280 おコタツ様
おコタ様降臨
「これでよしっと・・・」
最高の誕生日を迎えてから翌日。兼ねてより準備していたコタツをついに使うことにした。朝晩の冷え込みが予想以上なので、早めに使えるようにしといて正解だった。
「おにいちゃん、このおふとんなあに?」
「コタツって言うんだよ」
「こたつ・・・にゃんにゃんがはいるやつ?」
「うーん、間違ってないかな。とりあえず入ってみてよ」
「うん」
そう言ってからゆっくりとコタツに足を突っ込んでから、驚いたように千鶴ちゃんは言った。
「あったかい・・・」
「それは良かった。最近、寒くなってきたからね」
「ふにゃ・・・」
コタツに身体を埋めて丸くなる千鶴ちゃん。なんだか猫みたいで可愛いけど、言うことはきちんと言わねば。
「風邪ひくと困るから、使う時は必ず俺かママと一緒に入るんだよ」
「うん。わかった」
うんうん、素直でよろしい。そう思って俺もコタツに入ってゆっくりとしようとするが・・・その前に起き上がった千鶴ちゃんが俺の前に座って結果的に2人でコタツに入ることになった。
うーん・・・説明不足だったかな?高さ的に丁度よくなったからかはたまた自意識過剰でなければ俺の膝の上が嬉しいのかまったりとする千鶴ちゃんの姿を見てから、まあいいかと思い2人でまったりとする。
「ミカンも早めに買って来ないとなぁ」
「みかん?」
「コタツでゆっくりとする時はあると便利なんだよ」
「そっかぁ・・・おにいちゃん、ものしりですごい」
にぱぁと笑う千鶴ちゃん。うん、やっぱりうちの娘は可愛い。そういえば、昨日はこの子からパパって呼ばれたんだよなぁ・・・もう一度呼んで欲しいけど、今は我慢せねば。
来年の最低でも3月までは我慢せねば。卒業してから存分に呼んで貰えるようにならないといけないが・・・まあ、その前のお兄ちゃんと呼ばれるのも残り少ないと思うと存分に満喫せねば。
「おにいちゃん、これっておふとんとはちがうの?」
「うん?まあ、代わりにやってる人もいそうだけど・・・基本的にはここでは寝ないよ」
「そうなの?」
「うん。コタツは暖かいところと寒いところが極端だから、風邪を引きやすいんだよ。だから、寝るならちゃんとお布団に行こうね」
「はーい」
元気に返事をするいい子にはきちんとご褒美をあげないとね。そう思い頭を撫でる。気持ち良さそうに撫でられる千鶴ちゃんだが、そういえば、こんな風にコタツに入るのはかなり久しぶりかもしれないと思うと。
海斗に昔やってた記憶はあるが、大きくなってからは全然・・・というか、こんな風に誰かと入るのも久しぶりかもしれない。そう考えるとなんだか嬉しくなるのだった。




