第1話 見えていたのに、届かなかった
勝てる線は、見えていた。
赤いギアが外周レーンを走る。
高い位置にある外周から、内側へ落ちる急勾配。
アクセルスロープ。
その坂へ、赤いギアが入った。
下る。
速度が増す。
外周で作った勢いをそのまま乗せて、バトルリングへ切り込んでくる。
その瞬間、横腹が空いた。
半歩。
ブラックミラージュを、半歩だけ入れればいい。
そこに触れれば、赤いギアの姿勢は崩れる。
外周へ流れる。
オーバーまではいかなくても、終盤のスピンで勝てる。
見えていた。
レンには、確かに見えていた。
けれど、そのすぐ隣に、もう一本の線も見えた。
角度が浅ければ、逆に拾われる。
深く入りすぎれば、ブラックミラージュが弾かれる。
透明な外壁を越え、オーバーゾーンへ落ちる。
勝てる線の隣に、負ける線があった。
レンの指が、止まった。
ほんの一瞬。
けれど、レヴギアの一瞬は遅すぎる。
黒いギアは半歩遅れて、赤いギアに触れた。
カンッ。
浅い音だった。
次の瞬間、ブラックミラージュは外へ弾かれた。
透明な外壁にぶつかる。
跳ねる。
戻らない。
黒いギアはそのまま縁を越え、オーバーゾーンへ転がった。
「オーバーフィニッシュ! 真堂ハヤト選手、二ポイント!」
審判の声が響く。
ショップ内の小さな観戦スペースが、わずかにざわめいた。
モニターのスコアが変わる。
九条レン、二。
真堂ハヤト、四。
「勝者、真堂ハヤト選手」
終わった。
レンは、しばらく動けなかった。
アリーナの外へ転がったブラックミラージュが、透明な床の上で小さく揺れている。
何度も使ってきた黒いギア。
相手の隙間に入り、流れを崩すギア。
その相棒が、今はただ、場外に転がっていた。
レンはゆっくりと歩き、ブラックミラージュを拾い上げる。
指先に、さっきの衝撃が残っていた。
行けた。
行けば、勝てたかもしれない。
でも、行けなかった。
「ありがとうございました」
向かい側から声がした。
真堂ハヤトが頭を下げていた。
短く整えた髪。
赤いギアケース。
表情は落ち着いている。
勝った直後なのに、大きく喜ぶわけでも、レンを馬鹿にするわけでもない。
だから余計に、負けが重かった。
「……ありがとうございました」
レンも頭を下げた。
ハヤトは赤いギアをケースに戻しながら言った。
「今の、来ると思った」
レンの指が止まる。
「え?」
「スロープを抜けた直後。横、空いたから」
ハヤトは淡々と続けた。
「そこに来られたら、少し嫌だった」
レンは何も言えなかった。
やっぱり、そうだった。
ハヤトにも分かっていた。
あそこが勝負だった。
あの半歩が、今日の全部だった。
「でも、来なかった」
ハヤトはレンを見る。
「いや、来るのが遅かった」
淡々とした言葉だった。
責めているわけではない。
ただ、事実を言っているだけ。
それが、いちばん刺さった。
「次、当たったら」
ハヤトは赤いギアケースを持ち直す。
「同じなら、また飛ばす」
そう言って、彼はアリーナを離れていった。
レンはその背中を見送る。
同じなら、また飛ばす。
当然だ。
同じなら、また負ける。
分かっている。
分かっているのに。
レンはブラックミラージュを握りしめた。
観戦スペースの隅から、小さな声が聞こえた。
「あれ、九条レンだよな」
「昔、神童って呼ばれてた?」
「今の、行けたよな」
「昔なら行ってたんじゃないの」
聞こえないふりをした。
でも、言葉は耳に残った。
昔なら。
その言葉が、胸の奥に沈んでいく。
昔のレンなら、行っていた。
勝てる線だけが見えていた頃なら。
怖い線なんて、まだ見えていなかった頃なら。
でも今は違う。
見えるものが増えた。
勝てる線のすぐ隣に、負ける線が見える。
ギアが飛ぶ線。
外へ落ちる線。
相手の主張に飲み込まれる線。
見えれば見えるほど、指が止まる。
レンはアリーナから離れ、ギアケースを閉じようとした。
その時だった。
「今の、行けそうだったのに」
まっすぐな声が、横から飛んできた。
レンは顔を上げる。
そこにいたのは、同じくらいの年の少女だった。
肩の少し下で揺れる髪。
大きな目。
白いギアケースを両手で抱えている。
初対面のはずなのに、遠慮というものがあまり感じられない。
少女はアリーナを見て、それからレンを見る。
「さっきの赤いギア、坂を下りたあと、ちょっと横が空いてたよね」
レンは息を止めた。
「……見えてたの?」
「うん。なんとなく」
少女はあっさり言った。
「私なら行ってた」
その言葉に、胸が少しだけ熱くなる。
怒りに近い。
悔しさに近い。
でも、完全には反論できなかった。
「行けばいいってものじゃない」
レンは言った。
「半歩ずれたら、自分が飛ばされる」
「でも、行かなかったから飛ばされたんでしょ?」
少女は首を傾げた。
悪気はなさそうだった。
だからこそ、容赦がなかった。
レンは言葉に詰まる。
その通りだった。
行かなかったから、負けた。
でも、行けば勝てたとも限らない。
その両方が見えるから、動けなかった。
「君、誰?」
レンは少しだけ硬い声で聞いた。
「あ、私?」
少女は白いケースを胸の前で抱え直した。
「橘ヒナ。今日、初めてここ来た」
「初めて?」
「うん。レヴギア、ちゃんとやり始めたばっかり」
そう言って、ヒナはケースを開けた。
中から出てきたのは、白いギアだった。
ブレイズリリー。
赤橙の差し色が入った、花びらのようなブレード。
見た目だけで、前へ出るギアだと分かる。
燃えるように突っ込むギア。
「ちょうど相手探してたんだ」
ヒナはにっと笑った。
「一回やろうよ」
「今?」
「うん。今」
「僕、負けたばかりなんだけど」
「だから?」
ヒナは本気で分からない顔をした。
「負けたら、もう回せないの?」
レンは何も言えなかった。
負けたら、もう回せない。
そんなことはない。
そんなことはないのに、負けるたびに、次に回すのが少し重くなる。
ヒナはそれを知らないように見えた。
知らないから、まっすぐ言える。
レンはブラックミラージュを見る。
さっき負けたばかりのギア。
まだ指先に、オーバーの感触が残っている。
「いいよ」
気づけば、そう答えていた。
ヒナの顔が明るくなる。
「やった!」
二人はショップ内の練習用レヴアリーナへ移動した。
公式用より少し小さいが、構造は同じだ。
外周レーン。
四つのアクセルスロープ。
中央のバトルリング。
外へ出れば、オーバーフィニッシュ。
ヒナはアリーナを覗き込んで、目を輝かせた。
「この坂、かっこいいね!」
「アクセルスロープ」
「アクセルスロープ……名前も強そう!」
レンは少しだけ眉を寄せた。
「知らなかったの?」
「名前は知らなかった。でも、下ったら速くなりそうなのは分かる」
「それはそうだけど」
「じゃあ、そこからぶつければ強いよね」
ヒナは当然のように言った。
レンは少しだけ嫌な予感がした。
「強いけど、外されたら自分も流れるよ」
「当てればいいじゃん」
「……」
ヒナは本気だった。
危ない線を考えていない。
いや、見えていない。
ただ、自分の火をぶつけることしか見ていない。
レンとは逆だ。
レンは見えすぎて動けない。
ヒナは見えていないから迷わない。
審判役は、ショップの店員が引き受けてくれた。
周囲には、さっきの試合を見ていた客がまだ何人か残っている。
レンはブラックミラージュをランチャーにセットした。
ヒナもブレイズリリーを構える。
「よろしくお願いします!」
大きな声だった。
「よろしく」
レンは短く返す。
「ファーストバトル」
店員の声。
ヒナの目が燃えている。
その視線は、外周レーンとアクセルスロープだけを見ていた。
分かりやすい。
一つ目のスロープで加速して、そのまま突っ込んでくる。
レンにはすぐに分かった。
なら、外せばいい。
スロープを下りた直後、ブレイズリリーは速度が乗る。
そのぶん、横腹が空く。
ブラックミラージュなら触れる。
ただし、さっきと同じだ。
触れる場所のすぐ隣には、巻き込まれて飛ばされる線もある。
レンの指先が、また少し固くなる。
「スリー」
ヒナは笑っていた。
「ツー」
怖くないのか。
「ワン」
レンは息を止める。
「リリース!」
二つのギアがアリーナへ落ちた。
ブレイズリリーは迷わず外周へ走る。
ブラックミラージュは内側へ落ちる。
ヒナのギアは、一つ目のアクセルスロープへ入った。
下る。
速い。
白いギアが、赤橙の尾を引くようにバトルリングへ突っ込んでくる。
力がある。
初手だけなら、かなり強い。
だが、真っ直ぐすぎる。
レンはブラックミラージュを内側に残し、正面衝突を避けた。
ブレイズリリーは黒いギアの横を通過する。
空振り。
「あっ!」
ヒナの声。
ブレイズリリーは勢いを残したまま外周へ流れる。
外壁に近づく。
透明な壁に当たり、跳ねる。
まだ落ちない。
だが、戻る角度が悪い。
レンは追わなかった。
追う必要がない。
ブレイズリリーは外周を大きく回り、二つ目のアクセルスロープへ入り直そうとする。
しかし、一撃目で勢いを使いすぎている。
姿勢が浮いている。
戻りが遅い。
ブラックミラージュが、内側から浅く触れた。
カンッ。
それだけで、ブレイズリリーの軌道が乱れる。
白いギアはもう一度外壁へ流れた。
今度は戻れない。
縁を越えた。
「オーバーフィニッシュ。九条レン、二ポイント」
ヒナは目を丸くした。
「えっ、もう?」
「もう、って……」
レンはブラックミラージュを拾う。
ヒナは場外のブレイズリリーを慌てて拾い上げた。
「今の、当たったら強かったと思うんだけどな」
「当たらなかったからね」
「うっ」
ヒナは悔しそうにブレイズリリーを見た。
レンは少しだけ言葉を選ぶ。
「一撃目に全部乗せすぎだと思う」
「全部乗せた方が強いじゃん」
「当たればね」
「当てればいいじゃん」
「だから、当たらなかったんだって」
二人の間に、微妙な沈黙が落ちた。
ヒナはむっとする。
レンも少しだけ気まずくなる。
すると、後ろから笑い声が聞こえた。
「二人とも、分かりやすいね」
振り向くと、一人の女性が立っていた。
御影シオン。
このショップと工房を行き来している調整師で、レンにとっては昔から何度もギアを見てもらっている相手だった。
年上だが、堅苦しさはない。
けれど、ギアを見る目だけは鋭い。
「シオンさん」
レンが言うと、ヒナが首を傾げた。
「知り合い?」
「ギアを見てもらってる人」
「へえ!」
ヒナはすぐにシオンの方へ向く。
「橘ヒナです!」
「元気だね。御影シオン」
「よろしくお願いします!」
「よろしく」
シオンはアリーナを見て、それから二人のギアを見る。
「レンは、見えてるのに行けない」
レンの肩がわずかに固まる。
シオンは次にヒナを見る。
「ヒナちゃんは、見えてないのに行きすぎる」
「えっ」
ヒナが固まった。
「私、行きすぎ?」
「かなり」
「そんなに?」
「だいぶ」
「うそ……」
ヒナはショックを受けた顔でブレイズリリーを見る。
シオンは笑った。
「でも、悪いことじゃないよ」
レンとヒナが同時に顔を上げる。
「レンは勝てる線が見える。でも、危ない線も見えて止まる」
シオンはブラックミラージュを指差す。
「ヒナちゃんは危ない線を見ないで飛び込む。だから火力は出る。でも、外された後に次がない」
次がない。
その言葉に、ヒナの表情が変わった。
「次……」
「そう。レヴギアは一撃で終わる時もある。でも、一撃で終わらなかった時にどうするかが大事」
シオンはアリーナを指差した。
「一つ目のアクセルスロープで全部使い切ったら、二つ目へつながらない。外されたら、それで終わり」
ヒナはブレイズリリーを握る。
「じゃあ、どうすればいいの?」
「次に当たりに行ける形を残す」
短い言葉だった。
でも、ヒナはそれを真剣に聞いていた。
「次に……当たりに行ける形」
「そう。火を全部使い切るんじゃなくて、残す」
「残したら弱くならない?」
「弱くなるんじゃない。続くようになる」
ヒナは黙った。
その横で、レンも言葉を受け止めていた。
次へつなぐ。
それは、ヒナだけの話ではない気がした。
レンも同じだ。
見えた線に触れられなければ、次はない。
でも、深く入るのが怖いなら、浅く触ればいい。
全部を決めに行かなくても、次へつなげる触り方があるのかもしれない。
シオンは二人を見比べる。
「面白いね」
「何がですか?」
レンが聞くと、シオンは笑った。
「二人とも、勝てない理由が逆」
ヒナがレンを見る。
レンもヒナを見る。
見えるけど行けないレン。
見えないけど行くヒナ。
確かに、逆だった。
「じゃあ、どうすれば勝てるようになるの?」
ヒナが聞く。
シオンは少しだけ考えたふりをしてから、言った。
「一緒に練習すれば?」
「一緒に?」
「レンはヒナちゃんから、迷わず前へ出る強さを見ればいい。ヒナちゃんはレンから、当てた後に次を考える戦い方を見ればいい」
ヒナの目が輝いた。
「それ、いい!」
レンは少しだけ困った。
「僕はまだ、やるとは言ってないけど」
「やろうよ!」
ヒナは即答した。
「私、さっきの負け、悔しいし。レンもさっき負けてたし」
「それを言う?」
「だって本当じゃん」
レンは言葉に詰まる。
本当に遠慮がない。
でも、嘘はない。
ヒナはレンを馬鹿にしていない。
ただ、負けたなら次をやればいいと思っている。
その単純さが、レンには少し眩しかった。
「それに」
ヒナはブレイズリリーを持ち上げた。
「レン、ちゃんと強かった」
レンは顔を上げる。
「さっき、私のブレイズリリー、全然当たらなかった。悔しいけど、すごかった」
「……」
「だから、もう一回やりたい」
レンはブラックミラージュを見る。
ハヤトに負けた。
見えていた線に行けなかった。
周りに昔ならと言われた。
それなのに、ヒナは今のレンにもう一回と言った。
昔の神童ではなく、今ここで回しているレンに。
それが少しだけ、胸の奥に残った。
「……一回だけ」
レンが言うと、ヒナはすぐに笑った。
「やった!」
「でも、今度は一撃目で全部使わない方がいい」
「分かってる。次に当たりに行ける形を残す!」
「本当に分かってる?」
「たぶん!」
「たぶん……」
シオンが楽しそうに笑った。
「いいね。じゃあ、もう一本」
ヒナはランチャーを構える。
レンもブラックミラージュをセットする。
さっきとは違う空気だった。
勝てる線は、きっとまた見える。
その隣に、負ける線も見える。
でも、今度は少しだけ違う。
ヒナは、前へ出る。
迷わず、火をぶつけに来る。
レンは、それを見る。
そして、自分も触れる。
深く入らなくてもいい。
でも、逃げずに。
「スリー」
シオンの声が響く。
ヒナの目が燃えている。
「ツー」
レンはアリーナを見る。
一つ目のアクセルスロープ。
そこから下る白い火。
「ワン」
勝てる線は、見えるだろう。
問題は、その線へ行けるかどうか。
「リリース!」
二つのギアが落ちた。
ブレイズリリーは外周へ。
ブラックミラージュは内側へ。
白い火が、アクセルスロープへ入る。
下る。
さっきよりも、少しだけ角度が違う。
一撃で全部を使い切る角度ではない。
それでも、前へ出る力は消えていない。
レンは目を細めた。
ヒナは、もう変えようとしている。
なら、自分も。
ブラックミラージュが、スロープ出口へ向かう。
勝てる線。
負ける線。
その両方が見える。
レンの指が、一瞬だけ固まりかける。
でも、その時、ヒナの声が聞こえた。
「行くよ!」
まっすぐな声だった。
レンは息を吸う。
そして、ブラックミラージュを半歩だけ前へ出した。
カンッ。
黒い影が、白い火に触れた。
深くはない。
けれど、逃げてもいない。
ブレイズリリーの角度がわずかにずれる。
ブラックミラージュも揺れる。
二つのギアは、どちらも倒れない。
まだ回っている。
次がある。
レンは、その事実に少しだけ驚いた。
触れても、終わらなかった。
怖い線の隣に触れても、まだ次がある。
ヒナが叫ぶ。
「もう一回!」
ブレイズリリーが外周へ戻る。
今度は二つ目のアクセルスロープへ向かっている。
さっきの一撃で終わっていない。
次に当たりに行ける形が、少しだけ残っている。
レンはブラックミラージュを内側へ残した。
まだ勝負は続く。
まだ、次がある。
そのことが、ほんの少しだけ、胸を軽くした。
結局、その一本はレンがスピンで勝った。
でも、ヒナは悔しそうにしながらも、笑っていた。
「さっきより良かったよね?」
「うん」
レンは素直に頷いた。
「一撃目の後、二撃目に戻れてた」
「やっぱり!」
ヒナは嬉しそうに拳を握る。
シオンも頷いた。
「レンも、触れたね」
レンはブラックミラージュを見る。
触れた。
深くはない。
でも、逃げなかった。
ハヤト戦で触れなかった線とは違う。
それでも、小さな一歩だった。
シオンは二人を見て言った。
「地区予選、出るんでしょ?」
ヒナが真っ先に答える。
「出る!」
レンは少し遅れて頷いた。
「……出ます」
「なら、ちょうどいい」
シオンはアリーナを指で軽く叩いた。
「地区予選まで、あまり時間はないよ。勝ちたいなら、今のままじゃ足りない」
「勝ちたい!」
ヒナは即答した。
レンもブラックミラージュを握る。
勝ちたい。
ただ負けたくないのではなく。
今度こそ、見えた線へ触れたい。
ハヤトに言われた言葉が、まだ胸に残っている。
同じなら、また飛ばす。
なら、同じではいられない。
レンはヒナを見る。
ヒナはもう、次に回す気満々の顔をしていた。
見えていないのに、前へ出る少女。
その火が、少しだけレンの止まった指を動かした。
レンはブラックミラージュをケースに戻す。
今日、負けた。
見えていたのに、届かなかった。
でも、もう一度だけ触れた。
それがまだ勝利ではなくても。
始まりには、なるかもしれない。
レンは静かに息を吐いた。
次は、触れる。
そう思った時、ヒナが横から笑って言った。
「明日もやろうね!」
「……決定事項?」
「うん!」
レンは少しだけ困った顔をした。
でも、不思議と嫌ではなかった。




