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短編置き場  作者: 渋音符


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20/22

考えない葦



 一昨日見たはずの夢を見てる

 明後日もまた同じ夢を見る

 立ち眩みした時にも見たな

 何なら今もずっと見てる


 ぼんやり同じことを考えて

 似たようなことばっか呟いて

 昔の話の焼き直しのようで

 食傷気味で冷笑もできない


 おかしいな

 眠っていると

 ぼうっとしてると

 上手く縄が掛かるのに

 肝心な時に手が震えて上手く結べないや


 そういや靴紐結ぶの下手でさ

 部活の時にみんなに笑われてさ

 家でも親に馬鹿にされた気がする

 寝込んでた親父だけが笑わなかったな


 死んでる奴に口がないって言うけど

 生きてる奴も大差ないと思うな

 言いたいことが何も言えないんだ

 言ったらもう生きていけないから


 おかしいな

 黙ってると

 じぃっとしてると

 上手く生きられるのに

 肝心な時に余計なことを言っちゃうな


 変わりたいと思うことはあっても

 変えようとしないのは変かな

 変えられると思ってないのもあるが

 変えた後どうなるかが一番怖い


 このまま何となく生きていって

 何となく死んでいくの

 自分で首をくくれないような

 臆病を言い訳にしてる軟弱者


 

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