2921話 そう言えば、近いと言えば近い……か?
お昼。一応様子を見に行くと……小春がニコニコ?ワクワク?してる感じで、私に駆け寄ってきた。どうやら、今日は私とお昼ご飯を共にしてくれるみたい。
あ、シャボン玉クラゲさんの事を話したいのかも?私、一時預かり所にシャボン玉クラゲさんが現れた事に関しては、影の精霊経由で知っているけど……小春の口から、直接その話を聞いた訳ではないもんな。ふふふ。ワクワクしてる小春可愛い。
お昼ご飯を、いつもの場所で、いつもの結界の中で食べていたら……想像通り、小春からシャボン玉クラゲさんのお話をしてくれた。小春達には、キラキラのクラゲさんって呼ばれてたみたい。……呼び方が二つあるから、ちょっと頭が混乱しそうだ。『クラゲ』ってポイントは一緒だから、そこだけ気にしておけば良いか。
「ふよふよしててね。凄く可愛かったの〜。でも、ね。触れなかったんだけど……あんまりキラキラのクラゲさんには触っちゃいけないなぁって思ってたの。」
ほう、それは興味深いですね。小春、精霊だからなぁ……本能的なアレなのかな?でも……小春さ。言葉とは裏腹に、触ってみたかったってのが顔に書いてあるんだよなぁ。
でも……アレはちょっと良くないなぁって思うんだよなぁ。一回触ってみたけど……何て言えばいいのかな。……うん。『魅入られる』って感じがするんだよなぁ。
絶対意味は間違っていると思うけど……文字通り『触らぬ神に祟りなし』って感じ。うん、絶対意味は間違っていると思うけど、文字通り……いや、祟ではないか。いかん。祟られてはないよ。その辺ちゃんとしておかないと、怒られてしまいそう。神様関係は……特に、その神様の本質を現す言葉をちゃんとしないと、怒られてしまう……気がする。
神様って、実体がないからさ……こう言う周りの言葉が大事になってくると思うんだ。……いや、知らんけど。でも、気にしないよりは良いだろう。
「そっか。ちょっと残念だ「そぉぉんなキツネさんに朗報やで!!」……影の精霊。」
「わぁっ、影の精霊さん。ビックリしたの。」
私の言葉を盛大に遮って、影の精霊が……私たちの目の前の道?床?打ちっぱなしのコンクリート?から、にゅぅぅっポンッと現れてきた。……影の精霊だって分かっていても、現れ方が恐怖すぎて……驚くって言うより、ゾワッとしてしまった。何だよ。暫くホラー演出続くの?
「あー、ゴメンやでお嬢さん、キツネさん。ちょっと驚かせてしまったな。あんな、あんな?この布を被ったウチに触れば……シャボン玉クラゲさんみたいに……あっ、キラキラのクラゲさんやったか?その触り心地に近いと思うで!!」
あー、影の精霊のフニフニした質感に、布を被せれば……確かに似てるか?
「お嬢さん、いつもウチを肩で感じてるもんな!!その辺、良く分かっとるよなぁ!!」
耳元で興奮するんじゃない。煩い。耳がキーンとしてしまうよ。
反応的に、小春に聞こえてないのは分かるから……それだけが救いだよ。はー……小春の、ときょんっとしてる顔。可愛いですねぇ。
ほれはそれとして。
シャボン玉クラゲさんって……あの、粉をまぶしたわらび餅的な、肌には付かないけど、しっとりプニッとした質感がなぁ……完全に質感を再現してしまうと、逆に良くない……とかなのかな。詳しくは分かりませんけど……それこそ『魅入られる』とかそう言うのが発生してしまうとか。
「!!、影の精霊さん、ありがとう!!えっと、えっと……皆にも触ってほしいから、後で皆の所にも来てくれる?」
「ええで!!」
わぁ、小春優しい。独り占めせずに、皆にも共有したい……その優しい気持ち、忘れないでね。
そんで、影の精霊良い返事だなぁ……まぁ、影の精霊は沢山居るからなぁ。布さえどうにかなってしまえば……って所かな。




