覚醒
ついにあの漢が目醒める!
ー続続、魔王城中庭ー
現代では遺された映像記録等から、先史文明は竜と竜の大戦に巻き込まれて滅びたとされている。実際は竜の群れに人類が竜化して抗い共滅びになったようだ。
ただ【鑑定】は特殊なスキルなので、有名ではあるが保持者は居ない。よって最多の先史遺産『鏡身』は医療、装飾、盗撮の方面に幅広く普及し古代人の変態キャメラとして親しまれ、よく逮捕者を出している。
哀れ先史人類。
さて、そろそろ逝くとしようか。
私でも竜化して数秒は自我を保てるだろうし、最悪即[Safety]で心中だ。大勝利ですわ。
「まだだ...我が野望が為、魔王様の未来が為、かような場所で潰えるわけにはいかぬ!おぉおオオオオ!」
【鑑定】騎将マキシマム
発動スキル
【背水の陣】
退路を絶ちステータス増加。
【起死回生】
HP減少時ステータス増加。
【限界突破】
種族の限界を越えステータス増加。
【空前絶後】
生涯で1度のみ使用できる。ステータス増加。
コンボボーナスにより【覚醒】しました。
【鳳凰転生】
全てを代償に勝利を求める。全ステータス増加(極大)
、状態異常無効、HP自動回復、MP自動回復。敗北時は灰となりその魂ごと消滅する。
マキシマムの髪が燃えるような紅に染まり、全身から吹き出した魔力が紅い燐光となって迸る。
背には紅蓮の翼が生じ、燃え盛る決死のイケメン。まさにハイファンタジーカテの自己犠牲系主人公のクライマックスのようだ。
こいつ...覚醒しやがった。私には未知の力の目覚めも、女神の降臨も、謎の援軍も、ご都合主義の聖剣もなかったのに。悔しい、だけど感じ...ねぇよ!
「Caution! Low Energy ...5sec」
先史遺産『重力操作』も限界か、ムチャさせたからなぁ。
「何がおかしい?なぜ、最強を前に、笑っていられる!?」
私は今、笑っているらしい。笑って死ねるのは幸せ者だと誰か言っていたな。
よし、最後くらいビシッと決めとくか。
「あぁ、今日の晩御飯の事を考えていたのさ。今夜は... 稀少な騎将の挽き肉をふんだんに使ったハンバーグだ。(どやぁ」
竜爪で挽き肉にした上で[Safety]で消し炭じゃよ。
しかし稀少な騎将、フフッ。今年の王国流行語大賞はいただきだな。
「遺憾の極み、4点」
「...【強化】[D.R.G.L.M.]」
あの日の約束は、守ってみせる(意味深
ーーー決まった!!




