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【Get rich quick Online】MILLION’$ DICE 〜天才と馬鹿と人魚姫、ボードゲームで平和の楽園を買う〜  作者: Kazu―慶―
PHASE-1 新波ゲーム戦士・ニューウェーブ登場!

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14/14

〈TURN-13〉ミア、愛海、ルカ。ゲーミングチームを結成する。

 ――ミリオンダイス参加資格を賭けた、サイコロゲーム『ヨット』は私達の勝利で終わった。


 これにより、ミアさんが付けている方位サイコロ『ディレクション・ダイス』から、参加する際に使われるボードマップや資金の口座が開設される。

 そしてその口座から、ヨットに勝利した賞金の100万ドルが自動振り込みされていた。



『これで100万ドルは貴女達のもの。しかしこれはゴールではなく、始まりです。これからミリオンダイスでは億、兆を超える額を賭けた戦いもあります。その金を生かすも殺すも、貴女達の運命と戦略に掛かっています。くれぐれも悔いの無い選択を』


 Mr.Mは、ミリオンダイスに挑む私達に丁寧に注意喚起を促す。

 更に流れるように彼が、ミリオンダイスを挑む際に頭に留めておくべき基礎ルールを教えてくれました。それが、これです。


 ――――――――PLAY GAME――――――――

 ☆ゲームワールド・ビッグボードゲーム☆

【ミリオンダイス―MILLION’$ DICE―】


 ・基礎ルール

 ・ゲームワールドオンラインの各エリアを舞台に、4組以上のチームで総資産額のノルマを競い合う。


 ・ディレクション・ダイスのサイコロ2つを振ってエリア内のマスを進み、マスに設置されたゲームに挑む。そのゲームはボードゲーム、ミニゲーム、レトロゲーム等ジャンルに問わず。


 ・ゲームにクリアすれば、賞金が獲得されて総資産額は増えていく。リタイアしたらマスに指定された金額を支払う。


 ・マスのゲームをクリアすると、そのマスの“所有権”を得ることご出来る。相手がそのマスに入ると、指定された金額を支払わなければならない。また自分が再び入ると、そのマスの指定金額を2倍上げることが出来る。


 ・目標金額に達し、ゴール地点である【銀行マス】に止まることが出来れば、ゲームの勝利チームとなる。


 ・チームの総資産額がゼロ以下になった瞬間【破産】となり、ゲームオーバー。2度とミリオンダイスの参加資格を得れなくなる。

 ―――――――――――――――――――――


『勿論、指定された目標金額はエリア毎に大きく異なります。とにかくミリオンダイスで肝心なのは、如何に総資産額を残しながら【破産】せずに生き残れるか、という訳なのです』


 破産すれば一巻の終わりのこのゲーム。お金を稼いで、貯めて、相手に支払わせての三拍子。その中でお金をどう活かすかが鍵を握ります。


 しかもミリオンダイスの公式ゲームはランク制で、マッチングする事で参加する4組がランダムで決まる。対戦相手にカモられれば、破産の危険性も高くなる。最初から緊張感爆上げで挑まねばなりません。


『――基礎ルールの説明はここまでです。今後分からない事があれば、何なりと私Mr.Mにお申し付け下さい。では、ご武運を!』


 Mr.Mさんがディーラーらしく、深々とお辞儀して私達に挨拶を交わし、ディレクション・ダイスから出るVR映像は途切れた。またゲームをしていけば会えるでしょう。


 ⚀⚁⚂⚃⚄⚅


 ――命からがら島に着き、今度は借金免れゲームに勝って、涙の島『ティアーズアイランド』を去る時が来ました。

 この島のエリアアクセスが非常に厳重である為、容易に転送も出来ず、毎日15時頃に出発する定期便の船で帰るしかありません。


 その定期便が出発するまで後10分程、島の船着場まで歩く私達三人は、今後の活動について話し合っていました。


「……それで? ミリオンダイスに挑んで、どんな夢を叶えるつもり?」

「何ですか、愛海。藪から棒に」

「だって、ミアがただ戦争を止める為だけに金を稼ぐとは思えないもん。投資家なんだから、それなりの欲とか野望とかあるでしょう?」

「野望って……、私は悪の幹部じゃないんですから」


「ミアさん、夢が無いんですか……?」

「えっ!? ……いや、あの……」


 ミアさん自身が、ミリオンダイスに参加する際に抱いていた夢が確かにありました。現時点ではまだ愛海さんや私に言うつもりは無かったのでしょう。

 しかし私が、純真(イノセント)な眼でミアさんに尋ねたものですから、本人は狼狽えながらもその夢を、愛海さんと私にカミングアウトするのでした。



「……ありますよ! 私にもちゃんとした夢が! !

 私は―――この、『ティアーズアイランド』を買いたいんです!!!」


「か……買う???」


 億万長者になる夢を抱くと、ここまで理想は高くなるのか、或いは凡人には考え付かない思考に辿り着いてしまうのか。

 愛海さんは何でそんな夢を持ったのか、理解に追い付かないまま目が点に。しかしミアさんは、ちゃんとした理由があっての事でした。


「実はこの島、何処かの組織から()()されるって話を聞いたんです」

「買収って……このエリアを?」


 ゲームワールドのエリアは、WGCワールドゲームコーポレーションというVRMMOの組織機関によって管理されています。

 その中には業者や億万長者による投資によって、エリアを買い取る事も出来るという。数あるエリアの中で、買収されたエリアは2割程。


 この『ティアーズアイランド』も、その買収が騒がれている事をミアさんは知っていました。

 表向きは“平和事業”と称してますが、教科書にも載っていない戦争の真実を映した『鎮魂の祠』を狙ってるのではないか、と有識者が語るほど危うい状況になってました。


「負の遺産とはいえ、あの祠に残された戦争の記憶は、誰一人汚してはならないのです。だから誰かに奪われる前に、この島を私達が買い取りたいんです!」


 ミアさんは本気でした。あの戒めの記憶を目の当たりにして、より一層平和への想いを強めた事により、ミリオンダイス参加への一大決心をした彼女。

 勿論愛海さんも同じ思いであり、同じく祠で涙した者同士、ミアさんの夢を理解し、更にその夢を広げていく。


「……じゃあ買い取って護るだけじゃなくて、皆にも知って貰おうよ! 戦争が如何に馬鹿馬鹿しいのか、平和が何よりも素敵って事を!」


「それは……この『ティアーズアイランド』を、皆にも公開していくって事ですか?」


 ミアさんは直ぐに愛海さんの意図を読み取った。

 鎮魂の祠のデータを悪用させない為に、厳重なアクセス制限をしているエリアを一般公開させて、解放しようとする愛海さん。

 一度は“浅慮的”だと考えたミアさん。しかし、ある偉人の言葉が頭に過ぎりました。



【平和は力では保たれない。平和はただ理解し合うことによってのみ、達成されるのだ】



「アルバート・アインシュタインの言葉に、そんなのがありましたね。分かり合えないと、真の平和は果たせない……ですか」

「あいんしゅた……? 確か舌出してる変なおじちゃんだっけ?」

「後で辞書込みで教えます」


 愛海さんにアインシュタインの知識は皆無だったとして、それでも彼女の考えに一利あると感じたミアさん。自分の知識や考え方を押し付けず、否定せず、彼女の意思を尊重した。


「やはり、一人の力じゃ夢は叶えませんね。愛海、ルカ。こんな私ですが……私の夢、一緒に叶えてくれますか……?」


 ミアさんから差し伸べる暖かな右手。私と愛海さんは躊躇わず、しっかとその手を握って、頑なな意思を共有しあいます。


「あたし、ミアと何処までもついて行くよ。貴女の強い意志、絶対無駄にしない!」

「私も……行かせてください! 私の知らない世界を、二人と一緒に!!」


「ありがとう……! これで、私達は一つのチームです!!」


 ミア、愛海、ルカで、三つの魂が今一つとなりました!

 涙の島の下で、平和を守り抜くゲーム戦士となるべく立ち上がった、ゲーミングチームとなって!!


「チーム名、どうしようか?」

「海に纏わるものにしませんか? 一人マーメイドも居ますし」

「“マーメイド・レディーズ”にする?」

「何かシンプル過ぎますね」

「“マリーンズ”とか?」

「千葉の野球チームになっちゃいます」

「“戦火の乙女”」

「海要素何処行った??」


「―――波……」

 ミアさんと愛海さんがチーム名で揉めている所で、ボソッと私が呟きました。


「波、に纏わる名前が良いと思います。なんかこう、ゲームに波を起こすとか、荒波起こしちゃうぞーみたいな……」

 自信無さげにしどろもどろになる私。しかし二人はその案に賛成し、その幅を更に広げていきます。


「波……“ウェーブ”ですね」

「良いかも! どーせならカッコいいのも付けたいよね。ビッグウェーブとか、ブルーウェーブとか……」


 そして、ついに……!


「荒波……いや、新波(あらなみ)! そうだ、【NEW WAVE(ニュー・ウェーブ)】ですよ!!」


 ミアさんの閃きから造語で、私達のゲーミングチーム名が決まりました!


「「ニューウェーブ?」」


「そうです、ミリオンダイスのボードで“新しい波”を引き起こすチームになるんです! 私達のゲーミングチームは―――【ニューウェーブ】です!!」


 ゲーミングチーム・ニューウェーブ、結成!!


 知性と直感と純真な心を持って戦う海のゲーム戦士が、ミリオンダイスでどんな波を引き起こせるのか?


 公式ゲーム開催まで数日の猶予を与えられた私達。今は船に揺られ、電脳海を渡るは私達三人。

 涙の島に別れを告げて、向かうは半か丁かのサイコロ道。


 ――賽は投げられた。後戻りは出来ないミリオンダイスへ、果てしない電脳の海が誘う……!!



「私達が絶対に……平和を守るぞーー!!!」

「「おおおーーーーーっっ!!!!」」



 一攫千金の果てしない双六旅が、今始まる!!




 ⚀⚁⚂LET'S GO TO THE NEXT PHASE!!⚃⚄⚅


⚀NEXT TIME MILLION$ DICE⚅

ミリオンダイス公式ゲーム参加までの3日間、ミアさんと愛海さんは一旦現実世界に戻り、そこで改めて二人は再会します。

その場所はなんと、千葉県の海浜幕張にあるミアさんが経営するボードゲームカフェ!


そんな中、ミリオンダイス界ではある悪党集団によってゲームを妨害されるという事件が起こってました……!


小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも下の「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を何卒お願い致します!


更には後書きと広告より下の評価ボタンでちょちょいと『★★★★★』の5つ星を付けて、作者やこの物語を盛り上げて下さいませ!


次回も『ミリオンダイス』でお会いしましょう!byルカ

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