Ep20
「セナちゃん、本当に大丈夫?妾、心配だよ〜」
「安心してください、ルーちゃん先生。こんなことが起きないように気をつけますから」
「妾もカルザックに娘をよろしくと頼まれているから無茶だけはしないでね」
「わかりました、ルーちゃん先生」
その後、これから学校生活や研究の話などをして晩御飯を食べ終え、シャワーをしようと思っていたらルーちゃん先生に声をかけられた。
「セナちゃん、今日は大浴場に行こう」
「⁈……大浴場ですか‼︎⁇」
「一緒にお風呂に入ろうよぉ〜」
「私、もう8歳ですよ?」
「8歳なんてまだまだ子供じゃない…ルーちゃんが一緒に入ってあげる」
こうなったルーちゃん先生は手に負えないので、私はもう諦めるしかない。
「もう、夜も遅いですし人は誰もいないでしょうね」
「そうだねぇ、もうみんな入り終わってるだろうね」
そうして、私たちは脱衣所で服を脱ぎ大浴場に入った。そこには、1人の女性がお湯に浸かっていた。それを見たルーちゃん先生はニヤリと笑い私に問うてきた。
「セナちゃん、あの人の後ろ姿見覚えない?」
「いえ〜、ちょっとわからないです」
「わからないか〜、じゃー答え合わせをしよう。おーーーい、ティフォンちゃ〜ん」
その名前を聞いて私はとてもびっくりした。
「ティフォンって……学園長の名前じゃないですか‼︎‼︎⁉︎」
ルーちゃん先生が名前を呼ぶと、学園長は振り返って
「おー、ルビーじゃん。大浴場にいるなんてまた珍しいなぁ」
「今日は、妾の生徒のセフィナちゃんと一緒にお風呂に入りたかったから来たんだ」
「セフィナ……あー、入試全教科満点のこの学園唯一の貴族のお嬢様か」
「あ…あっ…あっ…セフィナ・エル・カストレアです‼︎」
「私は知っていると思うがここの学園長をしているティフォン・ペリドットだ」
どうしてこんなことに……。




