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25.呼び出し

ブックマークありがとうございます♪

 目が覚めたら…、ミズキはVRマシンを被ったまま寝ている事に気が付いた。


 時計は朝の8時を指している…牛丼屋から帰ったのが23時過ぎだった気がする。仮想世界の一日が、こっちの1時間だとか言ってたから…12時前後位に寝てしまったんだろう。


 仮想世界での活動では余り疲れないとテンは言っていたものの、街ではともかく、死亡体験や精神的な疲れが現実世界の自分にも影響したのかもしれない。色々あって気が抜けた感じではあったし、現実的に寝ていたし今は朝だ。


 ログアウトした覚えはないが、夜ではあったし現実で寝てしまえば操作もされず、一定時間操作しなければ自動でログアウトしてしまうのかもしれない。次にログインした時にテンに確認しよう。

 幸いだったのは風邪なんかをひかなかった事なのかもしれない。


 ある意味では、初めて本格的な仮想世界を動いたともいえる。とても3時間程の時間しか過ぎていない様には感じないのだが、これが仮想世界なんだなと実感する。

 現実世界で考え事をするよりも、仮想世界で考え事をした方が時間がお得なのではなかろうかと思ったりもするが、その辺りも怖い感じもするのでテンに話をきいた方がいいのかもしれない。

 手元に分厚い説明書が有ったりはするが、こんなのを隅から隅まで読む気もサラサラない。わからない事を都度調べる位が気楽でいいと思ってしまうのだ。


 とりあえず、今は風呂にでも入って、飯食って、歯でも磨いて休日のお散歩にでも出かけるとしよう。今日はどの辺をブラつくか…と。


 ---


 そうして帰ってきたミズキは不思議な感覚だった。


 いつもは知らない場所に出掛けると高揚感が高まる感じがして楽しく歩き回れるものなのに、今日は今一つ気分が乗っていない感じがするのだ。

 DREAMでの体験が新鮮過ぎたのか、強烈過ぎたのか、理由は解らないまでも原因があの仮想世界にあるんじゃないかとは感じている。そして、世の中の人が仮想世界を体験する事に楽しみを抱く気持ちを理解し始めるのだが、半面、怖くも感じるのだ。


 けれど、実際に楽しかった。あれは夢みたいな体験なのかもしれないけれど、体験であり経験なのだと思う。エマさんやリチャードさん達のNPCと話すのも楽しい。るぅねぇと色々やるのも悪い事をしたとは思いつつも楽しかった。だから今はとりあえず楽しんでみようと思うのだ。


 そしてまたダイブする。己の好奇心を満たしに仮想世界へ。


 ---


 目を開けると例の部屋だ。テンが覗き込んで来る。


『おはよ、風邪ひかなかったの?』


(あぁ、大丈夫。風呂も入らず、歯も磨かずに寝たから、起きたら気持ち悪かったけどな。)


『寝落ちする程やって、体こわしちゃ駄目よ。』


(気を付ける。)


(んで、聞きたい事が有るんだけど…)


 と、寝落ちの事なんかをテンに聞いてみた。


 どうも寝落ちした時間は想像通りだったらしい事、全く操作されなくなって15分過ぎると自動的にログアウトされてしまうそうだ。

 理由を聞くと、仮想世界での活動は現実世界で言えば非常に集中している状態らしく、悪く言うと脳を酷使…まで酷くは無いが普段より使っている状態らしい。そうした状態を睡眠と言う無意識状態で継続させるのはよろしくない事らしい…と言うのが真相である。


 俺は昨日たまたま一度ログアウトして、飯を食い、再度ログインしたのでリフレッシュした状態で遊び続ける事が出来たそうだが、目安は1時間に15分程休む…例の6時間飛ばすやつとやらで仮想世界でも休むのがいいそうだ。当たり前だがこれで強制ログアウトされる事はないらしい。ちなみに説明書をほぼほぼ読んでない事もばれた。


(この世界でも普段通りの生活が望ましいって事か。)


『そうね、娯楽をしていて不健康になるのも考えものよ。』


(違いない。)


『そうそう、商業ギルドとるぅさんからメッセージ来てるわよ。』


(フレンドになったらメールの様なのを送る事できるんだっけ?商業ギルドとはフレンドになった覚えはねぇけど。)


『そっちはギルド員用の連絡用よ。こっちからもちゃんと送信出来るわよ。』


(ギルドにこっちから送る事が有るんだか知らんけど…どうやったら確認出来るんだ?)


『言ってくれれば、目の前に表示するわよ。』


 そう言われて、まずはるぅのメッセージを頼んで内容を確認する。

 内容は、酷い事をした覚えしか無いのに何故か昨日のお礼と、ご飯をちゃんと奢る様にと言う催促だった。


(これ、るぅねぇのメッセージか…めっちゃイメージが違うな…そう思わねぇ?)


『口調と文体は違うでしょ。』


(お前の対応はいつも通りだな。で、ギルドのは?)


 うへぇ…単に納品した卵の振込明細でも連絡してきたんだと思っていたのに、これ召集令状を思わせるお手紙である。


(俺、なんかやらかした?)


『いつも、何かをやらかしてる気しかしないわね。』


(うっさいな…まぁ、呼ばれたなら行ってみるか。予定もねぇし。)


 特に予定も無かったんだが、急に出来た予定に向けて、商業ギルドに足を運ぶ事になった。

長時間プレイし続けるのは疲れます。はい。


200630_誤字修正です。まだまだ、あるかも…

神泉→新鮮、口調と対話→口調と文体などなど

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