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タマコは確信した。
この子に会う為にこのゲームをやる事になったんだ。
これは運命だ。
オメガ君の首が中に舞っている。
その瞬間に思い出す。
ゴブリンの皇帝を殺した時の瞬発力。
ブラウの一撃を防いだ胆力。
いくらゲームでもこのプレッシャーで戦える稀有な才能。
それもまだ若い。
経験次第ではどんどん良くなるだろう。
これからが楽しみだ。
さあ、私も戦おう。
初めての勝算のない戦いへ。
「次はお前だ」
ブラウは目を爛々と輝かせこっちを向いた。
「タマコと言う名前があります」
「名前なんかどうだっていい。殺す奴の名前を聞いても無駄だ」
「確かにそうですね」
轟音が鳴った。
それは槍と槍がぶつかる音。
開始の合図はなく突然に戦いは始まった。
「本当に人族か?」
「異世界からこの世界にやってきました」
「タマコ、お前より強い異世界人はいるのか?」
「今はいないでしょうね。今後はわかりませんが」
「気が変わった。ガラディア国を滅ぼすのは後にしてやろう。それまでに俺を倒せる戦士を育てておく事だな」
「私を殺さないんですか?」
「伝言人は必要だろ。アイツを今殺したのは勿体なかったな」
オメガの首を見ながら呟いた。
「彼の名はオメガです」
「死人には興味がない」
「覚えておくといいですよ」
「敵討ちが来るからか」
「ええ、そんな所です」
タマコは余計な事は言わずそれだけを言って踵を返した。
「殺さないとは言ったが俺に背を向けるとは。人族もイカれている奴がいるんだな。さて、俺はお前達の仲間の顔でも拝みに行くか」
タマコは素早く振り返るとそこにはもう誰もいなかった。




