表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いと私  作者: りきやん
みんな仲良くしましょうね

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/150

10

遺跡から出て、思い切り日の光を浴びる。

幸いなことに、あのガーディアンはまだ復活していないようで、祭壇からは楽に出ることが出来た。

そして、来た道をシオンさんと一緒に歩いて帰る。


結局、あのウサギは最初から存在しなかったかのように体毛1本見つからなかった。

シオンさんは、それに大層ご立腹のようだ。

先ほどから、手のつけようがないくらい大声で喚いている。


「な!ん!で!お宝があのクリーム色の宝石1つやねん!他にも何かあるやろ!」

「ま、まぁまぁ。」

「これ売れへんかったら、怒るで!」


きぃーっといきり立つシオンさんに、私は苦笑いを浮かべる。

ほんっと、この人、お金のことしか考えてないんじゃないか。

あんなよく分からない恐怖体験をしたのに、それについては頭からすっぽ抜けているようだ。

きっと、シオンさんの頭の中では全ての物が「売れる」か「売れない」かで分類されているのだと思う。

それとも、場数を踏んでるから、あんな魔物と対峙するのはシオンさんにとっては、珍しいことでも何でもないのだろうか?


「だいたい、あのウサギはどこに行きよった!」

「シオンさん、それなんですけど、私、もしかしてゴーストだったんじゃないかと・・・」

「ゴーストでも何でも、構わへんけど、毛皮くらい残せっちゅうの!全部消えてしもうたら、売れへんやん!」


シオンさん、本当にとことんお金のことばかりだ。

ゴーストが怖くないなんて、信じられない。

そんなにお金が大事か・・・。

なんだっけ、守銭奴?金の亡者?そんな代名詞がぴったりだ。


なんて考えてた時に、すすす、と寄って来たシオンさんにびっくりして半歩下がってしまう。

失礼なこと考えてたからね!

心の中がバレたかと思ってびっくりしちゃったよ!


「なーなーリザちゃん、ほんまは、お宝山分けしよー思てたんやけどー」


にこやかな笑みを浮かべるシオンさんに、私はあぁ、と相づちを打つ。


「別に気にしなくてもいいですよ。もともと、あのペンダントのお礼で付き合ってるつもりでしたし。シオンさんが持って行ってください」

「うわー!さっすがリザちゃん!ありがとうなぁ!」


再び機嫌良く歩き出したシオンさん。

私はその背中を見て、くすくすと笑う。

シオンさんてお金にはがめついけど、根は正直なんだろうなー、きっと。

そうじゃなきゃ、わざわざ私にあんな確認取ったりしないだろう。


確かに、遺跡で得た物がクリーム色の良く分からない宝石だけっていうのはちょっと残念かもしれない。

それに、あのウサギはきっとゴーストだったのだろう。

そうでなければ、突然消えるなんて考えられない。

「ここはルーニーラビットの墓」だとはっきり言っていたし。


でも、遺跡を実際にこの目で見ることが出来たのは貴重な体験だった。

墓荒らしという汚名を背負うという代償を支払ったにしてもだ。

・・・あのお墓には、後日ちゃんとお花を添えに行こうっと。


「あ、シオンさん。私、こっちなんで」

「おー、旦那の家はそっちやったな。ほんなら、おおきになー」

「こちらこそ、ありがとうございました!怖かったけど、良い勉強になりました!」

「また何かあったら連れてったるでー」


ぶんぶん、と腕がちぎれそうなくらいシオンさんは元気よく手を振る。

私もそれに振り返すと、頭の上のスノウも見送るようにピー!と鳴いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作「グレーテルと悪魔の契約
ちょい甘コメディファンタジーです。
よろしくお願いします〜!
by りきやん

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ