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クライセン艦隊とルディラン艦隊 第3巻  作者: 妄子《もうす》
31.2つの終わりと2つの始まり

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その11

 まだ、油断できないのかも知れない?


 相手はポンコツ×ポンコツ。


 掛け合わさると、どんな破壊的な状況になるか分からない。


 さて、『漆黒の闇』と呼ばれるポンコツの方である。


 緊急御前会議後は、特に変化がない。


 これまでやっていた仕事に加え、日程通りに進めていく作業(?)が増えた。


 そう、残念ながら、このポンコツは作業と考えているようだった。


 だから、『漆黒の闇』と称されるのである。


「閣下、いつもと変わりませんね……」

 マイルスターは、和やかな表情でやれやれ感を出していた。


「!!!」

 その言葉に、普段関心を示さないシャルスが反応していた。


 まあ、この件で、暗躍していたので、当然か……。


「何か、あったのかい?」

 エリオは、関心なさそうにそう言いながら、書類との格闘を続けていた。


「……」

 マイルスターは、意外な言葉が返ってきたので、ジッとエリオを観察した。


 照れ隠しではない事は直ぐに分かった。


(この人は、本当に分かっていないのだな……)

 シャルスの方も、口には出さなかったが、珍しくやれやれと言った感じになっていた。


 かきがき……。


 言葉の沈黙の中で、エリオの筆記の音が響いた。


「閣下は、自分のご婚礼に対して、何の関心もないのですか?」

 マイルスターは、和やかな表情でそう尋ねた。


 マイルスターもシャルス同様、話題にしている事柄が伝わっていないと思った。


 なので、直接言葉にした。


「え、ああ……」

 エリオは、そこで何を話題にされているかようやく気が付いた。


 そして、戸惑っていた。


 こうして面と向かって聞かれると、流石にそれについて考えなくてはならない。


 そう思うと、自分にとって、この出来事はどういう影響を及ぼすのだろうかと思案し始めた。


 まあ、この時点で、世の中のご婦人方にめった刺しにされても文句は言えない状況である。


 でも、まあ、マイルスターとシャルスにとっては、興味深い状況になり、示し合わせたように顔見合わせた。


 そして、微笑みを含みながらその答えを待つ事にした。


 ……。


 意外に長い沈黙が訪れた。


(あれれ?)

(ん?)

 マイルスターとシャルスは、再び顔を見合わせた。


 と同時に、含み笑いが消滅した。


「閣下、嬉しいとか思わないのですか?」

 マイルスターは、エリオの方に向き直って焦りながらそう尋ねた。


 いつもの和やかさがそこにはなかった。


 それ程、焦っていたのだった?


 シャルスの方も、エリオをジッと見ていた。


「ああ、そう言うことか……」

 エリオは、やっと気付いたかのような顔をした。


 やはり、この辺の感情が欠けているのだろうか?


 この事は、マイルスターとシャルスを不安がらせた。


「それは、勿論、嬉しいさ……」

 エリオは、2人が不安にしているのを他所に、そう答えた。


 歯切れの悪い言い方ではあったが、本心のようだった。


 それより、何よりホッとしているような印象を受けた。


 そして、ホッとしたのはマイルスターとシャルスも同じだった。


 何か、疲れる……。


 こう言った感情が、今の2人にピッタリかも知れない。


 とは言え、予想通りの言葉を聞けた2人は、エリオの次の言葉を待った。


 これだけで、終わるとは思えなかったからだ。


 ……。


 そして、やっぱり意外に長い沈黙。


 話が続かない。


 と言うか、エリオにとってはもう話は終わったと思っていた。


 だが、当然ながら、2人にとっては物足りなすぎである。


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