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余次元住まいのハザマ様! part5 ー小ネタ集ー  作者: 山桃


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「Sky」をプレイする室生家の人々《蟹の語り部》

室生 初音: 地方の芸大生 三年生の後期のみ、

     室生本家で世話係のアルバイトをしている。


ハザマ様 =室生(むろう) 透青(とうせい)

      室生家の巫覡(ふがき)をしている。

      中の人は月島(つきしま)秀青(しゅうせい)で芸大の助手をしていた


御影(みかげ) 様

陸(りく)  様 お役目様の内孫三人衆の内二人

     霊的能力を持つ

結界師の朝は早い。

時計の針は朝の六時を指している。


豆から挽き、サイフォン式で丁寧に淹れたコーヒーをすすりながら、俺はスマホを取り出した。

『Sky 星を紡ぐ子どもたち』のアプリを起動させ、本日のタスクを確認する。


(今日のデイリークエストのエリアは何処だ?)


・捨てられた地を訪れしばしの間若木を愛でる

・闇の花を10個焼く

・赤い光を捕まえる

・蟹の語り部を解放する


(なっ!? 今日は捨て地かよ。よりによって『蟹の語り部』の解放とは……手こずりそうだ)


そんなことを内心ぼやいていると、婚約者の初音が起きてきた。


「おはようございます、御影様。私にもコーヒーをいただけますか?」


「ああ、そこにあるから勝手に飲んでいいぞ。……ところで初音、お前もSkyやってたよな? 今日のデイリー、もう済んだか?」


「クエストですか? 全部こなしたはずなんですけど、一個だけ完了にならなかったんです! あのゲーム会社、バグが多いのできっとそれじゃないかと……」


初音は、不満げにむくれている。


「どれ、俺がやってみようか」


彼女のスマホを借りて操作してみる。他のクエストより難易度は高いが、無事に精霊を解放し、報酬のキャンドルを受け取ることができた。


「バグなんてないぞ。ちゃんと報酬も出た。初音、そもそも違う精霊を解放したんじゃないか?」


「ええっ? そんな事ないですよー。捨て地の方舟付近にいる精霊ですよね?」


(初音? お前、何処の精霊解放してんだ?)


「方舟? いや、難破船の所だぞ。通称『蟹ボイス』の精霊だ」


「えっ? 蟹……?」


この婚約者は少し天然なところがあって、よく勘違いを起こしては一人で悶々と悩む癖がある。俺は小さく息を吐いて、スマホを返した。


「初音……お前が解放した精霊は『蟹ボイス』じゃなくて、『蟹歩き』の精霊だ。間違えんなよ」



「あっ…………」




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