表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウチとミーにゃんのお喋り話  作者: にゃん丸
63/1000

第六十三話『オーブン始動にゃん』

 第六十三話『オーブン始動にゃん』


「にゃあ、ミムカにゃん。

 使い方はどうにゃっているのにゃん?」

「それが、ですねぇ。

 なにも今回にかぎったことではないのでありますがぁ」

「にゃに?」

「掘り出した遺物って、そのどれもが用途不明のありさま。

『取扱説明書たぐいのモノは一切ない』というのが、

悲しいかな、常識となっていましてですねぇ。

 手探りで答えを見つけ出していかなきゃならないのでありまぁす」

「難儀にゃ話にゃん」

「ただ、オーブンに関してはですねぇ。

『食材を入れたあとは温度と時間を設定して、

『開始』ボタンを押すだけで、温かい料理が造れるのです』

 みたいな記述が古書の一部から発見されているのでありまぁす」

「それってこれじゃにゃいの?

 ほら、オーブンの下側にくっついている、ふたつの『つまみ』にゃ。

 ええとぉ、左側から、『温度』にゃろう、『時間』にゃろう、

でもって一番右側にあるのが……そうにゃ。これが『開始』ボタンにゃ」

「電源コンセントはですねぇ。

恵力を蓄えた岩石と繋がっているコンバート装置へ、既に差し込んでありまぁす」

「にゃら、いよいよ始めるのにゃん。

 まずは温度にゃ。

 そうにゃにゃあ、食材も多いし、料理も早く終わって欲しいもんで、

 よぉし、一番右まで回すのにゃん」

 ぐりぐりぐりぃっ。

「でもって、お次は時間にゃ。

 みんにゃあ、どれくらいにゃら待てるのにゃん?」


「オレは一時間ぐらいなら」

「ボクは三十分かな」

「わたしは十分」

「そうでありますねぇ。ミムカはなんとなく一時間ぐらいで」

「アタシは二十分なのわん」

「私は四十三分と二十一秒。

 ……えっ。そんなに細かい設定は出来ませんか?

 ならば、妥協して一時間でお願いします」


「ええと、一時間にゃろう、でもってお次は三十分……ええい、面倒にゃ。

 こうにゃれば、みんにゃの間をとって四時間にゃん」

「ちょっと待て、ミアン殿。それは合計」

「待てにゃいのにゃん。

 ネコにはそれがガマン出来にゃいのにゃ。

 さっきから回したくて回したくてうずうずしていたのにゃん」

 ぐりぐり。

「ふにゃ。四時間もにゃいじゃにゃいの。

 しょうがにゃいにゃあ。それにゃら、こちらも目一杯右に回すのにゃん」

 ぐりぐりぐりぃっ。

「ふぅ。ここまでの作業は極めて順調にゃん。

 あとは……にゃんと! 目を疑う光景にゃん。

 温度、時間と、数々の難関を乗り越え、ついに感動のラスト。

 今、その瞬間が訪れたのにゃん。

 にゃら早速、『開始』ボタンを……ふにゃ。ダメにゃん。

 高ぶる気持ちが指を震えさせてしまうのにゃ。

 ええい、ままよぉ……ふにゃん。

 間違ってミムカにゃんの鼻を押してしまったのにゃん。

 ふにゃふにゃふにゃ。

 待て。待つのにゃ。心鎮めるのにゃん。冷静に、常に冷静ににゃ。

 さぁ瞳を閉じるのにゃん。

 でもって、いつもの、のんびり屋さんの自分を思い浮かべるのにゃ。

 ミーにゃんに足蹴りされて、倒された自分の悲劇を想い出すのにゃん。

 ……………………………………………………おっ。

 どうしてか震えがとまったのにゃん。にゃら今こそチャンスにゃあ!」

 ぷちっ。

 ごごごごごぉっ!

「ふにゃっ!

 ミムカにゃん。にゃあんか怒っているみたいにゃのにゃけれども」

「いえ、恐らく、……といういい方になってしまいますですがぁ、

 無事に『スタート』したのではありませんですかぁ?」

「ということはにゃ。ここまでは正常ってわけにゃん」

「まぁ一応は」

「にゃら、ミーにゃん」

「うん。判っているわん。みんなも用意はいいわん?」

 おおうぅっ!

「じゃ、いっくよぉ。せぇのぉっ!」


『ばんにゃあぁい! ばんにゃあぁい!』


「でもさ、ミアン。あと四時間もあるわん」

「そうね。ちょっと長いわね」

「ミスト君。ちょっとどころじゃないよ」

「だったら、みなさんも妄想に耽ったらいかがですか?」

「ミリアと一緒にしないでくださいませですぅっ」

「まっ。

 オレとしては保守空間というお務めがら、待つことには慣れているが」


「確かに料理が終わるまで、このまま、っていうのもにゃ。

 ムダの極み、のようにゃ気がするのにゃあ」

「なら、どうするわん?」

「そうにゃにゃあ」

 ころころころころころ。

「あれっ? 果物らしきモノが転がっていくのわん」

 ころころころころころ…………ふわぁんふわぁんふわぁん。

「念動霊波で空中に上げて、と」

 ふわぁんふわぁんふわぁん。

「ふむふむ。外観は真ん丸で淡い緑色かぁ。

 でもってサイズは小ぶりで、網目のような模様が全体に描かれているわん。

 となれば……うん。

 これは霊果実『にゃめろん』に違いないのわん。

 でもどうしてこんなところに…………はっ!

 ひょっとして誰かが入れ忘れたのかもしれないわん。

 ああでもぉ、たとえそうだとしても、あとの祭りなのわん。

 今から入れるにしたって、もう動いているし。

 そもそも入り込む余地すらないのわん。

 まっ。しょうがない。このままにしておくのもなんだしね。

 悪くなってもいけないから、これはアタシが頂くことに……あああっ!」

「ふにゃん!

 ミーにゃん、急に大声をあげにゃいで欲しいのにゃけれども」

「そうそう。これよこれ。ミアン、これがいいわん!」

「んもう、ミーにゃんったらぁ。

『にゃめろん』にゃんか掲げて、一体どうしたというのにゃん?」

「どおぉ? ミアン 霊果実『にゃめろん』の争奪戦っていうのは?

 戦い方は……そうよ! 『騎ネコきねこせん』がいいわん!」

「にゃに? 騎ネコ戦って?」



《にゃあんか話が脇道にそれていくように、つづくのにゃん》


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ