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双子の赤い糸  作者: 黒猫キッド
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5/12

5・香音の人気

5・香音の人気


 昼食が終わり、香音と香織はベンチでのんびりしていた。

「あっ、そうだ!」

と、香織が何かを思い出し、ブレザーのポケットから十三通の手紙を取り出した。

「はいコレ、お姉ちゃん宛てのラブレター! 男子から十通、女子から三通! お姉ちゃんと別れて、此処にくる間に受け取った!」

 そう言いながら、香織は香音に手紙を渡した。手紙を受け取ると、香音は呆れた様な溜息を吐きながら呟いた。

「またか・・・私は誰とも恋仲になるつもりは無いのになぁ・・・オマケに女の子にまで・・・」

「それだけモテるんだから、一回だけ誰かと付き合ってみれば?」

 香織はそう言ったが、それは勿論本心ではなかった。

「・・・ダ~メ! 私には好きな人が居るの!」

「!・・・・・そ、そうなんだ・・・」

 香織は香音に好きな人が居る事に、ショックを受けた。

「・・・そ、そういえば、さっき真由に・・・・胸・・・その・・・大丈夫だった・・・」

 香織は無理に話題を変えたが、その話題は先程の真由の行為であった為、言葉を濁した状態で尋ねた。

「あ、うん! 感じちゃったけど、大丈夫だったよ・・・前みたいに、ブラも外れなかったし・・・!!! ああそれより! 香織クン相変わらず真由と激しいバトルするね!」

 香音自身も、トンデモない発言をしてしまった為、慌てて話題を変えた。

「う、うんまあね! 今日まで二十三回戦って、十一勝十一敗一引き分けの状態だよ・・・」

 其処まで言うと香織は、香音が持っている手紙を見た。

「お姉ちゃんはモテて良いね・・・僕は一度もラブレター貰った事ないよ(苦笑)」

「・・・そんな事ないよ! きっと何時か香織クンも貰えるよ♪ 何たって私の自慢の弟だもの♪」

 そう言い香音は、香織を胸元に抱き寄せて、頭を優しく撫で始めた。他の男子が見れば、100%羨ましさ&嫉妬を受ける行為である。

「!!!!!」

 香織は香音の胸の感触と甘い香りに赤面をし、抜け出そうとするが、ガッチリと抑え込まれている為に、脱出は不可能と認めてしまう。

「あ、あのさ、お姉ちゃん・・・」

「うん? な~に?」

 香織が香音に尋ねると、漸く香音は香織を解放してくれた。

「何で何時もは僕の事『香織クン』なのに、和馬や真由の前では『香織』って呼び捨てなの?」

 香織が訪ねると、香音はニッコリと笑いながら言った。

「それはね・・・お姉ちゃんは香織クンの事が一番大切だけど、皆の前では出来るだけ隠す様にしてるの! だって私が香織クンの前で『香織クン』って呼ぶのは、香織クンだけの特権にしたいから♪・・・・!・・・・そうだ! 何なら昔みたいに『香織ちゃん』って呼んでみる?」

「いや、それだけは・・・」

 悪戯っぽい笑みを浮かべて言う香音に、香織は必至で拒否をする。いくら自分だけにしか言わないとはいえ、高校生にもなって「ちゃん」付けは恥ずかしすぎる。香織は以前から、姉は『ブラコン』ではないかと感じている。

「うふふ♡ 冗談よ♪」

と、笑いながら香音は言う。

とその時、先程とは違う曲が、香織の携帯から流れた。

「うん? メール・・・」

 香織は携帯を開いて、メールを確認した。


 受信:12:40

 送信者:直也

 件名:面白いもの


 今面白い事を、教室で行ってるから来てみろよ!


という、直也からの短文のメールであった。

「なんだろ、面白い事って?」

「気になるから、行ってみましょ♪」

 香織がメールを見せながら言い、メールを見た香音が答える。そして二人は自分達の教室に向かった。


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