第4話 チョキの試練
「これで20人のグーの試練合格者決定だよ。
おめでとう!
パチパチパチ。
落ちちゃった試練参加者は残念だけどここまでだよ。
気をつけて帰ってね。
合格者の20人はここからバスでチョキの試練会場に移動だよ。
あっマイボー君とドンパッチちゃんとヨーグルちゃんは大きすぎてバスに入んないからトラックの荷台に乗ってね。
バスの運転手は虎のキャラメルン、トラックの運転手はキリンのピザポだよ。」
グーの試練合格者が決まりグー君は次のチョキの試練会場に向かうバスの案内をした。
グーの試練合格者20人はバスやトラックに乗り込むのだった。
OP『お子様歩いてる』
お子様歩いてるー
お子様歩いてるー
イカセノミーカーハビロチャマアー
お子様歩いてるー
お子様歩いてるー
お・子・さ・ま歩いてる〜〜
チョキの試練会場に向かうバスの車内で、ごんすけはお腹が空いていたので、ボロボロのビニール袋に入っていたりんごを取り出してかじった。
「えっ…。」
右隣の席に座っていたフランスのパティシエ少女のルルはビックリして思わず声が漏れた。
「ん?」
ごんすけは口をモグモグしながらルルの顔を見た。
「そのまま食べるの?あーまあ仕方ないか。でもせめて水で洗ってからのほうがいいんじゃない?」
ルルは気になってごんすけに言った。
「朝洗ったよ。」
ごんすけは更にりんごをかじりながら答えた。
「朝って、さっきの試練が終わってから洗ってないの?」
ルルは目を丸くした。
「うん、でも大丈夫だよ。袋に入ってるし。」
ごんすけは平然と答えてまたりんごをかじりシャリシャリという音が響いた。
「でもそんなクシャクシャのビニール袋に入ってたりんごでしょ。」
ルルが指摘したビニール袋はごんすけがアマチャロビに来る前からポケットにしまいっぱなしだった物だ。
「そうだね。でも大丈夫だよ。」
ビニール袋をガサガサと鳴らしながらごんすけは種だけ残してりんごを全部口に入れた。
「いや、いいなら別にいいんだけどね。私もパティシエだから気になるんだよ。」
ルルはそう言い終わる頃には、ごんすけは口の中いっぱいに頬張っていたりんごをすっかり食べ切っていた。
「俺はパティシエじゃないけど考えられないな。下品だよ。」
通路を挟んでその隣に座っていた西ドイツのフリッツが話に入ってきた。
「いや、下品という訳じゃ…。」
ルルはフリッツの指摘には否定した。
「よく分かんないけどパティシエって何?」
ごんすけは不思議そうな顔をした。
1986年当時の日本ではパティシエという言葉が普及していなかったのでごんすけが知らなくても無理はない。
「え?」
フランス出身のルルと西ドイツ出身のフリッツにとってはパティシエは馴染みのある言葉なのでビックリした。
「パティシエ知らないの?ケーキとかのお菓子を作ったり…。」
ルルがごんすけにパティシエを教えようとしてる時に、
「ケーキあるの?食べたい!」
ごんすけは食い気味で言った。
「いや、今はないよ。」
ルルはスイーツのない状況がパティシエとして申し訳ない気持ちになっていた。
「ハハハハコイツは面白いな。それよりこの配られたルールブック読んでないのか?りんごなんて食べてる場合じゃないぞ。」
フリッツはごんすけを見下しながら手に持ってたルールブックを見せた。
「さっき読んだよ。じゃんけんだよね。大丈夫、オイラじゃんけん得意だから。」
ごんすけは何故か得意げな顔をした。
「そんな単純なモノではないけどな。まあ人の事だし俺はどうでもいいけどな。」
フリッツはごんすけの事をなんだコイツって思っていた。
「じゃんバトっていったっけ?確かに単純なゲームではないね。」
ルルはフリッツの方へ顔を向けた。
「そう単純じゃないんだよ…、あれっよく見ると可愛いな!今どこに住んでるの?試練終わったら送ってくよ。」
フリッツは急にナンパしだした。
「1人で帰れるから大丈夫。」
ルルは手のひらをフリッツに向けて断った。
それよりもごんすけの持っているクシャクシャのビニール袋が気になって仕方なかった。
「みんな!チョキの試練会場に着いたぜ。お疲れ。」
バスが止まって運転手のキャラメルンは後を振り返って言った。
その時、フリッツはガックリうなだれていた。
◇
「アハハハ九ちゃんだよ。
ここでチョキの試練になるじゃんバトについて解説するよ。」
九ちゃんが『マインドスコープ』の能力を使って何かが見えてるようで語り出した。
「それ誰に話してるの?」
タマが不思議そうな顔をした。
「向こうだよ。向こうに人がいるから話してるの!それじゃいくよ。
じゃんバトは普通のトランプの4種類のマークではなく、グー、チョキ、パーの3種類のマークの特殊なカードを使うんだ。
1対1のバトル方式でお互いに手持ちとして9枚のカードが配られる。
そしてお互い向かい合うように3枚ずつカードを並べて置く。
それで勝負するのを決めたらバトルOKと言う。
そしてその3枚で勝ち越せばそのまま。
勝負に使ったカードはその場から取り除いた上で負け越したら新たに山札から3枚のカードを取らなければいけないんだ。
最終的にカードが無くなれば勝ちになる。
ただ残り3枚で勝てば上がれる場面でバトルで負けた場合は新たに9枚のカードを取らなければいけない。
カードの強さはまず記号のじゃんけんのルールが適用される。
同じ記号だった場合はエースが1番強くてキングやクイーンやジャックといった絵札がその次に強い。
そして2が1番弱い。
だけど特別ルールで2はエースにだけは勝つ。
このパターン限定で記号のじゃんけんは関係ないんだ。
そしてどのカードよりも強いジョーカーだけどジョーカーを出したのに負け越した場合はカードの残り枚数関係なくそのゲームの負けが決定するんだ。
チョキの試練では2ゲーム先取したほうが試練合格になる。
以上がじゃんバトの解説だよ。
4種類のカードから1種類取り除けばトランプで代用出来るからみんなも遊んでみてね。
ワーリチョン!」
九ちゃんは長々とじゃんバトの説明をしてやり切った顔をした。
「みんなって誰?」
タマはキョトンとしていた。
「みんなはみんなだよ。アタイには見えるの!」
九ちゃんは適当に答えた。
九ちゃんはタマには何回も説明してるので、詳しく話すのが面倒くさくなっていた。
◇
そしてマカランの試練のチョキの試練会場となるのはアマチャロビではジャポーネ・ヤードと呼ばれる場所でテーブルと椅子が並べられてる以外は特に何もなかった。
「みなさんこんにちは。
小生がチョキの試練の案内人のチョキ君です。
よろしくお願いします。」
チョキ君はグー君とは三つ子の兄弟で、クルクルパーマ、顔、身長も体型も全く同じ、違うのは髪色が紫色、着ているTシャツにはチョキのイラストがプリントされているくらいだ。
「みなさんにはルールブックを配ってるのでもう分かってると思いますがチョキの試練としてやってもらうのはじゃんバトです。只今よりみなさんにはクジを引いてもらって対戦相手を決めます。
それに勝ったらチョキの試練合格になります。
それではバルカンボールキャッチで1位だったベスターさんからくじ引きお願いします。」
チョキ君の司会により抽選のくじ引きが始まった。
最初にコウモリのベスターが引いたのが9試合目だった。
その次のアメリカの野球少年のマットが引いたのも9試合目だった。
いきなり対戦が決まって会場がざわついた。
そして次々と参加者達はくじ引きをしていって全ての対戦が決まっていった。
「みなさんの対戦相手が決まったので発表します。
第1試合目がマーシャ・ミコワさん対ミン・ジフンさん。
第2試合目がキャサリン・スミスさん対ミナ・ペケレさん。
第3試合目がポリンさん対マイボーさん。
第4試合目がドンパッチさん対ルル・プリュレさん。
第5試合目がベン・クーネさん対コーンヌーさん。
第6試合目がリン・シャオファさん対ヨーグルさん。
第7試合目がプアカオ・トンファイさん対土橋ボビーさん。
第8試合目がカカオ・ジュニオールさん対カールさん。
第9試合目がベスターさん対マット・グロスさん。
第10試合目がフリッツ・ノイマンさん対佐藤権助さん。
以上となります!」
チョキ君により正式にじゃんバトの対戦が発表された。
「佐藤権助ってあいつか!
あいつのせいで振られたじゃねーか。
絶対負けない!」
フリッツは何故かごんすけの事を恨んでいた。
ED『タマちゃん』
タマちゃん
タマちゃん
タマちゃんみたいだね
かわいい
かわいい
タマちゃんみたいだね
タマちゃんみたいだねパカパン
次回予告
やあ、オイラごんすけ。
アマチャロビのりんごって酸っぱいんだけど食べまくってたらだんだんハマっていって何個でもいけるようになってきたよ。
そんな訳で次回の話はじゃんバト
お楽しみに。




