第四話「おじいさんは柴刈りに…」
むかし、むかし、おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山にしばかりに、おばあさんは川に洗濯にいきました。
おじいさんが山でしばを刈っていると、ふと地面に何か光り輝く小さな木切れが落ちていました。
ちなみにしばかりの柴とは山に生えている小さな雑木を刈り取ったり、落ちている小さな木切れを拾い集めることなのですが、それらをおじいさんは、薪として燃やすために集めていました。
おじいさんは、光り輝く枝を拾い上げると、「これはよく燃えそうじゃ!」と言いました。
それを聞いた光輝く枝は大慌て。
昔話をよく知っている人はもう予感していると思いますが、光る木の枝の中からはしばから生まれたしば太郎が出てくる予定になっていました。
しかし、燃やされては出てこれなくなってしまいます。
ちょうどよいぐらいの大きさの光り輝く枝なので、これ以上小さく折って使われるとは考えられません。
燃やされては大変と、光り輝く木切れはぴょんとおじいさんの手を飛び出しました。
驚いたおじいさんは追いかけます。
しかし、そのまま光り輝く木切れは川へぼっちゃんと落ち、流れて行ってしまいました。
一方その頃おばあさんは、川で洗濯をしていましたが、何か光り輝く物が川上のほうから流れてくるのを見つけました。
それは光り輝く木切れで、「どんぶらこ」「どんぶらこ」と流れてきます。
すると、それを追いかけるようにさらに上からおじいさんが流れてきました。
光り輝く木切れをおいかけて飛び込んだようです。
「あらあらおじいさん、また山で滑って転んだんですか?」
おばあさんは川にじゃぶじゃぶ入っていくと、おじいさんを拾い上げました。
「わしじゃない!あれじゃあれじゃ!」
おじいさんは慌てて流れて行く光り輝く木切れを指さしましたが、木切れはもうとっくに流れていってしまった後でした。
仕方なく、びしょ濡れのおじいさんと、洗濯を終えたおばあさんは、家に帰って行きました。
おしまい




