恩赦ですか!?
公開処刑です。
「彩奈ちゃんスゴイわぁ!!」
ままはワタシを抱き締め頬擦りして来た。小さな身体で大きな大人を意に介さず練兵場に居た全員を相手に勝ってしまっていた…
本気になれる程の人が居なかったんだよなぁ…鍛錬が足りないよ!!ぷんぷん!!
「ワタシが強いんぢゃ無くて、みんなの鍛練が足りないだけだよ!!」
「ソレは問題よね…ホフマンに言ってもっと鍛練させなきゃね。」
ままは立ち上がり、伝令をホフマンさんに出した。
ホフマンさんごめんなさい!!やり過ぎたかも…
その後、騎士さん達の鍛練が激化したのはワタシのせいでは無いと思いたい。
ワタシが正式に王女として発表された事で恩赦が出た。
例の煮ても焼いても喰えないブタ子爵も、公開絞首刑から決闘で生き残れば命だけは助かるとの刑になった…その決闘の相手の一人がパパだから、公開斬殺刑になったんだけどね。
ソレでもあの屋敷に居た全員との対決になるらしく、いくらパパでもキツいと思うんだけど…
「まま、ワタシも参加しちゃダメ?」
「王女が参加してどぉするんですか?」
「ハンターとして!!ヤツ等を捕まえたハンターとして!!桐生彩奈として参加なら良いでしょ!?」
「ソレは詭弁よ?って言いたいけど…」
「お姉様、そんな我儘は許されませんよ!!お気持ちは解りますが、王族自ら手を下すのはあまり良く無いですよ。」
「うにゅぅ…アヤカのいけずぅ…」
「か、可愛くしてもダメです!!お姉様に傷が着いたらもぉ一緒に寝てあげませんよ!?」
「ふにゅぅ!?ソレは無いよぉ〜!?何とかならない?」
「なりません!!」
アヤカは頬を朱に染めながらぷんすこしている。
何とかならないか?
「いくらパパが強くてもケガくらいはすると思うそしたらアヤカの事嫌いになっちゃうかもなぁ…」
ちらっ!!あ、アヤカが葛藤してる!!もぉ一押しだ!!
「ワタシが手伝えば万事解決でアヤカの手柄としてアヤカの事もっと好きになるのになぁ…」
ちらっ!!
「解りました!!ハンターのアヤナとしてなら許可します!!」
「ありがとうアヤカ!!」
ワタシは思わずアヤカを抱き締め…あれ?アヤカ…ワタシより背が高く無い?
「アヤカ…身長…高くなった?」
「はい?成長期だからでしょうか?」
「ま…負けた…妹に…四歳も違う妹に…この歳で身長で負けるとは…」
ワタシは四つん這いになりがっくりしてしまった。
泣いて無いよ!!たかが身長抜かれたくらいぢゃ…
「お姉様!?如何されましたか!?」
「イヤ…ワタシの成長期は終わったのかなって…」
「お姉様もまだまだ伸びますよ!!」
「うん…かんばりゅ…」
「そのもやもやはあの煮ても焼いても喰えないブタにぶつけるのです!!」
「そぉだった!!あんにゃろぉ…殺してくれって頼むまでブチ回しちゃる!!」
「あ、お姉様が悪い笑顔になってる…」
と云う事が有りワタシはハンターとしてパパに加勢する事が認められたんだけど…ま…いっか。
翌朝、野外にあるコロッセオみたいなトコに行く。
ままの宣言でブタの一族郎党か入って来た。
そしてパパが、エレーナさんとキャシーさんも!?
「もう一人、そこの痴れ者を捕らえたハンター、桐生彩奈!!」
ままに呼ばれてワタシも歩いて行った。
歓声が上がる。王女とは思われて無い様で良かったよ。
「パパ!!エレーナさん!!キャシーさん!!もぉ会えないかと思ったよぉ〜!!」
ワタシは、三人に抱き着いた。三人はワタシをイーコイーコしている。
観客達は何故か和やかムードになってしまった。
「それでは、アヤナ王女殿下がお戻りになった事の恩赦により決闘刑を執り行う!!犯罪者は貴族で有りながら犯罪組織と通じ、数多の女性に対する姦通罪や人身売買に手を出していた事が解っている。よって、絞首刑だったのだ!!」
観客達が湧き上がる。人が死ぬトコそんなに見たいのか?野蛮過ぎるだろ…
「では、はじめ!!」
ホフマンさんの号令で惨殺ショーが始まった。
いきなりキャシーさんが魔法をぶっ放す!!
土のトゲが死なない程度に執事やメイドだったヤツ等に突き刺さる!!それだけでそこは阿鼻叫喚だ。パパとエレーナさんが兵士だったヤツ等をただの肉片に変えた!?展開が早くない!?
ワタシを置いてけぼりにして、非戦闘員ぽいヤツ等を無力化して、戦闘経験者がバラバラ死体になっている。
執事やメイドだったヤツ等はキャシーさんの魔法でじわじわと死に向かっているし…
残りはピッグだけ…
ワタシは茜ちゃんを鞘に入れたままピッグに近付き…殴る!!
「ほらかかって来なさいよ。テメェにオモチャにされて壊れた人達の怨みを全部味合わせてやるんだから!!」
「貴様ぁ!!言わせておけばぁ!!」
ピッグが右手で殴りかかって来る。それを躱して、また顔面を殴る。殴る。蹴る。殴る。蹴る。殴る。
顔面は満月みたいに腫れ上がり、意識も朦朧としてる様だ。ワタシは回復魔法を使い、ピッグを癒す。
「ほらまだ生きてるぢゃない?早く起き上がってかかって来なさいよ!!」
「ひっ!!わ…ワシが悪かった!!もぉ一思いに…」
「なに言ってんの?ブタの鳴き声とかワタシに解るワケ無いぢゃん?」
その後も、延々と繰り返される暴力と回復…串刺しになってたヤツ等も出血多量で死に絶えているのに、ピッグだけは生かされたまま暴力の中でピクピクしながら生きている。
まだ死なせてあげない!!こんなヤツの犠牲になった人達はこんな程度の苦しみぢゃ無かったんだから!!未だに苦しんでる人も居るんだから!!
もぉ何時間になるだろぉか…ワタシの行いは周囲にどぉ思われるかな…
殴り疲れてピッグに背を向ける。
パパはワタシの頭を撫でてピッグの方に行く。
「ウチのアヤナがこれほど腹を立てているんだ…お前は生きて罪を償え!!」
そぉ言って、ピッグの手足を肘、膝から先を切り落とした。
そして、ままに向かって片膝を着いて頭を下げた。エレーナさんもキャシーさんもそれに倣ったので、ワタシも片膝を着きあたまをさげる。
その場に響くのはピッグの悲鳴のみ…
「ソコの犯罪者がこのまま生き残っても誰一人手を貸す事を禁じます。手を貸した者はソコの犯罪者と同罪にします。」
ままの無慈悲な宣言がなされて観衆が湧き上がった。
「ノコヤミ、ハンター組合支部長、トモタ・カトシ、並びにエレーナ、キャシー、アヤナ、見事な戦いでした。後ほど褒賞を出します。ソコのゴミを片付けなさい。」
その言葉に兵士さん達が駆け付けた。
ワタシはピッグが失血死しない様に傷口だけ塞ぐ。
「お前は生きて自分の罪を償え!!」
ワタシはゴキにかける程度の情けをかけた。
死ぬよりキツいだろぉなぁ…
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