288 教習所1
教習所
「なるほど・・・筆記はなんとかなりそうだね」
受付をして、座学の講義を受けた後に教師から教えて貰ったパソコンの問題を見ながらそう呟く。基本的には一般常識があれば皆知ってそうな問題ばかり。ほとんど暗記ゲーだろうか?
「だな。まあ、実技も行けるだろ」
「それはどうだろう・・・マニュアルって結構難しいんでしょ?実際に操作するとなると結構大変そうだし」
「もしかして、黒羽もマニュアルなのか?」
流石に鋭い親友に俺は苦笑気味に言った。
「何回か乗せて貰った時に見たけど、クラッチとかギアチェンジとかは難そう」
「まー、俺はオートマの車買うからここで使えれば問題ないんだがな。お前は車買うのか?」
「うーん、必要に応じてかな?今のところは買う予定ないよ」
先生の車の維持費を考えても、普段使わないなら1台あれば十分だろう。必要なら俺も安い軽でも買おうかとは思うが。
「買ったら練習させてやろうか?」
「いいの?」
「ああ。どうせババアが急かすだろうし、買うのは確定してるからな」
巡李さんらしくて笑ってしまう。まあ、あの人なら車は買うべきと言って、買ったら乗せろと言いそうだしね。
「お前のことだ。どうせ変に遠慮して家族には練習頼めないだろうしな」
「・・・本当によくわかってらっしゃる」
まあ、まだ先の話とはいえ受かってからすぐに先生の車に2人を乗せて運転するのは怖すぎる。万が一があったら大変だし、エンストでテンパってしまい事故るのが何より怖い。
「まあ、なんだ。進路は違うが、腐れ縁だしな。何かあったら頼れよ」
「そうするよ。雅人こそ、大学ではちゃんと長続きする彼女作りなよ?」
「そんな奴がいればな」
「さいですか」
そういえば、クラスメイトの水瀬さんは結局告ってないのかな?雅人からそんな話は聞かないし、まだなのだろうが・・・これは告白しないで終わっちゃうかな?
まあ、親友の恋愛事情だしあまり口を挟む気はないけど・・・水瀬さんみたいなタイプなら雅人に合いそうだと他人事のように思う。
「それより健斗。新年になったら出来ればババア達に顔見せてやってくれるか?多分うるさいからな」
「わかったよ。時間ある時に行く」
「頼んだ。お前のこと本当に気に入ってるから面倒かけてすまないな」
「巡李さんにも薫ちゃんにもお世話になったからね。気にしなくていいよ」
まあ、それに師匠のおせち料理を研究したいというのもある。俺ではまだまだ未熟だし、参考にさせて貰えるのもはなんでも取り込みたいのだ。




