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瀧川兄妹異世界転移する!  作者: 大石次郎


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55話 妖精界へ

→→→→→兄ターン



地下室のレプラコーンの部屋の奥の例のキャビネット前に俺達はトルチャさんとザセウ王と共に来ていた。行き掛かり上シトリーさんも同伴だ。


吉田さんと土器ゴーレムとその他のレプラコーン達も見送りに来てくれている。


「一応、ギルドには知らせておく。向こうにはあまり長居しないことだ。特殊なフェアリーコインがあっても、こちらの世界よりさらにデタラメな世界だからの」


「オ気ヲ付ケテ」


なんか迷宮絵画を思い出すの俺だけか??


そんなの関係ないザセウ王はやや面倒そうにキャビネットを使って光の渦の入口を開いた。


「輝きの森の西の外れだったな?」


「いやそこら辺はジャバウォックがいるからっ。俺達の郷の近くでお願いしますよ!」


「ん〜? なに郷だっけ?」


「シャムシャ郷です」


「ああー···あれ、郷だったのか。サテュロスの野営地かと思ってた」


「郷です! 郷っっ」


ちょっと噛み合ってないが、調整しだすザセウ王。


いよいよとなって俺達は互いを顔を見合わせた。


装備は、俺とカズネの防具はブーツが2人とも岩トカゲより上等な『ワイアーム皮』に変わったくらい。

武器は俺はハンタースピアの代わりにC級にしちゃ高価な『シルバースピア』にを購入した。

カズネはマナブレスレットを『マナブレスレット改』に強化して魔力を高めた。


ナンクゥーは装備は変わりなく、代わりに高価な『ハイマジックポーション』を何本か買ったり、精霊3体用の属性ポーションを買い込んだりしてる


ノッコは大盾がボロボロになってきたから『鋼の大盾』を購入。


ボルッカは手の痺れが取れないからこれまた高い『発破玉(はっぱだま)(爆弾)』や支援用の光玉なんかを買い溜めしてる。


俺は稽古終わりだから、ここはケチらずハイポーションを1本さっき飲んでおいた。


ボルッカは手が本調子じゃないが、戦力的にはそこそこじゃないかな? 飛行絨毯もあるし!


「連戦だから安全第一っ!」


「「「了解!!」」」


「こんなもんか。よし、タキガワ兄妹達よ! 思わぬアクシデントもあったが、いざゆかんっ。懐かしき我らが妖精界へ!!」


「頼んだぜ?」


「「「···」」」


わだかまりある反応のナンクゥー、ノッコ、シトリーさんっ。


「えーと、じゃあ、行こう、かな?」


とにかく俺達は光の渦に入ってゆく!


「行ってくるね〜!!」


我が妹、軽いな。



→→→→→妹ターン



ふ〜〜〜わ〜〜〜〜、このまま〜〜〜、タイムスリップぅ〜〜〜し〜〜そ〜〜うぅ~〜〜!!!!


光の中をぐるんぐるんして、私達は牧場? みたいな原っぱに飛び出した。シャムシャ郷?


というかっ、


「魔力つっよっ、噎せるっ、こほこほっっ」


場所自体の魔力が濃厚だったエルフ達ネルドーアの森より濃厚! 見た目牧場なのにっ。


「おい、お前ら、『手形のフェアリーコイン』は失くすなよ? はー、それにしてもようやくまともに息が吸える。やっぱお前達の世界は馴染めないぜ」


なんか伸び伸びしてるトルチャさんっ。


「で? こっからどうするつもりだ? 言っておくが、このザセウ王は! ジャバウォックなんかと直に戦わないからな···」


トルチャさんを警戒しつつノッコの頭の上に移動するザセウ王。


「レプラコーンの王様にそこまでは期待してないですよ? 妖精の姫将軍(ひめしょうぐん)様にヴォーパルの剣を献上して頂ければそれで大丈夫です。タキガワ達はジャバウォック狩りの手伝いはしてくれよな?」


そのつもりではあるよ。


「献上ではなく『貸与』だ。俺様も、王!!」


「ですね···取り敢えず、仲間に今の状況聞かないとっ。探しましょう」


私達は人気の無い発光現象の目立つだだっ広い牧場だか郷だかを住人を探すことになった。


···うん?


所々に小屋や東屋や作業場みたいなのがちらほらあったけど、人は見当たらない。


「誰もいませんね」


「おらへんなー」


「おい、トルチャ。もう避難したんじゃねぇか?」


「トルチャさんっ、な! だが、んー、避難か。ジャバウォックが暴れたのは輝きの森の西の外れ。時間は経ったが、こっからもう避難するかなぁ?」


「ただの野生の暴れる熊とかじゃなくて、『変なの』が復活させて暴れだしたんだよね? ソイツがなんかしたんじゃないかな?」


「『ぶくぶくフード』か。今、アイツは『他の魔獣』の封印を解きに行ってるはずなんだけどよ···」


緊張感ない名詞だけど、この人がこの騒動の元凶だった。

ある日、突然現れた、ぶくぶくフードと呼ばれる『なんかフードとローブの中がぶくぶくしてる』謎魔法使いが、輝きの森のジャバウォックの封印を解いて大惨事に!


「なんなのその迷惑なぶくぶくの人?」


「俺達にもさっぱりだぜ」


「トルチャ! ザセウ王もっ! ヴォーパルの剣を手に入れたかっっ」


いきなりの声に、空を見上げると『洋服を着たトンボ人間』がいたっ。


「え?」


バッ、バッ、と加速して距離詰めてくる! ここ魔除け利いてるけど身構えちゃう私達っ。


「ガリィヤック! 生きてたのかよ」


味方?


「私はジャバウォックより速く飛べるからね」


トンボ人間のガリィヤックさん? は降りてきた。お〜。虫の、人だ···。

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