↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
禍姫  作者: 紲結、
1章
PR
21/22

雲津過家

──蒼空side──


メアに言われた事を考える怒ってもいいと生きてる証拠だと、そして色欲は嘘つきだと言っていた

色欲つまりは夕陽の事だ、けど分からない俺には分からない⋯⋯そして足音が聞こえ


「やっと見つけたわ、蒼空ごめんなさいね翔も悪気は無かったのよ」


夏向さんだ、でも何で俺を追いかけてきたのかが分からない

俺を嫌いになる筈だ、そうじゃなきゃ駄目だ駄目なのだ


「先に言っとくけど誰一人として蒼空を責めないわ、むしろ私達は少しだけ安心した面もあるのよ?貴女も怒ることが出来たんだって」


俺は何なんだろう、どんどんわからなくなってきた

そして夏向さんが何をするでもなく俺の手を取って来た


「いい?私達はね貴女を見捨てないわ、信じてくれないみたいだから何度だって教えてあげる

私達は貴女の味方よ、蒼空」


俺は⋯⋯夏向に夕陽と会った事を話す、何でか話したくなったのだ⋯そしてメアとの事も話す


「ふーん、メア確か怠惰のナイトメアだったかしらカノンさんと悠利にボコられてた

信用はできないけど、もし本当なら夕陽?て子が何かの嘘を付いてる事になるわね、確か夕陽の死は確かに確認された、その後遺骨が盗まれるまでの間の事は誰も知らない⋯⋯ねえ蒼空夕陽について何か不自然なところはなかった?」


思いだすが特には無い、でもあるとすれば


「確かこっち側には来れないだとか、私を守ってくれるとか言ってました、でも不自然とまではいかないですよね」


そう何処にも不自然なところはなかったように思う

でも夏向さんは思考を進めている、俺には分からないけど夏向さんには分かるのだろうか


「情報が足りないわね、候補は幾つか思い浮かぶけど確信には至らないか

取り敢えずは一旦帰りましょう?蒼空」


優しく微笑み俺の手を引いてくれた、それを嬉しく思ってしまうが俺はここまで幼かっただろうか


──翔side──


蒼空が出ていった後、夏向に蒼空の事を任せ零と2人で話していた

ここで僕が行くのは余計ややこしくなりそうだし零は多分慰めるのには向いてない、そして零が口を開いた


「ねぇ翔、何であんなこと言ったの?何か考えはあったんだと思うけど」


その質問に僕は机の引き出しから1枚の資料を取り出し零に手渡す


「これが理由だよ、蒼空の妹の夕陽あの子は異常者だ

僕は人災で妹が無くなったって言ったよね、もっと深く理由を言うならこの事件は夕陽の自作自演になる」


資料を見て零は表情を険しくしていた、そして珍しく声に怒りを滲ませ言葉を発する


「ねえ、この事を蒼空ちゃんは知らないんだよね?それで翔は知るべきだって?

世の中には知らなくても良い事もあるんだよ?特にこの事は⋯⋯蒼空は受け入れられないかも知れないよ?」


零の言い分には一理あるがもし、これが死の偽装なら過去は蒼空を蝕む呪いになる

資料には今は誰も住んでいない雲津過家の情報と写真が載っていた、更に言うなら夕陽の部屋の情報だ、その部屋には大量の蒼空の写真が飾られていた⋯これだけなら単なる姉妹愛の可能性があるが問題は日記に書かれていた事だ、夕陽は8年前つまりは蒼空が8歳の頃に自殺した事になる、そして理由は蒼空を追い詰める為だけと書いてあった

姉の心を壊したい、顔を歪めたい、自分だけに依存させたい、そんな事がびっしり日記に記入されていた


「そうかも知れない、まあ知る前に出てっちゃったからね

はぁ~嫌われたよな僕、アンカーとして失格だよね」


「うわー面倒臭、このくらいで嫌わないと思うけどな」


問題は多い、この資料は第8部隊がカノンさんに頼まれ現地にまで行き調べだした情報だから間違いはないだろう

蒼空に現実を見せるなら部屋に行き直接見せるしか無い、そのくらいしなければ妹に関する事は決して信じないだろう

妹を失ってからの8年間、蒼空は生きる理由を失いエンゲージリンクで見た情報によると死ぬ為に生きていた、役割を演じていた⋯⋯そしてやっと歩き出したのに今度は教団の侵入だ、東京エリアでは僕達を人質に勧誘しようとした、埼玉エリアでは武力で襲撃した

力で来られたなら対抗手段は見つかる、他の部隊に救援を出せばいいのだが、精神的に来られた場合は蒼空の心が重要になる


「だから直接調べさせようとしたの?私達も四六時中ずっと側にいられないか〜」


「零は悪くないよ、むしろこんな事しか思いつけない僕にこそ問題がある」


それからも零と話を続けていると夏向が帰ってきたみたいだ、蒼空も一緒に帰ってきていたが零が騒ぐ


「何で!蒼空ちゃんと手を繋いでるしさ私も仲良くなりたいのに何か毎回出遅れてる気がする!」


「少し静かにしなさいよ、ほら言いたいことあるんでしょ?」


夏向は蒼空を促し、僕の前にきて頭を下げた


「すみません、翔さんは私の事を思ってたのに」


「ううん、僕の方こそごめんね他にやり方が合った筈なのにこんな事をして」


「これで分かったでしょ?翔も怒ってないわよ、それと蒼空さっきの事はどうする?」


「話します、その実は⋯⋯」


話を聞くと夕陽と既に接触してしまっていたらしい、それにメアともだ⋯⋯メアの発言からすると嘘つきという部分と資料を合わせると色々と考えられるがそれよりも今は


「ありがとう、蒼空この事は本当は言いたくなかったんだよね?それでも教えてくれて本当にありがとう」


「うっあの夕陽にも何か事情があると思うんです、何で教団にいるのかは分からないですけど、どうやって生きてたのかも⋯⋯でも夕陽はいい子ですだから」


「うん、大丈夫だよ」


とは言ったものの、零と顔を合わせるとだから言ったよねと目が語っていた

資料については夏向には共有するとして蒼空に伝えるわけにはいかないか、夏向はジト目を向けてきた既に何かを察した?鋭いな


「これからどうしようか、取り敢えず一旦保留ということにして特に次の作戦についてもないし」


「零、蒼空と少し歩いてきたら?いや、そうね2人で第1部隊な隊室に行ってきてくれないかしら」


「第1部隊ですか?カノンさんに用事でも?」


「よく分からないけど行ってくるよ!行くよ蒼空ちゃん!」


「えっまだ何しに行けば聞いてない、待って下さい零さん」


零により蒼空が引きずられていく、夏向は何か僕に2人で聞きたい事、もしくは蒼空に聞かれたくないことがあるのかな


「この資料、見られたくないからきちんと締まっておきなさいよ⋯⋯ふーん夕陽の事ね」


さっきの資料、蒼空は気づかなかったけどまあ適当に机に置き放しだったから見つかるか、一応見えないようにしたつもりではあるけど


「それで、何か分かる?夏向」


「幹部連中は何かしらの銘と精神性を示してたわ、色欲はどんな精神性なのと思ってたのだけれど下らないわね」


「下らない?」


「ええ、メアは確かどんな時でも変わらない精神性を掲げでたわね、だとすると夕陽のこのやり方は幼い頃から精神を壊し自分の都合のいいように作り変える

メアの精神性と真逆の行いをしてるのよ、メアが情報をこちらに与えたのも単純に嫌いだからだけの可能性があるわね」


確かに、教団幹部は目指す最終目標が違うらしいし互いのやり方に好悪が全く無いわけじゃない、前のフリュイドもヴァイラスが撤退した事に関して気にしなかったように感じたが逆にヴァイラスのせいで撤退する羽目になったとも言える


「そこから考えるとメアの嘘つき発言これが重要の可能性が非常に高いわ、自分に依存させる事を守ると捉えることも出来るからここを嘘だと断言は出来ない

だとしたら一体何が嘘なのかを知る必要がある」


何が言いたいのかは分かった、なら僕達の次の行動は


「明日蒼空を他部隊に預けられないか色々聞いてみるよ、僕と夏向、零の3人になるけど行ってみようか」


「預けるなら蒼空が緊張しない様に第7部隊をお勧めするわ、零と星沙には私から伝えておくから」


確かに、第7部隊なら蒼空も安心出来るだろう

明日3人で蒼空の育った家に向かう事にした

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。