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スイッチ 〜前人未到の夢の道導〜  作者: つば


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行きたいじゃ行けない場所

なぜ、悪石(あくせき) (りん) はそんなに知識があるんだろう?

悪石「じゃあ約束ね!」


嶋口「……軽く言うなよ」


悪石は一歩、距離を詰めた。


さっきまでの笑顔じゃない。


真っ直ぐな目。


悪石「軽くないよ」


店の奥の空気が、ピンと張る。


悪石「甲子園ってさ」


悪石「行きたいじゃ行けない場所なんだよ」


嶋口「……」


悪石「途中で折れたら終わり」


悪石「どっちか捨てたら終わり」


悪石「中途半端なら、もっと終わり」


グローブを指差す。


悪石「それ、そういう道具だから」


嶋口はゆっくり息を吐いた。


嶋口「……分かってる」


右手でグローブを握る。


そして


持ち替える。


左。


嶋口「やるって決めたんだよ」


嶋口「最初から」


悪石の目が、わずかに細くなる。


試すように。


悪石「じゃあ言ってみて」


嶋口「何をだよ」


悪石「逃げないって」


悪石「最後までやるって」


一瞬だけ、迷う。


でも


嶋口「……逃げねえよ」


一歩、前に出る。


嶋口「右も」


嶋口「左も」


嶋口「どっちも捨てない」


悪石は、じっと聞いている。


嶋口「中途半端にもならねえ」


嶋口「両方、エースにする」


あの日の言葉が、自然と出ていた。


嶋口「だから——


グローブを、はめる。


嶋口「連れてってやるよ」


嶋口「甲子園」


静寂。


数秒の間。


悪石は、ふっと息を吐いた。


そして


笑った。


悪石「……合格」


カウンターに戻り、何かを取り出す。


細い革紐。


悪石「それ、まだ未完成だからさ」


悪石「調整する」


嶋口「調整?」


悪石は近づいてきて、グローブを手に取る。


悪石「右でも左でも投げるなら」


悪石「どっちでも中途半端にならない形にしないと」


器用な手つきで、紐を締めていく。


悪石「これね」


悪石「普通のグローブより難しいよ」


悪石「逃げ場ないから」


嶋口「望むところだ」


悪石は少しだけ笑う。


悪石「いいね」


最後に軽く叩いて、グローブを返す。


悪石「今日から、それキミの」


嶋口「……いいのか」


悪石「貸すだけ」


悪石「約束、守れなかったら回収する」


嶋口「厳しいな」


悪石「当然でしょ」


一歩下がって、指を差す。


悪石「じゃあ明日から来て」


嶋口「は?」


悪石「フォーム見るって言ったじゃん」


悪石「右も左も、全部」


嶋口「……マジかよ」


悪石「マジ」


ニヤッと笑う。


悪石「甲子園、行くんでしょ?」


嶋口はグローブを握り直す。


嶋口「ああ」


嶋口「今度は、打たれねえ」


扉を開ける。


カラン

プロフィール(3)

八川(やかわ) 敏志(さとし)

年齢:14歳 (中2)

誕生日:8/21

ポジション:外野(センター)

右打ち

鷹浜中学校

パワー⑥

走力⑦

ミート⑤

噂:準決勝でいはき中のエース星谷 悟から勝ち越しホームランを打って星谷からは恨まれてるとか。


桜井(さくらい) 海斗(かいと)

年齢:12歳 (中1)

誕生日:3/4

右打ち

ポジション:ショート

ミート⑤

捕球⑧

守備範囲⑧

噂:鷹浜中では珍しく打撃より守備の方が得意みたいだ。



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