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双子の名前、やっと判明する件について

「お父様、お話があるのです」

「お母様、お話があるのです」


双子は特訓した魔法を披露すべく両親の部屋へ行きました。

改まってどうしたんだい、と義父親であるジェイドが話しに応えると、双子は顔を合わせて一生懸命懇願しました。

「ぼく「わたしたち、アカデミーに行きたいのです!」」

今度は両親が顔を合わせ、困った様子を見せます。

「アカデミーに行くには、属性魔法が使えないとダメなのよ。二人は...その...属性がなかったの」

義母親であるマーガレットは双子の頭を撫でながら諭します。

「二人に魔力がなくても、私もお父様も二人を見捨てたりはしないわ。愛を持って育てていくことを誓う」

双子はふふっと笑って両親と距離をとります。

「ぼくたち、魔法が使えるんだ!」

「だから二人に、見てほしいの!」

素っ頓狂なことを言うので、なにかの冗談か真似っ子だと思った両親は微笑みながら「見せてごらん」と双子と向き合います。


「『日は、沈む』」

瞬間、昼間だった空が真っ暗になります。

「「?!」」

両親は驚きを隠せません。今何が起こっているのかもよくわかっていません。

「次は姉様の番」


「『日は、昇る』」

夜空が一瞬にして昼に戻りました。


「ねぇ、これでわかってくれた?お父様」

「わたしたち魔法が使えるのよ、お母様」

「はは...どんな手品だい?急にカーテンで暗くしたとか?」

ジェイドは状況を受け入れられません。まさか、一瞬にして世界を夜にして、昼に戻すなんて。

双子は納得がいきませんでした。

「じゃあ、ほかの魔法も見せるから!」

「認めたらアカデミーへ入れてよね!」

「月の光よ、ウェアウルフの幻影を成せ!ウェアウルフ・ファントム」

ウェアウルフの幻影が両親の目の前に現れます。

「うわぁ!魔物...魔物が出た!!!!何故だ?!魔物は夜にしか出ないはずなのに!!!誰か!!!!」

「太陽の光よ、世界を雨の天候と成せ!ザ・ワールド・レイン!」

外は曇天となり雨が降りだします。

「急に雨が?!いやそんなことより魔物が...」


「ぼくは月の魔法が使えて......」

ウェアウルフの幻影が消え去ります。

「わたしは太陽の魔法が使える」

空が晴れて明るくなってきました。

「そしてぼくたちは、今の魔法を無詠唱で進退させることができる」

「「!!!!」」

両親はようやっと、双子の力を思い知らされました。

「月の魔法と太陽の魔法...御伽噺(おとぎばなし)でしか聞いたことがないぞ」

「私もです...実在するなんて...そんな...」

「「ねっ!これでアカデミーへ行けるでしょう?」」

両親は再び顔を合わせ、こくりと頷きます。


「マーニ」

「はい、お父様」

「アカデミーは厳しいところだ。武術も学ばねばならん。険しい道を、お前は選べるか?」

「ソール」

「はい、お母様」

「アカデミーは淑女として社交マナーを徹底して学ぶ場でもあります。ついていけますか?」

「姉様と共に学べるならば」

「兄様と共に学べるならば」

「ふたりで、しっかりな」

「このマーニ、命に変えても姉様を守り学んでゆきます」

「このソール、命に変えても兄様を守り学んでゆきます」

何はともあれ、魔法が使えると知った両親はとても喜びました。後日、アカデミー試験を受けるため、四人で面接と魔法試験を受けに行くことになりました。




ーーーーーー王立シュバルツ・アカデミー。

王国が運営する由緒正しき名門校です。

そこには魔法の才ある子供達が魔法・武術・学問を学びゆくゆくは国家精鋭騎士団に入ることも約束されるとても高貴な場です。そんなアカデミーに、双子は試験を受けにやって来ました。

試験は二つ。魔法試験と親同伴の面接です。

今日は30人の子供達が試験を受ける予定です。

「オホン!みなのもの、よくこの王立シュバルツ・アカデミーにやってきました。私は試験官代表のエドワードです。58歳です。試験管は何度も担当しています。今日受かるのは5人まで!思う存分力を発揮してください。早速、まずは魔法試験から!校庭に移動します」

30人の子供達が一斉に移動します。ビクビク緊張している者、やる気に満ちた者、あまり興味が無さそうな者、様々です。マーニとソールは二人で楽しそうにしていました。



ーーーーーーーーー校庭。


「では!魔法試験を開始する!番号札一番の者から順に3つの魔法を見せなさい!」

エドワードの一声で魔法試験が開始されました。

マーニとソールの順番は15番と16番。ちょうど中間です。


「風の光よ!疾風の刃と成せ!ウィンドブレード!」

「火の力よ、燃え上がる炎と成せ!フレイムアタック!」

「水の力よ!激流の渦と成せ!ウォーターボルテックス!」

番号の早い子供達が様々な魔法を繰り広げます。

すぐに14番まできてしまいました。

「ライラ・ハワード14番。雷の魔法使いだ」

周りの視線が一気に彼に集中しました。

「ハワード?!あの魔法一家で有名な?!」

「精鋭騎士団に多くを輩出しているとか」

「ハワード伯爵の息子か」

大人達は大騒ぎです。

「チッ。うるせーな。はじめるぞ」

「ライラ・ハワード。はじめ!」

「雷の光よ。降り注ぐ槍と成せ。サンダーランス」

たくさんの槍が空中から現れ的に攻撃します。

「雷の光よ。敵を閉じ込める檻と成せ。サンダージェイル」

雷の檻ができました。

「最後だ...雷の光よ。一面を己の(フィールド)と成せ。サンダーフィールド」

辺り一面が雷の地面に変わりました。全員体がピリついて金縛りのような状態になっています。

「ほぉ...高等魔法が扱えるのか...」

試験管のエドワードもさすがハワード家と言ったところか...と感心します。

「以上だ」

「見事でした。では次、15番。マーニ・ザハルト」

「はい!マーニです!あの!僕と16番のソールと、同時に試験を受けてもいいですか?」

「同時に...?そういえば二人は双子でしたね」

双子といえば...エントリーシートの魔法の属性が未記入になっていたが一緒に試験を受けることに意味があるのだろうか...察しのいいエドワードは二人が同時に試験を受けることを許可します。

「マーニ・ザハルト、ソール・ザハルト。はじめ!」


二人の試験が始まります。

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