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【5/2コミカライズ一巻発売】【完結保証】およそ100年幽閉されていた魔術師夫婦は世界を巡る  作者: 吉野茉莉
第三話 名誉ある死

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第三話 名誉ある死 ⑧

「さて、やるべき事は終わったが」


 街を一周して、チェンミィが結界を張り終えると、私たちはまた塔の内部まで来た。日が落ちかけて、外は夕焼けになっている。


「転送門は案内できないが、あっちの街を迂回する経路なら教えよう。夜に移動することはお勧めしない、宿があるからそこに泊まって明日出発すればいい」


「わかった、そうしよう、エミーリア」


 アランが私を見る。


「あの」


私が歩きながら考えていたことを話す。


「やっぱり、話し合いは、できませんか?」


「なんだって?」


「向こうの街と、です」


「お嬢ちゃん、あんたは何を聞いていたんだ」


 呆れた顔で溜め息をつきながらチェンミィが言う。


「私たちが窓口になります」


「私たち? エミーリア、君は……」


 次に呆れた顔をしたのはアランだった。


「私たちが関わることではない。私たちは責任を取れない」


「チェンミィさんが襲われたのは私の責任です。それに、お互いに攻撃をしあうのは間違っていると思います」


「なにを」


 チェンミィはもはや怒る気さえしていないようだった。チェンミィの考えもわかる、


「チェンミィさんは、向こうの魔術師と話をしたことはありますか?」


 チェンミィは首を横に振る。


「いや、ない。向こうも代々の魔術師のはずだが」


「そうですか、じゃあ、交渉のテーブルについたことも?」


「ない」


「試してみませんか? 私たちがまず行って、話をしてみます」


「そんなことでどうにかなるわけがないぞ」


「試すだけです。それでもいけませんか?」


 チェンミィは長く息を吐く。


「……わかったよ、好きにしてくれ」


「ありがとうございます。それでは、明日、私たちは転送門で向こうの街に行きます。それで話し合いができそうであればそれを伝えます」

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コミカライズ!
【竹コミ!連載中】およそ100年幽閉されていた魔術師夫婦は世界を巡る
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