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クロト  作者: 白玉
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Ep.56 不穏な気配

迷宮から出ると、地上の部隊の本部なのだが、地獄絵図になっていた。



何故か出来ている大きなクレーター、真っ二つにされて死んでいる1万の兵たち……


船に乗り、会議場で地上戦の結果を聞く。正直まだ眠たいが、大事な会議なので参加しなければならない。めんどくさいけど……


魔物の軍、計60万は、最終的に数を35万まで減らして撤退した。警戒していたアルマさんの暗殺は無かったらしい。こちらの損害は、3万ほど。想定の半分ほどだったらしいが、正直ヤバいと思う。



3割死ぬって………




そして、迷宮に入っていた残りの4人は、もうすぐ帰る、との伝達があったらしい。下階層に向かっている途中、いきなり階段が封鎖され、行けなくなったと。


それと、私が夢で見た内容も伝えた。



「魔王に命令されて、ねぇ……。」

「それに、バカとは言え、オルカはS+だ。それを簡単に殺せると言ってのけるということは、ここの迷宮の主はSS級と言うことなのだろう。」

「ですが、昔ルミナスさんがここに潜った時は、別の主だったのですよね?しかも、その時もSSだったと。」


「そうだ。」

「迷宮の主が死ぬと、それを殺したのが人間なら、迷宮に残っている中で最も強い魔人が。殺したのが魔人なら、その魔人が主になるはずよね。」

「ほな、今のヤバい主が、前のSSの主を殺したっちゅうことか!?」


「分からん。奴は、とてつもない魔法の使い手だったし、シュネーとの解析では、概念を操っている様な跡が見えたらしい。」

「概念を操る魔法、ねぇ……。無くは無いけど、そこまで大それたものでは無いはずよ。」


「アルマさんでも知らないとなると……うう、頭痛くなってきた…」

「大丈夫かリノ。」




「ひとまず、慶ちゃんが帰ってくるのを待ちましょうか。話もまとまらないからね。」


という事で、解散になった。





魔人ちゃんには、迷宮から戻ってから、迷宮の主との約束を伝えた。


「……」

「…ごめんね、勝手に決めて。」

「いや……別に良いけど…。」


「またすぐ戻ってくるからさ!ちょっと寂しいけど…」

「うん。」


「最初は敵だったけど……今はほら、友達だと思ってる…から。」



面と向かって言うと照れ臭いな…


「……うん。わかった。」


魔人ちゃんがじっと私の目を見つめてくる。、





「またね。」



「うん、またね!」




そうして私は、魔人ちゃんと別れたのだった。



再会を誓って。











“ある場所”………魔族の頂点が集まる場所で。



「……失敗した様です。」

「…そうか……やはりな。」


「おいおい、言い訳かぁ!?」

「どう責任を取るつもりだ。北京が取られたのだぞ。」

「問題ない。北京一帯は、最初からくれてやる手筈だった。」


「ハァ!?」


「………奴らが北京に目を向けている間に、”日本はこちらの物となった”からな。」


「なるほど。見事な作戦でございます、魔王様。」

「……………」

「それで、あのチビはどうなったんだ?死んだのか?」

「生きているとも。だが、かなり痛手を負ったようだ。向こうにも、なかなかのやり手がいる様だな。」


「でもま、結果的にはこっちの勝ちなんだろ?良かったな。」


「……………どうだかな………」






「………」


「どうしたんですか?ヴィザールさん。」


「………いや、何でも無い。」



………フン。

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