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第十六話 両親は陸軍と海軍

 1941年12月7日午前8時23分、オアフ島に大日本帝國陸軍第一機甲師団が上陸した。

 上陸した戦車は、ノモンハン事変で使用された八九式中型戦車(通称チハ)、九六式砲戦車(通称ホ二)が主だった。

 だが、上陸は余り進まなかった。アメリカ陸軍の猛攻撃を前に、チハは次々に撃破され、ホ二も苦しめられた。

 しかし、アメリカ陸軍は知らなかった。真打ちがもう間もなくやって来る事を・・・


    フォード島

アメリカ陸軍兵士1

「糞!なんて砲撃力だ!本当にジャップが作った戦車なのか?!」

アメリカ陸軍兵士2

「そんな訳無いだろう。お得意の猿真似だよ。ドイツのナチ野郎の戦車のコピーだよ!」

 ホ二車の砲塔は88㎜戦車砲を使用している。ドイツ陸軍が採用に踏み切ろうとしている物と同じ物だ。

アメリカ陸軍兵士3

「こんなんじゃ、切が無い!上陸用舟艇を攻撃しろ!」

アメリカ陸軍兵士4

「幸い攻撃は緩んでいる。今の内に沿岸を確保しろ!」

 次々とアメリカ陸軍兵士が沿岸へと向かう。

 そんな中、3隻の上陸用舟艇が沿岸に到着した。

アメリカ陸軍兵士4

「あいつに載っている戦車を奪え!」

アメリカ陸軍兵士

『おぉ!!』

 そして、前部ハッチが開いた。

アメリカ陸軍兵士

『!!!』

 全員が立ち止まる。

 上陸用舟艇から出てきたのは、それまでの戦車とは大きく異なった。

 まず、戦車の形状が違う。通常戦車は回転する為に砲塔式になっている。しかしこの戦車は砲塔と車体が一体化している。

 次に主砲の横に二種類の砲が付いている事。前方から見て、右側は戦車砲クラス、左側は車載重機クラスだ。

 そして極め付けが、主砲の大きさだ。88㎜なんかじゃきかない巨大な砲が此方を向いていた。

 この戦車は一式迫撃砲戦車一型、通称ホリ車である。

 主砲は零式105㎜迫撃砲1門、副砲に37㎜戦車砲を装備し、更に20㎜双連高射機関砲と7.7㎜車載重機1挺を持つ。

 この戦車、主砲は実は海軍が制作した物である。

 1939年7月に開発がスタートしたが、どうしても砲身調達が出来ず陸軍が頭を抱えている時に、海軍から共同制作の提案があった。

 陸軍は(内部に反対派も居たが)了承し、ホリ車開発は進んだ。

 1941年2月3日、試作1号車が完成、時速40㎞/hを叩きだし、世界最強の戦車が誕生した。


 完全に戦闘意欲を無くしたアメリカ陸軍部隊は全員が降伏、ハーグ条約並びにジュネーブ条約に従い、捕虜として収容した。

 こうして、フォード島及び周辺地域を掌握した日本陸軍はオアフ島完全攻略に乗り出した。

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