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唐突かつ不意に最悪の結果が断続的に連続し、爆散し拡散した俺は集合し収束した  作者: 木兎太郎
霧島 可憐(きりしま かれん)
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第四十九話

次回投稿は休みます。申し訳ありません。


「やっと来ましたか、十五歳・ドマゾ。すぐに出発しますから、しっかりと掴まっていることをお勧めします。」


 アイシャがそういうと、丁度トラックが走り出すところだった。


 目の前にはアイシャだけではなく、霧島可憐の姿もある。


「来てくれたんだね。それじゃ、ライブ中は安全だと思うけど、一応ちゃんと警戒しておいてね。」


「もちろんだよ!可憐ちゃんの為なら、この命を捨ててでも!」


 万里雄が力強く宣言し、立ち上がった。しかし車は走り出しているので、慣性の法則で少しだけバランスを崩しした、それは彼の頼りなさを演出するのに十分だった。


「あぁ…万里雄、無理することはない。なるべく俺とアイシャさんで対応するから、気にするな。」


「えぇ、可憐ちゃんは私たちが守りますから、万里雄君は私たちの頭脳として活躍してください。あなたの調教思考能力は私もギルド長も評価しています。」


「あ、ありがとう。照れるな。」


 万里雄はそういうと、頬をポリポリとかきながら席についた。


「それじゃ私は歌い始めるから、中からでも楽しんでね。」


 霧島可憐はそういいうと、荷台の中にあるテレポータルに乗って上部に出た。どうも最初に彼女が歌い地点まで着いたようだ。ゆっくりと移動しながら、たまに止まりつつライブは進んでいく。


 それこそ莫大な数の客がいるため、全てを警戒するのは困難だ。


 これに関しては力不足を認識している為、二人はサルバに任せることにしていた。


 レントに関しては「周辺二十メートルの未来」をすでに監視し始め、出来る限り危険に対応しようとしている。


 そんなレントの様子を見て、アイシャが首を傾げた。


「ふむ、素晴らしいですね。」


「え?」


 レントは思わずそのまま聞き返した。


「いい集中力です。流石にドマゾ、というだけではないみたいですね。」


「いやいや、ドマゾですらないですからね。」


 レントがそう返事をした瞬間、このまるこのアキバ中から歓声が上がっているかの如く、周囲が盛り上がり始めた。一応は密閉空間である荷台の中にも、その音が容赦なく鳴り響く。


 彼女が活動を休止するというだけで、これほどの盛り上がりを見せるのだ。それこそありえないほどの完成が響き渡り、彼女の影響力を改めて周囲に知らしめている。


 そもそもアキバの全店が営業を中止し、この日の全てが彼女の為に動いている。


 今アキバは、霧島可憐を中心に回っていた。


 レントが未来から注意を戻し、一度万里雄とアイシャを確認すると、二人はいつの間にか霧島可憐ハチマキを付け、ペンライトを振り回していた。


 中から彼女を応援し始めていたのだ。


 万里雄に関してはまだしも、アイシャですらそんなことをしている現実に、レントは思わず悪態をつきたい気持ちになった。しかしそれは胸の内にしまい、今一度未来へと集中する。


 荷台から見える周囲の景色は、まるで外と変わらない。つまりほぼ全ての壁が透明に見え、周囲の景色を見ることが可能だった。唯一かかっていないの床だけで、そこは地面として認識できる。


 中からはただ板が走っているようにしか見えない。


 嫌な予感がして一瞬だけレントは上を確認した。


 すると予想通りそこにはパンツを公開しながら歌い、踊る霧島可憐の姿がある。もちろんこのトラックの荷台の仕組みを事前に知っている彼女は、いわゆる見せパンを履いて上にいるため、問題ないらしいが、見る側からすれば見せパンも、パンツであることは間違いなく、その露出には変わりない。


 レントは集中力が途切れるのを恐れ、そこから視線をそらした。


 二人が見せる盛り上がりをよそに、自分だけが見ることのできるシルエットを目で追う。


 トラックがいくら進もうとも、今の所なんの問題もないように思えた。


 そこでレントは、次に霧島可憐の未来のシルエットを確認した。


 空中に浮きながら歌い、踊り続ける不思議な光景が、そこには広がっていた。


 警戒を解いたわけではないが、少なからず安堵していた。


 やはり彼女がライブ中は襲われることはなさそうだと思えたからだ。


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