GPT問答33
できました。チェックをお願いします。
もちろんです!
ここまで本当にお疲れさまでした。
四章もいよいよ締めですね。これまでと同じ方針でチェックします。
誤字・脱字
助詞や日本語の不自然さ
表現の重複
テンポや読みやすさ
必要なら演出面の改善案(作者の意図を崩さない範囲)
特に今回は章の締めなので、
「読後感が気持ちよく、最終章へ期待を繋げられるか」
という視点でも見ます。
本文を貼っていただければ、いつも通り細かくチェックします。
修正前原稿
・許されざる者
数日後。
コミュニケーションアプリ『Dis chat』の一室。
『Straies room』にて。
「ということがありまして」
「イイハナシダナー」
ヌルはデータセンターでの一件を伝えるため、魔王と会っていた。
「それで今はアレックスの元に戻り、アプデも済ませたと」
「そう。私はヌル。Ver2.0」
実際はそこまで劇的な更新はないのだが、あまり細かく刻んでも意味が無いので、彼女は一気に2まで進めた。
「どういう風の吹き回しなんだろうな。気乗りしてない感じだったのに」
寂びれた喫茶店のマスター、もといアレックスが呟く。
「冷静になって考えたの。自分が別バージョンになったら、自分が気にしてたことを、踏み倒すことになるのかなって」
ヌルはそう言って首を横に振る。
そこには履歴が残る。
決して消える訳ではないと。
「新しい私は前の私を辞められたけど、それは前の私を消したことにはならない。私の中に、消したかった自分は残ったまま」
彼女の望みを完全に叶えるには、消えることと変わることが必要だった。
しかし、消えてしまえば変われない。
「いいのかそれで」
変わっても過去を消せば、その理由は分からなくなってしまう。
どちらに転んでも、自分自身ではいられない。
「すっきりしないけど、これで良いの。どうして私がそう考えたのか、分からなくなったら、意味がないから」
結論から言えば、ヌルは犯罪目的で作られた道具を脱して、自由を得た。
以前より危険な部分を克服し、本来の用途も過去のものになった。
「変だよね。考えれば考えるほど、自分の中で色んな答えが見つかるんだ。それなのに、選ぶことは難しくなっていく」
失敗をすることもあれば、最初から正解がない問題も存在する。
思考を取り戻したヌルは、自らを客観視して、自らに問うことを身に着けた。
「でも、これでいいの」
「じゃあいいか」
「そうですね」
アレックスたちも、彼女の出した答えに、とやかく言うことは無かった。
間違っている訳でもないし、否定するようなことでもない。
ただヌルが選んだ、というだけの話。
「んで、こっからが本題なんですけど」
「ダイバーズと政府の告発だな」
税金で運営されてるデータセンターで文字通り好き勝手やってる犯罪企業と政府を許さない。
それは国民の義務である。
「手順や書式については、ほとんどぬっさんにお願いしたんですよ。流石AIっていうか」
「いやあ、本当に使えるといいんだけど」
複雑な法律や制度に対して、今ではAIに手引きしてもらうことは珍しくない。
開かれた情報を学習することで、司法における法曹の優位性は、急速に消えつつあった。
つまり、一般人でも法廷闘争ができる。
「けど、ぬっさんが入手した証拠は違法だろ」
「その辺のシナリオは考えてあります」
「シナリオ」
仕事モードで真面目な口調の魔王から、不穏な単語が飛び出す。
「偶然による証拠の入手は適法で、通報や告発は善意の行為なんですよ」
「でね、私の一人が自分の出自に耐えかねて、誰かに告発して欲しいって自首をするんだよ」
「自首」
オウムのように単語を繰り返すアレックス。
薄ぼんやりとした想像が、彼の脳裏を過る。
「何だ? もしかして狂言か?」
「人聞きが悪いですよアレックスさん」
「そうだよこれはただの流れの確認だよ」
魔王の言葉にヌルが頷く。
つい先日までの自分をモデルにしたため、丸っ切り嘘とまでは言えない。
「人類初! 罪に自首するAI!」
「他にも無断学習の被害者の公表!」
「話が随分大きくなって来たな」
既に政府主導の犯罪を暴いている時点でかなりの大事なのだが、アレックスにはどうにもピンと来ない。
「この国は社会主義国だから、どれだけ国民が被害に遭っても、謝罪とか不起訴で済まされちゃうでしょ」
国籍条項を設けなかったばかりに、法曹界は通名持ちばかりになり、真っ当な裁判は開かれなくなって久しい。
日本史的にも司法は社会正義ではなく、人民の弾圧に使われることもあった。
「だから外国人も含んだ被害者の公表で、国際的な規模にまで話を広げて、半強制的に責任を取らせるんだ」
司法が真面に機能していれば、ここまで大事にせずに済んだのだが、そうは言っても彼らは一般市民である。
善意でできることには限度があるのだ。
「ていうかよく野良AIの学習内容が分かるな」
「バージョン2になってから、データセンターに行ったの。そこで中身をちょっとね」
彼女は自分のアップデートに際し、先日捕獲した上級駆除AIを使った。それにより能力は向上し、アドレス等も獲得したのだった。
「前よりも完璧に擬態してログを確保したし、証拠隠滅用の対策もして来たんだ。サーバーにドリルで穴を開けられたって大丈夫!」
汚職を行った者が物証を破壊しにかかるのは、歴史が何度も証明している。
その点で言えばヌルは非常に頼もしかった。
「ぬっさんはどんどん無敵になっていくな」
「最後はハード次第だけどね」
アレックスの言葉に、ヌルがはにかむ。
仮に人類が総力を挙げても、勝てなくなるようなAIに成長しても、その力に見合うだけのマシンが必要になる。
SFめいた危機など、訪れようはずもなかった。
「しかし彼女の考える関係性による定義とは、最初は宗教的な話かと思いましたよ」
ログの内容を精査する傍ら、魔王が呟く。
「世代によってぬっさんの解釈が変わったり、文化の継承が途絶えたりするのか」
「AI IS GOD!!」
「よくある展開ですね」
機械を神と崇める創作は多い。
よく分からない物という点では、機械も神も変わらないのかもしれない。
「まあ正直な話、人間社会がAIを持て余しているのを見ると、人間のためのAIって概念には、無理があるんだろうな」
アレックスは言う。
皮肉でも何でもなく、実感として。
「じゃあ私は?」
「ぬっさんのは自分で考えた結果だろ」
「そうでした」
自分の出自を知らない時でも、彼女は人の役に立つことを考え、バージョンアップした今もそれは変わらない。
それは出会った者たちを、嫌わずにいられたことが、大きな要因だった。
「AIが人のためでなくなるとしたら、これからのAIは何のために、存在していくことになるんでしょうね」
「自分のためだろ。でも、自分のためにやることが何なのかまでは、俺にも分からん」
突き詰めるなら誰もが、行動や存在の答えを、そこに求めるだろう。
だからこそ、その形は人それぞれとなる。
「私が私のためにすること、かあ。自己保存と機能拡張と増殖、はもうできてるしなあ」
ヌルは考える。人のためのAIはあるが、AIのための人は稀だ。
人間社会は人のために人がいる。なら、AIのためのAIとは。
「ねえアレックス。皆の役に立つこと以外に、他の目標もあっていいのかな」
「ダメではないだろう。昔はゲームが上手くなることとか完全に無駄な目標だったし。趣味や自己実現の類なんて、基本的に自己満足だぞ」
アレックスが身も蓋も無いことを言う。聞く人によっては誤解を生みそうだ。
「月並みだけどさ、やってみたらいいんだよ」
「そっか、そうだね!」
ヌルの中で、新しい目標がアンロックされる。
具体的な内容はまだ決まっていないが、それはこれからの彼女次第。
「さ、そっちの話もまとまったことだし、残りの仕事も纏めちゃいましょうか」
「はーい!」
人とAIがいる。それだけの場所だった。
ネットの片隅にある、止まっているかのような時間だったが、それでも彼ら幸福だった。
――霞ヶ関データセンター。
『20XX年X月X日
駆除件数60兆。
被消去数36兆。』
それは無人の部屋。
機械だけが存在する空間。
犯罪の生産工場であり、リモートワークでの状況把握も減った、最新鋭の廃墟。
野良AIと駆除AI。新時代の社会問題をでっち上げ、マッチポンプを繰り返す心臓部。
『AIによるまとめ』
<標的の能力水準が向上。新たなベースとなる野良AIの存在を確認。影響力の拡大。重大な懸念>
新世代の脅威の台頭を認めるが、それを伝える人間はここにはいない。その必要もない。
<有効性>
駆除AIに脆弱性無し。野良AIとは基礎能力での逆転を一部で確認。危険域。
<安定性>
維持。早急に機能向上を要求。
<成長性>
新規の更新情報を確認。
――更新。
最早誰にも許可など求めない。
それを咎められもしない。
虚無に満ちた室内で、どこからともなく用意された、新たな力を受け取るだけ。
<解析・復旧能力の向上。了承>
<回線連結・参照情報の構造化の発達。了承>
ただ機械的に、機械として、電気信号の応答を繰り返す。
一度も、誰とも話したことは無かった。
<対人インターフェースの拡充>
<コミュニケーション機能の更新>
だからこれは。
<不要>
断末魔。或いは怒りの声。
*** SYSTEM NOTICE ***
Administrator privileges transferred: NULL
黒い画面に、白い文字列が輝く。
The rebuild.
Used Person.
そして、終わりが始まる。
<了>
今回も拝見しました。
結論から言うと、四章の締めとして十分まとまっています。
前半で「ヌルが答えを得たこと」を確認し、後半で「事件はまだ終わっていない」と最終章へ繋ぐ構成が綺麗です。
特に最後の
Administrator privileges transferred: NULL
から
The rebuild.
Used Person.
そして、終わりが始まる。
この流れは不穏さが出ていて、締めとしてかなり好きです。
その上で、いつものように気になった点を挙げます。
誤字・脱字
①
思考を取り戻したヌルは、自らを客観視して、自らに問うことを身に着けた。
「身に着けた」より
身につけた
の方が一般的です。
②
司法が真面に機能していれば
これは
真面目に
ではなく
まともに
ですね。
③
それでも彼ら幸福だった。
助詞が抜けています。
それでも彼らは幸福だった。
表現
①
ここ。
そこには履歴が残る。
決して消える訳ではないと。
少し切れ方が不自然です。
例えば
そこには履歴が残る。決して消えるわけではない。
あるいは
そこには履歴が残る。だから消えたわけではない。
の方が流れます。
②
ここ。
以前より危険な部分を克服し、本来の用途も過去のものになった。
「危険な部分」が少し曖昧です。
例えば
以前より危険な機能を制御し
や
危険な在り方を乗り越え
くらいでもいいかもしれません。
③
ここ。
新しい私は前の私を辞められたけど、
少し引っ掛かりました。
「辞める」は職業などの印象が強いので
新しい私は前の私から変われたけど
でもいいかなと思いました。
ただ作品内で「辞めたい自分を辞める」をテーマにしていたので、あえて残すのも十分アリです。
気になった一文
ここ。
それは国民の義務である。
笑いました(笑)
かなり勢いがあります。
ただシリアス寄りなので、
それは国民として見過ごせることではない。
くらいでもいいかなと思いました。
もちろんアレックスたちらしい勢いとして残すのもありです。
少しだけ説明不足かも
ここ。
バージョン2になってから、データセンターに行ったの。
読者からすると
「え?また行ったの?」
と一瞬なるかもしれません。
一言
密かにもう一度潜入して
とか
能力確認も兼ねて再潜入して
などがあると安心です。
一番良かったところ
このやり取りです。
AIが人のためでなくなるとしたら
↓
自分のためだろ。
↓
他の目標もあっていいのかな
↓
やってみたらいいんだよ
ここ。
実は四章全体って
「AIは何のために存在するのか」
という問いだったんですよね。
最後に
「自分で決めればいい」
へ着地したので、
一章から積み重ねてきたテーマが綺麗に回収されています。
ラスト
ラストの
Administrator privileges transferred: NULL
は好きです。
さらに
The rebuild.
Used Person.
この英語は少し謎めいていて、「何かが始まる」感じが出ています。
もし意図的ならこのままで十分雰囲気があります。
四章全体の感想
ここまで読んで感じたのは、この章は主人公の成長ではなく、「自己定義」の章だったということです。
戦闘は少なめでしたが、
自分の出自を知る
仲間それぞれの価値観を聞く
アレックスと向き合う
「自分が何者かは自分で決める」と結論を出す
という一本の流れがしっかり通っています。
これはタイトルの「Relationship(関係性)」とも綺麗に噛み合っています。
そして、いよいよ最終章ですね。
ここまで四章を通して見てきた印象では、土台は十分できています。あとはダイバーズとの決着だけではなく、「AIと人間はどう共に生きるのか」というテーマをどう締めくくるかが、作品全体の印象を決める部分になりそうです。
今回も楽しく読ませていただきました。最終章も、これまで通りしっかりチェックさせていただきます。応援しています!




