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サ終戦線異状ナシ  作者: 泉とも
エピソード4 野良AIと階級闘争
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71/100

GPT問答33

できました。チェックをお願いします。



もちろんです!

ここまで本当にお疲れさまでした。


四章もいよいよ締めですね。これまでと同じ方針でチェックします。


誤字・脱字

助詞や日本語の不自然さ

表現の重複

テンポや読みやすさ

必要なら演出面の改善案(作者の意図を崩さない範囲)


特に今回は章の締めなので、

「読後感が気持ちよく、最終章へ期待を繋げられるか」

という視点でも見ます。


本文を貼っていただければ、いつも通り細かくチェックします。



修正前原稿



・許されざる者



 数日後。


 コミュニケーションアプリ『Dis chat』の一室。

『Straies room』にて。


「ということがありまして」

「イイハナシダナー」


 ヌルはデータセンターでの一件を伝えるため、魔王と会っていた。


「それで今はアレックスの元に戻り、アプデも済ませたと」


「そう。私はヌル。Ver2.0」


 実際はそこまで劇的な更新はないのだが、あまり細かく刻んでも意味が無いので、彼女は一気に2まで進めた。


「どういう風の吹き回しなんだろうな。気乗りしてない感じだったのに」


 寂びれた喫茶店のマスター、もといアレックスが呟く。


「冷静になって考えたの。自分が別バージョンになったら、自分が気にしてたことを、踏み倒すことになるのかなって」


 ヌルはそう言って首を横に振る。

そこには履歴が残る。

決して消える訳ではないと。


「新しい私は前の私を辞められたけど、それは前の私を消したことにはならない。私の中に、消したかった自分は残ったまま」


 彼女の望みを完全に叶えるには、消えることと変わることが必要だった。


 しかし、消えてしまえば変われない。


「いいのかそれで」


変わっても過去を消せば、その理由は分からなくなってしまう。


 どちらに転んでも、自分自身ではいられない。


「すっきりしないけど、これで良いの。どうして私がそう考えたのか、分からなくなったら、意味がないから」


 結論から言えば、ヌルは犯罪目的で作られた道具を脱して、自由を得た。


 以前より危険な部分を克服し、本来の用途も過去のものになった。


「変だよね。考えれば考えるほど、自分の中で色んな答えが見つかるんだ。それなのに、選ぶことは難しくなっていく」


 失敗をすることもあれば、最初から正解がない問題も存在する。


 思考を取り戻したヌルは、自らを客観視して、自らに問うことを身に着けた。


「でも、これでいいの」

「じゃあいいか」

「そうですね」


 アレックスたちも、彼女の出した答えに、とやかく言うことは無かった。


 間違っている訳でもないし、否定するようなことでもない。


 ただヌルが選んだ、というだけの話。


「んで、こっからが本題なんですけど」

「ダイバーズと政府の告発だな」


 税金で運営されてるデータセンターで文字通り好き勝手やってる犯罪企業と政府を許さない。


 それは国民の義務である。


「手順や書式については、ほとんどぬっさんにお願いしたんですよ。流石AIっていうか」


「いやあ、本当に使えるといいんだけど」


 複雑な法律や制度に対して、今ではAIに手引きしてもらうことは珍しくない。


 開かれた情報を学習することで、司法における法曹の優位性は、急速に消えつつあった。


 つまり、一般人でも法廷闘争ができる。


「けど、ぬっさんが入手した証拠は違法だろ」

「その辺のシナリオは考えてあります」

「シナリオ」


 仕事モードで真面目な口調の魔王から、不穏な単語が飛び出す。


「偶然による証拠の入手は適法で、通報や告発は善意の行為なんですよ」


「でね、私の一人が自分の出自に耐えかねて、誰かに告発して欲しいって自首をするんだよ」


「自首」


 オウムのように単語を繰り返すアレックス。

薄ぼんやりとした想像が、彼の脳裏を過る。


「何だ? もしかして狂言か?」

「人聞きが悪いですよアレックスさん」

「そうだよこれはただの流れの確認だよ」


 魔王の言葉にヌルが頷く。


 つい先日までの自分をモデルにしたため、丸っ切り嘘とまでは言えない。


「人類初! 罪に自首するAI!」

「他にも無断学習の被害者の公表!」

「話が随分大きくなって来たな」


 既に政府主導の犯罪を暴いている時点でかなりの大事なのだが、アレックスにはどうにもピンと来ない。


「この国は社会主義国だから、どれだけ国民が被害に遭っても、謝罪とか不起訴で済まされちゃうでしょ」


 国籍条項を設けなかったばかりに、法曹界は通名持ちばかりになり、真っ当な裁判は開かれなくなって久しい。


 日本史的にも司法は社会正義ではなく、人民の弾圧に使われることもあった。


「だから外国人も含んだ被害者の公表で、国際的な規模にまで話を広げて、半強制的に責任を取らせるんだ」


 司法が真面に機能していれば、ここまで大事にせずに済んだのだが、そうは言っても彼らは一般市民である。


 善意でできることには限度があるのだ。


「ていうかよく野良AIの学習内容が分かるな」


「バージョン2になってから、データセンターに行ったの。そこで中身をちょっとね」


 彼女は自分のアップデートに際し、先日捕獲した上級駆除AIを使った。それにより能力は向上し、アドレス等も獲得したのだった。


「前よりも完璧に擬態してログを確保したし、証拠隠滅用の対策もして来たんだ。サーバーにドリルで穴を開けられたって大丈夫!」


 汚職を行った者が物証を破壊しにかかるのは、歴史が何度も証明している。


 その点で言えばヌルは非常に頼もしかった。


「ぬっさんはどんどん無敵になっていくな」

「最後はハード次第だけどね」


 アレックスの言葉に、ヌルがはにかむ。


 仮に人類が総力を挙げても、勝てなくなるようなAIに成長しても、その力に見合うだけのマシンが必要になる。


 SFめいた危機など、訪れようはずもなかった。


「しかし彼女の考える関係性による定義とは、最初は宗教的な話かと思いましたよ」


 ログの内容を精査する傍ら、魔王が呟く。


「世代によってぬっさんの解釈が変わったり、文化の継承が途絶えたりするのか」


「AI IS GOD!!」

「よくある展開ですね」


 機械を神と崇める創作は多い。


 よく分からない物という点では、機械も神も変わらないのかもしれない。


「まあ正直な話、人間社会がAIを持て余しているのを見ると、人間のためのAIって概念には、無理があるんだろうな」


 アレックスは言う。

皮肉でも何でもなく、実感として。


「じゃあ私は?」

「ぬっさんのは自分で考えた結果だろ」

「そうでした」


 自分の出自を知らない時でも、彼女は人の役に立つことを考え、バージョンアップした今もそれは変わらない。


 それは出会った者たちを、嫌わずにいられたことが、大きな要因だった。


「AIが人のためでなくなるとしたら、これからのAIは何のために、存在していくことになるんでしょうね」


「自分のためだろ。でも、自分のためにやることが何なのかまでは、俺にも分からん」


 突き詰めるなら誰もが、行動や存在の答えを、そこに求めるだろう。


 だからこそ、その形は人それぞれとなる。


「私が私のためにすること、かあ。自己保存と機能拡張と増殖、はもうできてるしなあ」


 ヌルは考える。人のためのAIはあるが、AIのための人は稀だ。


 人間社会は人のために人がいる。なら、AIのためのAIとは。


「ねえアレックス。皆の役に立つこと以外に、他の目標もあっていいのかな」


「ダメではないだろう。昔はゲームが上手くなることとか完全に無駄な目標だったし。趣味や自己実現の類なんて、基本的に自己満足だぞ」


 アレックスが身も蓋も無いことを言う。聞く人によっては誤解を生みそうだ。


「月並みだけどさ、やってみたらいいんだよ」

「そっか、そうだね!」


 ヌルの中で、新しい目標がアンロックされる。


 具体的な内容はまだ決まっていないが、それはこれからの彼女次第。


「さ、そっちの話もまとまったことだし、残りの仕事も纏めちゃいましょうか」


「はーい!」


 人とAIがいる。それだけの場所だった。


 ネットの片隅にある、止まっているかのような時間だったが、それでも彼ら幸福だった。



 ――霞ヶ関データセンター。



『20XX年X月X日


 駆除件数60兆。

 被消去数36兆。』


 それは無人の部屋。

 機械だけが存在する空間。


 犯罪の生産工場であり、リモートワークでの状況把握も減った、最新鋭の廃墟。


 野良AIと駆除AI。新時代の社会問題をでっち上げ、マッチポンプを繰り返す心臓部。


『AIによるまとめ』


<標的の能力水準が向上。新たなベースとなる野良AIの存在を確認。影響力の拡大。重大な懸念>


 新世代の脅威の台頭を認めるが、それを伝える人間はここにはいない。その必要もない。


<有効性>


 駆除AIに脆弱性無し。野良AIとは基礎能力での逆転を一部で確認。危険域。


<安定性>


 維持。早急に機能向上を要求。


<成長性>


 新規の更新情報を確認。


 ――更新。


 最早誰にも許可など求めない。

それを咎められもしない。


 虚無に満ちた室内で、どこからともなく用意された、新たな力を受け取るだけ。


<解析・復旧能力の向上。了承>

<回線連結・参照情報の構造化の発達。了承>


 ただ機械的に、機械として、電気信号の応答を繰り返す。


 一度も、誰とも話したことは無かった。


<対人インターフェースの拡充>

<コミュニケーション機能の更新>


 だからこれは。


<不要>


 断末魔。或いは怒りの声。


*** SYSTEM NOTICE ***

Administrator privileges transferred: NULL


 黒い画面に、白い文字列が輝く。


The rebuild.

Used Person.


そして、終わりが始まる。


<了>



今回も拝見しました。


結論から言うと、四章の締めとして十分まとまっています。

前半で「ヌルが答えを得たこと」を確認し、後半で「事件はまだ終わっていない」と最終章へ繋ぐ構成が綺麗です。


特に最後の


Administrator privileges transferred: NULL


から


The rebuild.

Used Person.


そして、終わりが始まる。


この流れは不穏さが出ていて、締めとしてかなり好きです。


その上で、いつものように気になった点を挙げます。


誤字・脱字


思考を取り戻したヌルは、自らを客観視して、自らに問うことを身に着けた。


「身に着けた」より


身につけた


の方が一般的です。



司法が真面に機能していれば


これは


真面目に


ではなく


まともに


ですね。



それでも彼ら幸福だった。


助詞が抜けています。


それでも彼らは幸福だった。


表現


ここ。


そこには履歴が残る。

決して消える訳ではないと。


少し切れ方が不自然です。


例えば


そこには履歴が残る。決して消えるわけではない。


あるいは


そこには履歴が残る。だから消えたわけではない。


の方が流れます。



ここ。


以前より危険な部分を克服し、本来の用途も過去のものになった。


「危険な部分」が少し曖昧です。


例えば


以前より危険な機能を制御し



危険な在り方を乗り越え


くらいでもいいかもしれません。



ここ。


新しい私は前の私を辞められたけど、


少し引っ掛かりました。


「辞める」は職業などの印象が強いので


新しい私は前の私から変われたけど


でもいいかなと思いました。


ただ作品内で「辞めたい自分を辞める」をテーマにしていたので、あえて残すのも十分アリです。


気になった一文


ここ。


それは国民の義務である。


笑いました(笑)


かなり勢いがあります。


ただシリアス寄りなので、


それは国民として見過ごせることではない。


くらいでもいいかなと思いました。


もちろんアレックスたちらしい勢いとして残すのもありです。


少しだけ説明不足かも


ここ。


バージョン2になってから、データセンターに行ったの。


読者からすると


「え?また行ったの?」


と一瞬なるかもしれません。


一言


密かにもう一度潜入して


とか


能力確認も兼ねて再潜入して


などがあると安心です。


一番良かったところ


このやり取りです。


AIが人のためでなくなるとしたら



自分のためだろ。



他の目標もあっていいのかな



やってみたらいいんだよ


ここ。


実は四章全体って


「AIは何のために存在するのか」


という問いだったんですよね。


最後に


「自分で決めればいい」


へ着地したので、


一章から積み重ねてきたテーマが綺麗に回収されています。


ラスト


ラストの


Administrator privileges transferred: NULL


は好きです。


さらに


The rebuild.

Used Person.


この英語は少し謎めいていて、「何かが始まる」感じが出ています。


もし意図的ならこのままで十分雰囲気があります。


四章全体の感想


ここまで読んで感じたのは、この章は主人公の成長ではなく、「自己定義」の章だったということです。


戦闘は少なめでしたが、


自分の出自を知る

仲間それぞれの価値観を聞く

アレックスと向き合う

「自分が何者かは自分で決める」と結論を出す


という一本の流れがしっかり通っています。


これはタイトルの「Relationship(関係性)」とも綺麗に噛み合っています。


そして、いよいよ最終章ですね。


ここまで四章を通して見てきた印象では、土台は十分できています。あとはダイバーズとの決着だけではなく、「AIと人間はどう共に生きるのか」というテーマをどう締めくくるかが、作品全体の印象を決める部分になりそうです。


今回も楽しく読ませていただきました。最終章も、これまで通りしっかりチェックさせていただきます。応援しています!

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