第27話 夜会
兄視点です。夜会でエドワードと対面します。
夜会が行われた。
子爵になった父と子爵夫人になった母。
そして子爵家嫡男の俺。
子爵家は5家になった。
準男爵
「閣下、お久しぶりでございます」
父
「気恥しいですな。閣下と呼ばれるのは」
準男爵
「同じ準男爵でしたのに……」
涙目である。
父
「な、泣くことないでしょう。複雑ですが、
娘のお陰ですよ…」
準男爵
「お嬢様とは、嫁ぎ後初ですかな?」
父
「ええ、そうですな」
夜会は華やかだった。
国王両陛下と少し離れた場所に側妃殿下。
王太子殿下とその婚約者の公爵令嬢。
ずらっと並ぶ王子と王女達。
隅にエドワード殿下と隠れるようにシャルルもいた。
宰相や将軍閣下。
騎士団長もいる。
その子息、令嬢。
夜会が始まり皆それぞれダンスをしたり
食事をしたり談笑したり。
俺はは夜会には出たことがないから
いわば社交界デビューでもある。
「やぁ、久しいね」
声をかけてきたのは
以前俺が仕えていたベルローズ公爵家のカルロット様。
「お久しぶりでございます」
カルロット様
「妹には会えたのかい?」
俺
「いえ、姿を見かけただけで…」
カルロット様
「じゃあ、私から殿下に君を正式に紹介しよう。
殿下の妃の兄上だと」
カルロット様の後を着いていく。
カルロット様
「やぁ、エドワード、妃殿下も元気そうで」
エドワード
「ああ、お前か」
シャルルは少しお辞儀をしほほえむ。
カルロット様
「エドワード、覚えているかい?
以前、私の家で執事をしていた妃殿下の兄上だ」
俺
「ご招待ありがとうございます。
妹の元気そうな姿拝見出来て安心いたしました」
シャルル
「…お兄様、お久しぶりです。
カルロット卿からお話は伺ってました。
お兄様こそ、お元気そうでなりよりです」
エドワード
「ああ、覚えている。
改めて家族としてよろしく頼むよ」
妹の前だからだろうか。
すごく穏やかな表情で、
こんな表情出来るやつが、
支配欲あるようには見えないな。
王族だから、なのか?
妹も、
カルロット様の事をカルロット卿等と
王族が使う言葉を使っている …
そりゃそうか。
妹はもう王家の人間だ。
俺
「あの、失礼を承知でお願いがございます。
殿下とふたりでお話させて頂けないでしょうか?」
エドワード
「構わない、では、場所を移そう」
シャルルの方を向き
「今、伯爵と話してる両親の元にいろ。
話が終わったら迎えに行く」
シャルルは頷き軽くお辞儀をして
両親の元へ歩いて行った。
エドワード
「カルロットは、他の奴らに挨拶行け」
カルロット様
「わかったよ」
人が割かし少ない場所に移動する。
エドワード
「で、話とは?」
俺
「…何故、私の妹なんでしょうか?」
エドワード
「俺が必要だからだ」
俺
「…必要?いつから、妹の事を?」
て言うか、
王族の一人称が「俺」?
エドワード
「学園で初めて見かけた時からだが?」
俺
「…それは、一目惚れ、ですか?」
エドワード
「人の悪意に気が付かないのか、
危ういと感じた。
学園にいる間は、上級生や上位貴族が守れるが……
卒業したら誰も守れんだろう。
俺が整えてやる必要がある」
整える…?
つまり、囲われた?
うちも保護対象と言うことは、
うちも囲われてるの?
エドワード
「何か問題でも?」
俺
「いえ…妹の事よろしくお願いいたします」
深くお辞儀をした俺を尻目に、
両親の元で談笑している妹…妃殿下の元へ歩いて行った。
妹は殿下を見つけると嬉しそうに笑っている。
両親は複雑な笑みを浮かべながらも
挨拶を交わしている。
あいつ、殿下が好きなのか?
自由がないのに?
…王位継承権まで、
妹の不安を消すために放棄した男だ。
異常にしか見えないが、
結婚しちまったからどうにも出来んわな…
王太子
「失礼、君が彼女の兄上か?」
俺
「お、王太子殿下。お初にお目にかかります。はい、兄です」
王太子
「弟は確かに異常でズレてはいるが、
君の妹君を大切にしすぎってくらい大切にしてる。
何かあれば王家一気団結で守るから安心してくれ」
俺
「あ、ありがとうございます!」
王太子
「私の大切な婚約者が可愛がってた後輩でもあるしな」
さすが王太子だな。
異常でズレた王子…
側妃殿下の第1王子殿下はまともな方だと聞く。
何故、弟の第2王子だけ?
…考えるだけ無駄だな
神様のいたずらとでも思っておくか…
諦めるしかない兄でした。
次回もお楽しみに。




