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呪われた装備でハック&スラッシュ! ~異世界で神すら把握できないスキル使って呪い装備のコーディネートします~  作者: 馬ノ やすら
第二章

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【第48話】襲来!

家具職人達が帰るとフィルルが反応する。

『ススム様?お客様のようですよ。』

「客?こんな時間に?」

時刻は夕方を過ぎようとしていた頃だった。

これから夕飯でも作るかと思っていたのだが一体誰だというのだか。

そうして玄関に出ると笑顔なサーシャを先頭に呆れ返ったナナリーと申し訳なさそうなセリルの三人がいる。

俺は静かに戸を閉めようとするとサーシャが大声で「ススムさん!私泣きますよ!!」と脅しをかけてくる。

「はあ・・・。」

「本当にすみませんススム様。お止めしたんですが・・・。」

「止めようと思って止まるならここにはいませんよね。どうぞ。」

「やったー!お邪魔しますー!」

「もー、サーシャ様。はしたないですよ。」

「全く。これから夕飯を作ろうと思ってたところですよ。」

「だろうと思って食材は持ってきました!皆で作りましょう!」

『ススム様!お客様に作らせるのですか?』

「ああ、フィルル。お客様というかこの人達は俺の知人だ。気にしなくて良い。」

俺がフィルルにそう言うとサーシャが驚いている。


「ススムさん!知人ではなく友人ではないのですか!というか家守妖精とお話できるんですね!それにフィルルとはまた可愛いお名前で。」

「相変わらず元気ですね。サーシャさんは・・・。」

そう言いサーシャを見ると屋敷内部を見渡していた。

セリルとナナリーがペコペコ頭を下げている。


「うわ、すごい綺麗になりましたね。」

「掃除はあの後直ぐに庭まで含めてフィルルが掃除してくれましたからね。家守妖精の魔法だそうですよ。」

「家守妖精は話だけは聞いたことが有りましたが本当にすごい妖精なんですねえ。」

「所で先程も言ったんですがこれから夕飯の支度しようと思ったんですが?」

「ああ、そうでした。皆さんでお話しながら作りましょう!ススムさんの商業ギルドでのお話も聞きたいですし。」

「もう情報を持ってるのか!?」

俺はサーシャに情報が筒抜けになっていることに驚愕した。


「ふふ。私に隠し事は出来ませんね?」

「その様で。所で何の食材持ってきてくれたんですか?」

「ああ、それは。こちらを引っ越し祝いにお持ちしました。」

じゃーん!と効果音付きで出てきそうなお土産の品は上等な牛肉の赤身だった。


『肉!肉なの!!』

「これポチ、興奮するでない。」

「ふふ。これは白角牛と呼ばれるここら辺では割りとポピュラーな牛なんですが非常に美味しいんですよ。」

「牛肉かあ。なら今日はあれ作ってみるかな。」

「お?新作ですか!?」

「まあ、新作と言ってもそんなに珍しいものではないですよ。それより夕飯作りましょう。」

そうして俺達は夕飯を作り始める。

今日は市場を回った時、ミストヴェイルの街では見ることが出来なかったしっかりとしたボトルに入った赤ワインが手に入っていたのでそれを何本買っておいた。


「おお?赤ワインですか?ススムさんお酒は飲まないのでは?」

「ええ、これは調理用ですからね。それじゃあナナリーさんとセリルさん達は野菜と果物を切って下さい。僕は肉の下処理をしますので。」

「私は何をしましょう!」

「話しながらだと怪我するかも知れないので僕の話に付き合って下さい。」

「了解しましたー!」


俺は買ってきてもらった牛肉の筋を切ったり叩いたりして食べやすく加工している。

今日は赤ワインと野菜果物、そして牛肉とくれば赤ワイン煮だろう。

本当なら朝から仕込みをしたいぐらいだが流石に火が怖いからなあ。


「ススムさん、野菜向き器とスパイスかなり売れてた様で良かったですね。」

「お陰様で。サーシャさんのお陰で今年の税金は余裕で払えそうです。」

「ふふ。それに今日早速新たな登録をしてきたとか?」

俺はそれを聞きサーシャを凝視する。

「・・・本当になんでも知ってるんですね。」

「そりゃあもう!あ、銀級昇格おめでとうございます。」

「ああ、その件だったんですが、この街で銀級以上のみが利用できる商店やオークションは多いんですか?」

「結構ありますね。なので昇格はしておいて正解だと思いますよ。」

「ふむー・・・。後はダンジョンを扱っている店なんですが今度紹介してもらっても?」

「ええ、勿論ですよ。」

「それにしてもそんな簡単にダンジョンで売り買いしても良いものなんですか?」

「うーん・・・。なんて言ったら良いのかなあ。正確にはダンジョンそのものを販売しているのではなく、『ダンジョンとなり得るピース』を販売している店なんですよね。」

俺はそれを聞き手が止まる。


「『ダンジョンとなり得るピース』ですか?」

「はい。一時的な(インスタンス)ダンジョンは3つのピースから成り立っているんです。その3つを上手く組み合わせることが出来ると完全にランダムなダンジョンが生成される仕組みですね。」


なるほど。恐らく3つのピースとは過去二つのダンジョンの名前に付いていた不思議な単語だろう。

この館のダンジョンの場合、名前が『“暗闇に” “囚われし” “妖精の” ダンジョン』だった。

つまり『暗闇に』、『囚われし』、『妖精の』が各1ピースになるに違いない。

そしてこれは俺のゲーマーとしての勘だが、それぞれが『ダンジョンのレベル』、『ダンジョンの特徴』、『ダンジョンに出現する敵』を示しているのではないかと想像した。


「なるほど。まあ、お時間ある時にお付き合い下さい。」

「私はいつでも!」

「僕がいつでもではないのでいつかでお願いします。」

「ふふ、ススム様はサーシャ様の扱いがお上手ですね。」

ナナリーがそう言ってきて笑っていた。


「さあ、これで後は煮込むだけです。フィルル悪いが火を見てもらって、適当にかき混ぜてもらっていいかい?」

『勿論です!お任せ下さい!』

「今の時点でかなり美味しそうな香りですね!」

「楽しみですー!」

「本当はもっと早い時間から煮込むと美味しいんですけどね。まあこれで十分美味しいとは思いますよ。」

そうして俺達は夕食の時間になるまで綺麗になった各部屋を見て回る。


「素晴らしいアンティーク類ですね!ここの前のオーナーはかなり趣味が良い方だったんだと思いますよ!」

「ああ、それは僕も思っていました。居心地が悪くなるようなごちゃっとした感じではないので、寝具以外はこのままにしておくことにしましたからね。後は風呂を追加するくらいで。」

その言葉にサーシャ以外も食いついた。


「お風呂!お風呂があるんですかこのお家!?」

「浴槽が腐ってしまっていたのでまだですがそのうちに・・・」

「ススムさん!お金はその都度払いますので私たちもお風呂利用してもよろしいでしょうか!?」

「えええ・・・・?」

比較的貴族の家には風呂は多いらしいがやはり手間が大変らしく管理も水回りになるため大変だという。

サーシャ達は年がら年中旅をしている関係上カビが怖く風呂場は置いていないとのことだった。


「うーん・・・、まあ手伝ってくれるなら良いですが・・・。」

「「「やったー!!」」」


夕飯時になり赤ワイン煮を皆で食べる。

「お、短時間だった割に肉が柔らかいな。」

俺がそんな事言いながら食べているとサーシャ達は固まっていた。


「私たちが今まで食べてきていた赤ワイン煮は何だったんでしょうか?」

「あれで感動していた私の舌が間違っていたようね・・・。」

等など様々な事を言っているが美味しいならそれでいいじゃない?

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