トリックオアトリート(遥香Ver)
こっちも書きたくて・・・すみません(^_^;)
「トリックオアトリート」
夜、千鶴ちゃんを寝かしつけてから先生と2人で晩酌をしていると、突然着替えに行って戻ってきた時の第一声がそれだった。
しかも、えらく露出の多い吸血鬼のコスプレ衣装・・・というか、こんなのいつの間に用意したんだろうと思いながら俺は言った。
「えっと、お菓子はありますけど・・・ちなみにイタズラを選択したらどうなります?」
「こうするのさ」
そう言いながら俺の前に歩み寄ってきてから、ゆっくりと俺を前から抱きしめる先生。いつもより露出が多いせいで色々と意識してしまうが、そんな俺の動揺をわかっているように俺の首筋に軽くキスをする先生。
いや、何やらチクリと軽い痛みがあったので、キスというより甘噛みされたのかな?しばらくそうしてから、満足したのか首筋から口を離したので、確認すると軽いキスマークのようなものが出来ていた。
「あの、遥香さん?」
「お前が私のものだというマーキングだ。可愛いイタズラだろ?」
「まあ、そうですけど・・・」
なんというか、親子だなぁと思ってしまう。同じコスプレで同じような行動・・・まあ、最後は違うけど。まあ、冬服だから位置的に微妙に見えないだろうし問題はないだろうけど、バレたら吉崎辺りが騒ぎそうだと思ってから俺は聞いた。
「その衣装用意してたんですか?」
「貰い物だ。体型があまり変わってなくて良かったよ」
「遥香さんはスタイルいいですからね」
正直、直視するのは凄くはばかられる。いや、だって吸血鬼ってこんなに露出多かったっけ?なんか物凄く理性を試されているような気がする。
これが先生以外の女の人だったら多分なんとも思わないだろう。でも、好きな人が着ているともうねぇ・・・。
「せっかくだ。お前も私にマーキングしておけ」
「吸血鬼にやるんですか?」
「吸血鬼でもやるかもだろ?」
共食いな気もするけど・・・まあ、眷属とかならあるのかな?そう思いながら目立たない位置に初めてキスマークを作ってみる。これがなかなか難しいものだが、強めにやっていいと言われてしまったので、くっきりとキスマークを作ると先生は満足気に言った。
「うん、これで仕事の疲れも吹き飛んだ」
「そんなにですか?」
「好きな男からのマーキングだからな。それに実はキスマーク付けられるのは初めてだからな」
そう言って嬉しそうに微笑む先生の姿を見て俺は思わず苦笑してから折角なので晩酌のおつまみになりそうなお菓子を出してくるのだった。ちなみにこのあと、あーんして食べさせたのは言うまでもないだろう。




