第6話_傍観者の驚き
「あれは!」「師匠、フィールで確認させて!」「いいよ」
ミコが影帽子から取り出した惑星儀と羅針盤を見て、ゾーン17ドレイク自然公園にいた神様達は過剰な反応を示した。中央ベンチに座っていた片割れ――哉が真ん中にいる師匠こと魚に本を開くよう頼むと、魚もすんなり了承して畳んでいた本を開く。ページを開いた途端飛び出す絵本のように幻視画が現れる。世界の縮図たるその幻視画、その範囲を厳選すると――ミコ一人の姿が大きく再現される。その黒い手に握られていたのはやはり、銀色の惑星儀と硝子の羅針盤だった。
それを目撃した神様達の顔に不器用なれど不敵な笑顔が浮かぶ。
「な、な、……なんてこったのこりゃあこりゃあ。あ、あ、あ、あ、あの娘、銀の天候儀と硝子の羅針盤、神器レベルの秘宝を両方ほゆうしている保有しているなんて。ど、どんだけよどんだけよ……」
ゆったりぶかぶかの服を着た、存在自体も怪しい女性が脱帽したという感じで奇天烈な其の詞を宣うと、周りの神様仲間達も一斉に頷き同調する。もう魂も抜け出てしまいそうなほどの衝撃だったのだ。この事実は。揃いも揃って。神なのに。
その中に於いて魚、哉、祝の師弟トリオに御両所と呼ばれた二人の女性だけは呆けることなく、すぐに事態を収拾してしまう
「幽さんの指摘はもっとも。でもわたしはあんまり驚かないなあ。だってミコちゃんが所有者なら、むしろ安全。そう思わない?」
「うんうんうん!」神速頷き三連発でもって呆けていた神様達は魚の纏めに全面賛同すると同時に、己が不覚で抜けかかった魂を身体に定着させる。そういうことか。なすがままかと、神様達はこの現実に喝采する。そして改めて、ミコ=R=フローレセンスへの評価を確かにするのであった――。




