409 卒業式2
式
卒業生入場と共に体育館に入ると案外近くの位置に千鶴ちゃんと瑠美さん・・・そして、礼服を着た父さんを発見することが出来た。
俺の姿を見つけると嬉しそうに手を振る千鶴ちゃんにスキを見て軽く手を振り返すが・・・よく見たらすぐ近くに巡李さんと薫ちゃん、そして、雅人の父親の中条来兎さんが居たのだった。
めっちゃヤクザみたいな顔立ちの雅人の父親の来兎さんだが・・・あれでも父さんの店の古くからの常連さんで今でも月に1度は父さんの店に遠出してるそうだ。
ちなみに家族総出であることを悟った雅人が随分と渋い顔をしていたのが地味に面白かったが・・・まあ、普通ならそんな反応にもなるのだろうね。俺はこうして大切な人が来てくれるのが嬉しいと思うのだけど・・・まあ、そこは個人によるか。
『卒業証書授与』
お偉いさんのお話やら、PTA会長のお言葉。現生徒会長の送辞と前任の生徒会長の答辞などスルスルと進んでいくといつの間にかメインのものとなった。まあ、とはいえ時間短縮のために卒業証書授与は教室に帰ってから担任の教師がするので形ばかりに前任の生徒会長が校長先生から受け取るのだった。
そうして全てのプログラムを終えてから、校歌を歌ってから俺たちは自分の教室に戻るのだったが・・・事前の卒業式の練習で分かってたけど、やっぱり中学よりも人数も多いからかかなり短縮されたものとなっていた。ほとんど立って座っての繰り返しだけで終わるのは卒業式に限らずどんな行事でも恒例なのだろうけど・・・まあ、物足りなさがあるのは仕方ないか。
何度かチラッと先生の座ってる席を見たが、先生はいつも通りのスーツ姿で綺麗な姿勢で座っていたので見蕩れてしまっていたのは秘密だ。だって、めっちゃ綺麗だったんだもん・・・もうね、こういう先生も俺は好きだけどいつも通りの先生も更に好きだと思った。
そういえば、内心で先生呼びも今日で卒業しないとなぁ・・・婚姻届を出したら先生じゃなく遥香さんと呼べるようにしよう。まあ、本当は呼び捨てにするべきかもだけど・・・それはもう少し待って欲しい。
いや、多分先生はいきなり俺が呼び捨て、タメ語で話しても気にしない・・・どころかむしろ喜びそうだけど、それをするなら千鶴ちゃんも千鶴と呼び捨てにするか、皆みたいにちーちゃんと呼びたいのでその辺のすり合わせをしてからにしたいのだ。
俺は先生と千鶴ちゃんと家族になるのだ。だからこそ、これから家族としての形を模索していきたいのだ。




