空
私は、空を見上げる。「まだ、はっきりとは決めていません。ただ、風の都で手に入れた古代の書物に、気になる記述があったのです」
老狩人は、興味深そうに尋ねる。「それは、どのような記述なのだ?」
「書物には、遥か東の地に『星詠みの塔』と呼ばれる場所が存在すると書かれています。そこは、天体の動きを観測し、未来を予知する力を持つ者たちが集う場所だそうです」
老狩人は、顎髭を撫でながら、思案する。「星詠みの塔か…。聞いたことがあるような、ないような…」
私は、続ける。「書物には、さらに、その塔には『創世の言葉』の断片が隠されている可能性が示唆されています。もし、それが本当なら、ぜひとも訪れてみたい」
老狩人は、私の決意を察し、力強く頷く。「わかった。ミタムがそう決めたのなら、私も喜んで同行しよう。東の地は、未開の地も多い。危険も伴うだろうが、お前の力となれるなら、本望だ」
私は、老狩人の申し出に感謝する。「ありがとうございます、老狩人。あなたの経験と知識は、きっと役に立つはずです」
私たちは、東の地を目指し、歩き始める。荒涼とした大地は、どこまでも広がり、果てしない。しかし、私たちの心には、希望の光が灯っている。
数日後、私たちは、大地を覆うように広がる巨大な森にたどり着く。森の中は、昼間でも薄暗く、不気味な雰囲気が漂っている。
老狩人は、周囲を警戒しながら、私に注意を促す。「この森は、魔物の棲家となっている可能性が高い。油断するな」
私は、アトランティス文明の竪琴を手に取り、周囲の音に耳を澄ませる。すると、かすかに、不協和な旋律が聞こえてくる。
「魔物の気配がします。しかも、かなり強力な魔物のようです」
私たちは、慎重に森の中を進んでいく。すると、突然、巨大な影が私たちの前に現れる。それは、巨大なクモの魔物だった。クモの魔物は、鋭い牙をむき出し、私たちに襲いかかってくる。
老狩人は、弓を構え、クモの魔物に向けて矢を放つ。しかし、クモの魔物の体は硬く、矢は弾かれてしまう。
私は、竪琴を奏で、聖なる旋律を奏で始める。旋律は、森の中に響き渡り、クモの魔物の動きを鈍らせる。
私は、旋律を奏でながら、クモの魔物に近づき、宝玉をかざす。すると、宝玉から光が放たれ、クモの魔物を包み込む。
クモの魔物は、苦悶の声を上げ、体を痙攣させる。そして、やがて、動かなくなる。
私たちは、クモの魔物を倒し、再び、森の中を進んでいく。すると、森の奥深くから、美しい歌声が聞こえてくる。
「この歌声は…」私は、歌声に導かれるように、森の奥へと進んでいく。すると、開けた場所に、美しい泉が現れる。泉のほとりには、一人の妖精が座り、歌を歌っている。
妖精は、私たちに気づき、優しく微笑む。「よくぞ、ここまでたどり着きましたね。あなた方は、選ばれた者たちなのでしょう」
私は、妖精に問いかける。「あなたは、誰ですか?そして、ここは、どこなのですか?」
妖精は、答える。「私は、この森の守り手、シルフィード。ここは、『精霊の泉』と呼ばれる場所です」




