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魔法使いは自衛隊で無双したい  作者: 賽の目四郎


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162/299

162◇200m狙撃

162◇200m狙撃

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さて、お次は遠距離狙撃をしてみよう。

89式は200mでサイトインしてある。

従って、その距離の魔獣を倒せるはずだ。

これはレッサーベアーを標的とし、まず護衛3人で同時に1発ずつ撃つ方法でやってみる。

最小限の数撃ちゃ当たるだな。

それを外したら俺がトドメをさす。

連射しないのはあまり撃ち込むとせっかくの毛皮が穴だらけになるからだしな。


「これは魔長銃のいい訓練になるよね。今まで的当てはしてたと思うけど動く相手に撃った事はないでしょ?君たちが外した場合の追撃は僕がするから安心して撃ってよ。あ、狙うのは首一択ね。」


的がデカいから首も太いんだよな。

まぁそれでも首の骨は10cmもないんだろうけど。

骨に当たらなくて大動脈や重要な神経系統、呼吸器系は集中して通っているんで、1発でも当たれば死ぬまで時間はかかる場合もあるだろうが致命傷だ。


しばらく歩いているとかなり大きいレッサーベアーの個体を発見した。

最初に倒した奴よりも一回り大きい。

風下から少しつけまわして200mの見開きがある場所まで出るのを待つ。

30分ほど追跡した所でちょっと見上げる感じで射線が確保出来た。

何か餌を食ってるな。

3人に合図するとそれぞれ木に寄りかかって姿勢を安定させ、軽く頷く。

俺も木に寄りかかって構える。

小さく「撃て」と言うと3発の銃声が重なって聞こえた。

一瞬遅れてレッサーベアーの首に着弾し、飛び上がって逃走する。

俺の探索と先導で3人と共に走って追いかけ、20分後くらいに再度発見した。

倒れてはいないがフラフラと歩いている。

150mくらいの距離から俺が再度狙いをつけ、3発撃つとやっと倒れた。

やはり5.56mm弾は距離によるエネルギー減衰が大きい様だ、

最初のは100mだったのでまだ弾頭に威力が残ってたんだろうな。


「最初ので致命傷は与えていたみたいだね。複数人で同時に撃つのも効果的な事が分かったので、今後の狩りの仕方の参考になるね。」


以前の上位魔獣のブラックタイガー討伐の時もバレットM95を4丁で2丁ずつの同時発射を1秒ずらして2回連続でやった。

あの時とは少し状況は違うが、数の威力はあるな。

狩りではなく討伐なら複数人で一斉にセミオートで3連射くらいはしてもいいな。

多少下手でも倒せる確率はかなり上がる。


「確かにこの距離で倒せるとなると我々の安全性が飛躍的に上がりますね。複数人で一斉に撃つのも短時間で倒す確率を上げるのにいい方法ですね。」


「今までの魔の森でのレッサーベアーの討伐はどうしてたの?」


「冒険者の場合は剣と槍ですね。いずれも痺れ薬を刃の先端に塗り、とにかく最初に相手にひと刺しする事を優先します。何人かで同時に刺す事が成功したら遠巻きに囲んでしばらく待ちます。5分ほどでふらつき始めますので徐々に包囲の輪を縮め、動きが止まったら一斉に追加で刺します。この時に反撃されて命を落とす場合もありますので、油断は出来ませんね。」


「それは大変だね。最初に刺す時もトドメで刺す時も命がけなんだ。なら今後はかなり安全になるね!ところで痺れ薬なんか使ったら肉の食用利用が出来なくなるんじゃないの?」


「使う痺れ薬は空気に触れると時間と共に徐々に分解されて無害になる物を使います。刀や槍の刃先に塗って1時間程度、刺して痺れた後なら半日程度で自然に有効成分が飛んで無害になります。」


「なるほどね。それなら弓矢の鏃に塗って射かけるのはどうなの?」


「魔獣は体毛と皮が硬くて矢はほとんど通らないんですよ。最初の矢を弾かれると2本目をつがえるまでに反撃されてしまいますし。たまに使っている冒険者もいますが、かなりの強弓を持っていますね。」


なーるほど。

銃以前のハンターは完全に命を賭けたギャンブルをしてるんだな。

それであんまり数をこなせないので魔獣が減らず、時々スタンピードが起こるんだろう。

この結果は父上と要相談だな。

護衛部隊だけで極秘裏に89式で集中攻撃して間引けば数の調整は楽になるだろう。


先ほど仕留めたレッサーベアーは600kg程度はありそうな大物だった。

体長も3m以上ありそうだな。

正にモンスターだ。

しかしこれでも上位魔獣からしたら格下なんだよな。

以前に倒したブラックタイガーは1トン近くはありそうな体格だったしな。


とりあえず「ガレージ」に収納する。

もう慣れたもんで、仮想ハンド?で掴んでさっと目の前から消す。

これ、自分でやっても驚くんだよな。

特に前世の記憶がある俺にとってはSFの「物質転送」や「光学偽装」のイメージに近いんで違和感が大きい。


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