創世の言葉
静寂は、長く続かなかった。水晶玉が沈黙した直後、楽園の空に、異様な光が瞬いた。それは、まるで星が流れ落ちるような、しかし、それよりもはるかに強く、神秘的な光だった。 図書館長と歴史家は、息を呑んでその光を見上げていた。「あれは…何でしょう?」歴史家の声が、震えていた。
私は、直感的に、この光が「創世の言葉」の欠けたピースと関係があると確信した。アトランティスの竪琴は、宇宙のエネルギーと共鳴する。そして、この光も、そのエネルギーの一種なのではないだろうか。
「あの光…追いかけてみましょう」私は、そう提案した。二人の同意を得て、私たちは光が消えた方向へと歩き出した。楽園の風景は、美しく、平和だったが、私の心は、高鳴っていた。未知の領域への冒険への期待と、少しの不安が、胸の中に混ざり合っていた。
光が消えた場所には、巨大な樹木がそびえ立っていた。その樹木は、楽園の他の木々とは異なり、異様なほどに巨大で、その幹は、まるで宇宙そのものを映し出しているかのようだった。樹皮には、複雑な紋様が刻まれており、それは、水晶玉の紋様と酷似していた。
「…これは…」図書館長が、息を呑んで言った。その声には、畏敬の念と、少しの恐怖が混ざっていた。「古代樹…伝説の…世界樹ではないですか?」
世界樹。それは、古代の文献に記されていた、この世界の根源とされる巨大な樹木だった。その存在は、多くの伝説や神話の中に語られており、その実在は、誰も確認したことがなかった。
私は、ゆっくりと世界樹に近づいた。その幹からは、微かに光が放たれており、それは、先ほど見た光と同じ色をしていた。そして、私は、その光の中に、かすかな旋律を感じ取った。それは、水晶玉から聞こえた宇宙の交響曲の一部であり、同時に、何かが欠けている部分を含んでいた。
「…ここに…答えがある」私は、静かに呟いた。世界樹の根元に近づき、その神秘的な光と、欠けた旋律を、じっくりと探り始めることにした。この世界樹、そして、その奥に隠された真実が、創世の言葉の謎を解き明かす鍵となるのだろうか。新たな試練が、私を待っている。




