十九話 「新たなる仲間
十九話です
「そう。2人とも居残りするんだね。うん。その方が私も良いと思うよ」
「先方はそれで納得しますかね?」
「う~ん、ソコまで考えなくて良いと思うわ。それにジュンちゃんの事は勿論だけど、2人の居場所も教えてないから問題ないわ。後はコッチに任せておいて。それより、今回の討伐の報酬なんだけど…」
強盗事件は討伐要請が出ていない為、報酬は出ない。その代わり総勢12名の山賊達には、懸賞金が掛けられていた総額5万£。それと『斡旋業者』の私財・馬車等を、お金に換算すると5万。その内1万がギルドへ雑務費用として引かれ、トータル9万£が別途現金でボク達に支払われる事になった。
北の草原での狩りで得た戦利品はボク等の新たな装備品と『風流』に卸すお肉を除いても、3万£程の収入に成っている。つまり今回の遠征だけで12万£の現金と回復術士が2人も加わると言う大金星な成果となった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「それで、ジュン様どうなさいますの?新しく娘さんを増やされますか?」
「確かに人を増やす事も課題だし、試したい事も在るけど、裏の工事が済んでからですね。流石にこれ以上は、部屋も厳しいですし」
「まぁ~確かに…でわ、次は何をなされます?」
「そうですね…情報収集でもしますかね」
「情報収集?ですか」
「はい。ボクは、ボク達はこの町しか知りません。ですから近隣の町や村でどんな冒険者が活動してるとか、国の情勢とか、アースランドの件も有りますからね。ここで、一旦情報を集め、分析をしてボク等の方向性の修正とか、必要な事を整理するのもアリかと思うんですけど」
半ば、参謀兼お世話係に扮した女将ことヘイゼルと、裏の寄宿舎が完成するまでの予定を話し合う。ヘイゼルはここ宿屋『風流』の女将としての職もある。出来れば彼女には、心の癒しとして存在し続けて欲しい。ボクにとって参謀を探す事も急務の1つと言えるだろう。
PTは現在ボクを入れて7人。その内ポエルとリズの姉妹は、まだここ風流から離す事は出来ない。なのでアデルとアイン。マギーとカリンの2組に尤も近い町西の町『デーン』と北の町『ロズエル』に、情報収集に向ってもらう。アースランドの情報はケリーを通してギルドから入手する手筈となった。残ったボクはポエルとリズの2人を従えて狩りを行ないながら、二人を鍛える事になった。
「どうでしょう!?私達4人が留守となるならば、部屋にゆとりが生まれます。この際一気に4人の仲間を加えられては如何ですか?」
アインの提案に、その考えは浮かばなかったと、ボクと女将は顔を見合わせた。確かに、そうすればボクの本体PTと2つのPTが出来る事になる。擬似チームの成立だ。この妙案にボクは乗る事にした。1泊分だけ別室を用意し1晩だけの全体集合。明けて翌日からアデル達は旅立ち再び1室での共同生活。期間は来月中頃の12日を目処に再会と寄宿舎への引越し。と云う計画を立てる
早速ボク達は奴隷商カスパルの館へ赴く事にした。
「これはこれは、ジュン殿。久方振りのご来館有り難う御座います」
「ご無沙汰してます。その様子ですと…ボクが来ると予想してました?」
「色々とお噂は耳に入っておりますので、それに…アースランドの噂も少々。」
「じゃ~話は早いですね。早速ですが、今回はどう言った方をお勧めします?」
「そう~ですね…戦力強化。武器・防具の強化。道具の補充と色々在りますが、参謀役と即戦力になりそうな経験者等は如何でしょう?」
中々情勢を見抜いている。もしかしたら冒険者ギルドか『風流』に内通者が居るのではとボクは疑う程、ベストタイミングな提案だった。
即戦力として紹介されたのは5人。いずれも女性ばかり。前回のマギーやアインを購入した際に、ボクが男性を嫌ったのを確り覚えていたらしい。
一人目は、小麦肌で頭に小さな角が2本。金髪のポニーテールに黄色の瞳ボクの認識から言えば…鬼娘だ。カスパルも前衛特に接近戦に長けてると説明している。
二人目は、栗色髪に黄色肌の長身。全体に細身のスタイルで中々に妖艶な雰囲気な女性だ。剣技は両手武器、4大元素の全体魔法を習得済みらしい。
3人目はカリンを凌駕するオッパイサイズだが、その分全体的にもビックな体形武器もカリンと同じく大盾と棍棒が得意らしい。
4人目がアデルやマギーの幼児体形と粗同じ大きさの女性。これで成人体と言うから驚きだ。武器は弓のみらしいが、本分はアルケミスト。所謂錬金術師。
以上4人が一押しのメンツらしい。因みに4人とも人の年齢に換算すると19歳から23歳と云った所で、当然男は知らず今回は奴隷初登録となる。1人当り、1万2千£。これがカスパルが提示した金額だ。ボク達の資金は現在約20万£。そこから4万8千£の出費は決して楽なモノではないけれど、この人達は皆4年から6年は冒険者としての実績がある。正直半月足らずのボクとでは、雲泥の差だ。5万£でその経験の差を買えるなら安い買い物と言える。
小麦肌の鬼娘19歳。3年の冒険者経験を持つ大剣を尤も得意としているが、破壊力重視の両手武器なら何でも御座れのデストロイヤー。彼女を『ロディー』と名付けた。黄色肌の長身女性は5年間の冒険者時代に、策略・情報分析を重ね十分な知識と経験を持つ参謀気質の魔術師だ。歳は21歳『クレオ』と付ける。
カリン以上のオッパイと体格を持つ女性は『モーリー』と名付ける。彼女もまた4年の冒険者経験を持つ。絶対的な守利を誇るディフェンダー。
そして、唯一冒険者経験は零だが、錬金術はイマジネーションとクリエーションの融合だと豪語するのは、コロッポ族と云う小人に属する種族だ。『エリン』と名付けた。こうして、ボク等は新たな仲間4人を加え総勢11人のチームへと成る。
冒険者ギルドへチーム申請の手続きを済ませる際、DF『モーリー』とケリーさんが知り合いだった事に驚く。2人は以前、先輩・後輩の仲だったらしく再会を喜ぶと共に、互いの現状に驚いていた。
宿に戻ると女将達が既に明日旅立つアデル達の壮行会とロディー達の入隊祝いを兼ねた大食事会の準備を整え待っていてくれる。
美味しい食事は場を和ませ心が和む。珍しい女性だけのチームに、自然と皆の口も軽くなる。さっき会ったばかりの即席チームだが、アデルとマギーの成変を知ると一気に色めき立ち今後の成果に話が盛り上がって行った。ボクは今回も良い女性達に巡り会えたと信じている。食事会はそのまま露天風呂での裸の付き合いへと代り、またしてもオッパイの山に囲まれる嬉しい場面に遭遇する事となった。
ローディーの引き締まった体形は素晴らしい。クレアは何所と無く日本人っぽくて、エロサイトを見ていたボクには、何故かホッとする感じの裸体だし、モーリーは驚くほどのもち肌に感激と感動を与えてくれた。エリンは、想像通りの体形だったが、彼女にも尻尾が在ったのは驚きだった。アデルとマギーが不在の間は、彼女をモフモフ係りに任命しよう。
翌朝、陽が昇り始める頃、アデル達は2手に分かれて旅立つ。これから約半月彼女等には情報活動と称してボクの手元から離れる。
「良いかい!無理や危険な事はしないで、無事帰って来るんだよ。情報なんかより、君達が無事で戻る事が大切なんだ。その事だけは、肝に銘じて帰ってきてね…コレはボクからの命令だからね」
十九話 「新たなる仲間」 完




