

よし。これからも絶対負けねえ。

勝ち続けてやる。


「俺はアルフレード・コラーレス。改めてよろしく。」


「! こちらこそよろしく。」











____________________



「そこから、今までアイツとの付き合いは続いてるんだが。.....。どうした、シア?」


どこに泣く要素があったんだか。

泣くのはいいが、俺の前だけにしてくれよ?


「アルフにも友達がいたのね!やっぱりイグワーカンと仲がいいんじゃない!」


いやいや、アイツとはただの腐れ縁...決闘仲間なんだけどなあ。


















「友.......か。」




ずっと放置していてごめんなさい。

本日は2話投稿です。

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