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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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77◇納品完了

77◇納品完了

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翌日の朝は少し早めに叔父宅を出る。

朝9時には出発したいとの「スカイコンドル」の面々からの要望だ。

8時に学園に着き、スカンクワークスの部室に行くと6人全員揃っていた。

エドモンド、ショーン、モーリスも居る。

やはり新人の門出は見送りたいのだろうな。


「おはようございます。皆さん体調はどうですか。まぁ王都までは数分の飛行ですので問題無いとは思いますが。」


全員「はい」と答えて俺に敬礼する。


王都の行き先は昨日中将から聞いている。

情報局の横にある国軍練兵場に降り、装備品の倉庫を改装してあるのでそこに格納せよとのことだ。

前回行った時にかなり大きな倉庫があったのでそれだろう。

あれなら3機は余裕で入るな。


あの分かり易さなら俺が同行しなくても自分たちだけで行けると思うが、やっぱり心配なんだろうな。

訓練期間も十分ではない速成栽培のパイロットだし。

誤字じゃないよ。

本当にアレで大丈夫なのかと思うくらいだし。

まぁ国境のこともあるから多少のリスクは無視しても使いたいのだろう。


「さて、行きますか。昨日やったのと同じ縦列飛行で、今日は4機になりますので十分注意してくださいね。」


スカンクワークスの部室に居る全員が一斉に立ち上がり、裏山の格納庫に向かう。


格納庫ではスタッフが4機の出発準備をしていた。

昨日は5機を詰め込んだのでだいぶ大変だったが、お互いに損傷させずにパズルの様に収まった。

それを今朝は逆向きに出して4機とも万全だと報告される。


俺とデビッドは1号機に、2号機改には訓練生1番と2番、3号機には訓練生3番と4番、4号機には訓練生5番と6番が乗る。

軍隊らしく、番号の若い順に前席、後席と乗っていた。


広場の隅に新たに立てた吹き流しで風向きを確認し、俺が先頭でタキシングを開始する。

4機とも順番に並んだのを確認し、スロットルを全開にする。

次々と後続が離陸すると、スタッフから歓声と拍手が起こった。

やはり自分たちが心血注いで作り上げた物が実用になるのは嬉しいのだろう。

俺もちょっとウルッと来たではないか。


後ろを時々見ながら時速50kmくらいでゆっくり上昇し、裏山の山頂の周囲を2周回る。

後続が等間隔で付いて来ていることを確認後、進路を王都に向けた。

高度は200mくらいだな。

他に飛んでいる物が居ないので、これくらいの高度で市街地の上を飛んでも問題無い。

数分飛ぶと王城が見えて来た。

王城を迂回し、国軍練兵場に向かって飛行する。

王城から少し離れた所で大きく旋回を始め、徐々に高度を落としていく。

うん、後ろの3機もちゃんと付いて来ているな。

風向きを確認して情報局の横にある国軍練兵場に1機ずつ降りる。

続けて降りると空中衝突する可能性があるから安全の為だ。

まず俺が降りてタキシングし、次機の降りるスペースを空ける。

次に2号機改が空いた場所に降りる。

3号機、4号機も同じ様に順番に降り、国軍への納品は完了した。


「やぁおはよう。やっとこれで国境の状況がすぐに分かる様になったな。マーティン君には感謝だ。」


「おはようございます。やっとこれで私も強制労働から解放されますよ。いえ、国のためですから嫌ということはないですがね。でも私はまだ王都学園の1年生ですので本業は勉強なわけで。」


ちょっと皮肉を効かせて言ってみると、中将も事情は分かっているので苦笑していた。


6人の訓練生は着陸後すぐに降りて機体を点検し、扉の開いている格納庫に押して行っていた。

5分ほどで格納し、すぐに中将の元に走って来る。


「スカイコンドル6名、ご命令の任務完了致しました。」


1番が代表で報告し、並んで敬礼する。

中将もそれに返礼する。


「ご苦労。皆怪我も無く全員が操縦出来る様になったことは非常に喜ばしい。これで国境の監視や報告を含む、国軍全体の機動性が飛躍的に上がったことは他国には無い大きな優越性になる。今後はこの6人が基礎となり、更にその数を増やして全国に配備される様にするのでそのつもりで。」


うわー、早速増産ですよ。

俺は増産までは関わりたくないので生産は軍の装備生産拠点でお願いしたい。

飛行訓練もそちらでね。

俺のそういう思いが顔に出ていたのだろうか、中将がこちらを向いてにこやかに話す。


「マーティン君。君の功績は多大なものがあるのでそれ相応に労おう。後で希望を言いたまえ。それから機体の増産について心配しているみたいだが、今後はなるべく君の手を煩わさせない様に動くよ。ただ、暫くは君のスカンクワークスだっけ?のチームは借りることになるがね。」


それは当然だろうな。

見本の機体と設計図だけポンと渡されても作れるものでもないし。

とりあえず俺を除いたスカンクワークスのメンバーは王都への出張が決まったな。

まぁ2ヶ月もあれば引き継ぎは終わるだろうから、報酬をたんまり貰って来てくださいだね。


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