第0記 松原家の観察者
ここに、一つの家族がある。
ごく普通の一般家庭といえばそうだが、ただの家族ではない。
そう、この家族は華麗な一族でもあり、問題だらけの家族なのだ。
そんな松原家の日常を描いた物語である。
日本のど真ん中より、少し東京よりにあるこの土地で、松原家は日々を過ごしている。裕福な家庭ではないが、周りからの支えがあり、立派な一軒家を持つほどである。
彼らは長年この土地に住み続けていたわけではない。
しかし、最近になりこの土地に落ち着いたというところである。
普通の家庭というのには、語弊がある。
というのも、松原家は変わった人物が多い。
というより、一族がいろんなジャンルに手をつけている。
そのため、一族を通して多様な交友関係や、人脈が築かれている。
そんな、彼らの家族を純に紹介しながら、松原家の日常を見てみることにした。
先程から話している僕は、ひょんなことからこの松原家の見守り人として一緒に生活することになったのたが、それはまた別の話である。
僕の名前は、梶原啓太。大学生である。
大学の研究室で一冊の本をみつけたら、
謎の世界に引き込まれてしまった。
とは言っても普段日常と変わらない知らない場所である。
目を覚ますと、本とメモがおいてあり、松原家の観察者となり日常を書き記せと書かれていた。
ほかにも、住所やら設定とかするべきことなどが、紙の上に浮き出てくるので、それに従った。
特にやることもなく、面白そうだったので、本の指示に従いながら、日常を観察することにした。