第四十一話『代理の代理の精霊にゃん』
第四十一話『代理の代理の精霊にゃん』
「ふぅ。苦しかったのにゃん。
ネコにこんにゃ真似をさせるにゃんてぇ。
イオラにゃんもレイナスにゃんも、にゃにを考えているのにゃん?
いや、にゃにも考えていにゃいにゃ。
にゃからこそ急遽、
ウチを『湖の精霊』のにゃ。代理の代理に任命したのに違いにゃい」
「なんかぶつぶつと呟いているのわん。
ミアンが湖の精霊? 代理の代理?
さぁっぱり事態を飲み込めないのわん」
「ぜぇんぶミーにゃんのせいにゃ」
「アタシが? どういうことわん?」
「聴いた話も交えて説明するとにゃ。
イオラにゃんとレイナスにゃんは、とおっても忙しかったのにゃ。
レイナスにゃんのほうはお務めもままにゃらにゃいくらい。
にゃもんで、ふたり相談の結果、
しばらくの間、湖の精霊は代理で凌ごう、と決めたのにゃん。
ところがにゃ。
ミーにゃんに白羽の矢を立てたのにゃけれども、
いつの間にやら居にゃくにゃっていたのにゃん。
そこで、というかにゃんというか、遅く目覚めたウチに、お鉢が回ってきた。
とまぁそんにゃ次第にゃんよ」
「ミーナは逃げ出してきたのでありますかぁ?」
「いや、なんか面倒くさいことになりそうな予感がしたのわん。
だから、ここは逃げるが勝ちと、大急ぎでとんずらこいたのわん」
「ぶふふっ。ダメにゃミーにゃん」
「はははっ。ダメなミーナでありますねぇ」
「きゃはっ。ダメなアタシなのわん」
「まっ。こうして出てきたしまったからには、
いつまでも、ぼやいているのも詮にゃきことにゃ。
やっつけ仕事にゃろうがにゃんにゃろうが、やることはやってしまおうにゃん」
「なんかヤケっぱちなのわん。無理矢理押しつけられた感が濃厚なのわん」
「それで、と。今回のお客様は誰にゃん?」
「えっへん! アタシなのわん!」
「はて? ウチの親友に良く似た妖精にゃん。
ほっぺが膨れたあたりにゃんかも。
思わず抱き締めて、
ほおをすりすりしたくにゃるようにゃ可愛いところにゃんかも。
ひょっとすると、この手のお顔やお姿って森のどこにでも居る」
「わけないわん!
アタシはミーナ。イオラの森のお姫様なのわん!
……っていうか、今の今まで誰と喋っていると思っていたのわん?」
「にゃあんにゃ。ミーにゃんにゃったのぉ。
……ああでもにゃ。どうしてここに居るのにゃん?」
「どうしたもこうしたも、ここは湖の広場なのわん。
アタシがアタシの棲み家の範囲に居るだけじゃない。、
なのに、どうしてそんなに珍しがられなければならないのわん?」
「それはそうにゃのにゃけれども。
今時分にゃら、
てっきり『遊び場』に居るもんとばかり思っていたもんでにゃ」
「昨日のアタシは昨日のアタシ。明日のアタシは明日のアタシ。
今日のアタシは今日のアタシ。でもって、今のアタシは今のアタシ。
同じアタシでも同じ行動をとるとはかぎらないのわん」
《突然、にゃのにゃけれども、ここでひと休みにゃん》
「ミーにゃん、エラいっ!」
ぱちぱちぱち。
「さっすがぁ、でありまぁす!」
ぱちぱちぱち。
「えっ。どういうことわん?」
「またまたぁ。そのおとぼけがまたにゃんともいえにゃいのにゃん」
「本当本当、役者顔負けでありまぁす」
「んもう、本気の本気で判らないのわん。
これ以上、焦らすつもりならぁ」
「どうするのにゃん?」
「……泣いてしまうのわん。ぐすん」
「まぁまぁ。たいしたことじゃにゃいのにゃん。
要するににゃ。
『昨日のアタシは明日のアタシ』とか間違えにゃかったのが」
「すっごい、とまぁそういうことなのでありますよぉ」
「ぐすん。なぁんだ。涙ぐんで損したのわん」
「でもミーナ。ずいぶんとなめらかな口調で喋っていましたですよぉ」
「んにゃ。芸術的とも思えるくらいにゃん。
そうにゃ。もういっぺん聴きたいから、途中からやり直そうにゃん」
「おぉぅ。それがいいでありますねぇ」
「へっ?」
「それはそうにゃのにゃけれども。
今時分にゃら、
てっきり『遊び場』に居るもんとばかり思っていたもんでにゃ」
「昨日のアタシは昨日のアタシ。明日のアタシは明日のアタシ。
今日のアタシは今日のアタシ。でもって、今のアタシは今のアタシ。
同じアタシでも同じ行動をとるとはかぎらないのわん」
《ひと休みの終わりにゃん。ご協力ありがとうございましたのにゃん》
「んにゃことはどうでもいいのにゃん」
「うわぁん。軽くいなされてしまったのわぁん」
「ミーにゃんのセリフじゃにゃいのにゃけれども、大事にゃのは今にゃ。
にゃもんで、『湖の精霊代理』としての務めを果たしたく候にゃん」
「なにをやる気なのわん?」
「にゃから、それをこれからしてみせるのにゃん。
せっかちにゃミーにゃんにゃ」
「ふん。せっかちで悪かったのわん」
「ぶふっ。でもにゃ。忘れにゃいでにゃん。
そんにゃミーにゃんもウチは大好きにゃんよ」
「……んもう、ミアンったらぁ」
ぽぉっ。
「親友を真っ赤にさせてどうするわん?
もういいわん。判ったから、さっさとやるがいいわん」
《ひと休みが入ってしまったもんで、つづくのにゃん。許してくだされにゃん》




