おかえりなさい!?
狐の名前は?
「うわぁ…人が多い!!建物いっぱい!!」
アイリスちゃんがはしゃいでる。お世辞にも可愛い服とは言えないが、その笑顔はロリコンキラーのワタシでも敵わない無邪気さを持っている。
ワタシ達はとりあえず、ハンター組合に来た。
アイリスちゃんと狐さんと一緒に入り、掲示板から村の害獣の張り紙を取り、受付に行く。
「あの…」
「はい、あら?アヤナさん?お久しぶりです。」
「あ、憶えてくれてたんですか?」
「はい、いきなりの騒動でしたからね。」
「ソレは忘れてください。」
一番最初、王都に来た時対応してくれたお姉さんだった。
「あの、この村の害獣なんですけど…」
「はい、そちらは…あ、ありました二日前に出されたモノですね。アルマってお婆さんが出したモノですが?」
「コレ終わらせました。」
「まぁ、本当ですか?お金にならないお仕事なので誰も行って無かったんですよね。」
「行かなくて正解だったかも…」
「何があったんですか?」
「魔人が出ました。」
「何ですってぇ!!!!?」
いきなりの大声にビックリしたぁ!!
「ちょっ!?声!!」
「あ、ごめんなさい、組合長に、知らせて来ます。」
お姉さんは大慌てで駆けて行った。
「おねぇさん、何かあったの?」
「多分大丈夫だと思うけど…」
「そっか…」
アイリスちゃんが不安がってる…どぉしよぉ…
その時狐さんがアイリスちゃんのほっぺをペロペロし出した。
アイリスちゃんもくすぐったそぉにしながらも笑顔になった。
仔狐さん効果すげぇ!!
ってしてる間にお姉さんから組合長室に行く様に言われた。
なんか重大なお話なのかな?
ワタシ達は組合長室に来た。扉を叩いて返事があり、中に入って椅子に座る。
「…で、その娘と仔狐はなんだい?」
「保護したんだよ。」
「保護したって…連れて来るか普通…」
「大事な情報源だし…当事者だし…知る権利はあるよ!!」
「解った、解った…ったく…さて、魔人についてなんだが…良く解って無いってのが実情だ…城の書庫でなら何か解るかも知れんが…」
「魔人は魔神の僕で、魔神が現れる前兆だよ。」
「ま、そぉ云われてるんだが…ん!?」
おじ様は仔狐さんをマジマジと見て…
「今…この仔狐が喋ったか!?」
「ウチが喋ったのがどぉかした?」
「んなぁ!?なんだこの狐!?」
「ウチは神の使いだよ…問題ある?」
「なんでそんなモンが居る!?」
「魔人が現れたからね…ウチでも喰えるか解かんなかったけど、ソコのお嬢ちゃんが屠ってくれてたの…」
「まぁ、今からままに相談するんだけど…これどぉしよぉか?」
ごろん!!…って大っきな魔法石を出した。
「コレは!?」
「多分…魔人の魔法石。戦いが激しくてワタシも寝てたから…良く解んない。」
「良く解んないって…取り敢えず預かるけどよぉ…」
「ふむ、確かに魔人の魔法石だね、ホントに屠ってたとは…人間なのにスゴいんだね…」
「呆れないでよ!!」
ワタシは頬を膨らませてそっぽを向いた。
その仕草をみんなに笑われた。なんでだ!?
ワタシ達は連れ立って、お城に向かった。
「おねぇさん、お城って簡単に入れるの?」
「ワタシだけなら忍び込むのは簡単なんだけど…今日は正面からだよ。おじ様も居るしね。」
「今日はって…いつもは忍び込んでるの?」
「いつもは馬車だよ。」
「馬車?」
「うん、だから門番さんに止められるかも…」
「ふぇ!?私牢屋に入れられるの?」
「牢屋は怖いよぉ!?」
「イヤだぁ〜!!」
アイリスちゃんが逃げようとするから引き止めた。
「今日はおじ様が一緒だから大丈夫だよ。」
「ホントに?」
「うん。」
「おじ様、ホント?」
「まぁ、たまに報告とかするから大丈夫だと思うよ。追い返されても大丈夫だと思うから。」
程なく城門前に来て、門番さんと話す。
「ただいまぁ、みんなで入って良い?」
「おかえりなさいませ、アヤナ様。何か大事な事ですか!?」
「スッゴく大事な事があるの!!」
「解りました、ではこちらに皆さんのお名前をお書き下さい。」
「アイリスちゃんは自分の名前書ける?」
「うん、あ…狐さんは?」
「狐?逃げたりしないなら良いよ。」
「狐さんは名前書かなくて良いの?」
「狐はね…」
門番さんは苦笑いだ。
「おねぇさんは書かないの?」
「ワタシは良いんだよ。」
「そぉなんだ!!」
おじ様とアイリスちゃんが名前を書いて、中に入ると、色んな人に声を掛けられる…「おかえりなさい。」ってね。ソレに、アイリスちゃんはずっとハテナマークだ。
そして最奥部…ままの執務室に来た。
扉の前に近衞騎士さんが居る。
「女王陛下は居られますか?」
「はっ、只今執務中です。」
「急用が出来ました。入って良いですか?」
「はっ、少々お待ち下さい。」
騎士さんが扉を叩き中に入る。
少しして、ままが飛び出して来た!?
「彩奈ちゃん!!おかえりなさい!!どんな御用事があるのかな?」
ままはワタシを抱きしめて頬擦りをしてくる。
「まま、汚れるけど良いの?」
ワタシはハンターの服のままだ。
「大丈夫よ、彩奈ちゃんが汚いワケ無いもの!!」
「解ったけど…大事なお話があって、お客様も居るの。」
「解ったわ、中で話しましょ。貴方方もどぉぞ。」
ままはワタシを離さずに、おじ様とアイリスちゃんと狐さんを執務室に招き入れた。
なんなんだろ?この溺愛ぶりは…
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