遥か…の夜
ブレイグ編の最終話である「遥か」のその夜。
全ての憂いが消え、甘い甘い償いの始まりです。
※性的な表現があります。苦手な方はご遠慮下さい。
「要するに、君が、全部」
愛する夫は臆面もなく自分が全部好きだという。
答えになっているようで、どこが好きかという問いに対する回答とはとても言えなかった。
だけど、自分だって同じだ。
どこが、じゃない。
彼だから、好きなのだ。
「まあ、僕も、同じ答えだけどね」
独り言のようにつぶやき、そして、その頬に残る傷にそっと唇を押し当てた。
優しく渡る風が、ラベンダーの清涼な香りを運んでくる。
その風が、グレンの頬にかかる銀髪を揺らし、ジェシカの耳元をくすぐった。
唇を離しグレンの顔を見ると、潤む紫の双眸があった。
泣きそうに緩やかな弧を描いて微笑むグレンの唇は、ジェシカに柔らかく口づけを落とした。
子どもたちは三人仲良く、子ども部屋で眠っている。
「ゆっくり、おやすみ」
ジェシカとグレンは、エルンを挟んで手を繋いで眠る、ロビンとアレンを見やる。
ベッドに上がったとたん三人とも、あっという間に瞼が落ち、寝息を立てていた。
長い式典はさぞかし退屈だったろうに、三人ともよく頑張ったと褒めてやりたい。
「疲れたんだろうな…」
幸せの塊のような子供たちの寝顔を惜しみつつ、そっと子供部屋の扉を閉める。
ふう、と息を吐き出し、扉にコツンと額を当てジェシカはつぶやいた。
「君も、疲れただろう?叙爵からずっと式典続きだったしね」
グレンが後ろから優しくジェシカの肩を抱く。
その、指先の温かさがじんわりと広がり身体がほんのり熱を帯びてくる。
ピクリと身じろぎしたジェシカに、グレンも何かを感じ取ったんだろうか?
そっと耳元に唇を寄せて来る。
「早く、部屋でゆっくりしたいね…?」
その含みを持たせた声が、吐息とともに降りかかりゾクリとする。
ゆっくり…は、きっとできないだろう。
予感ではなく確信だった。
ジェシカは少し困ったようにグレンを見あげると、期待に満ちた満面の笑みがそこにあった。
夫婦の部屋に戻ると、グレンは待ちかねたように口づけをしようとしたので、ジェシカは慌てて手のひらで防ぐ。
「先に湯浴みをさせてください」
一日外での式典で髪も少しホコリっぽい。さっぱりしたかった。まあ、最後は汗だくになるのだけど。
ジェシカの手のひらに口づけを落としてしまったグレンは、その手を掴みちろりと舌を這わせる。
「…っ、もう…。お願いですから、少しは待ってください」
手のひらから伝う甘いしびれを堪えて、ジェシカはグレンに抗議した。
口にジェシカの手を当てたまま、グレンは意地悪く囁く。
「もう、ずっと、待ってたんだよ?ようやく二人きりになれたのに、君はまだ僕に待てと言うの?残酷だな…」
情に訴えるように、グレンが巧みに誘う。いつものパターンだ。流されてはいけない。
「お利口に待てないんだったら、なにもあげませんよ?いいんですか?」
ジェシカは無情に返す。
「ええ…。それはダメ…。わかったよ」
グレンは渋々ジェシカの手を離した。
あからさまに肩を落としてる。
垂れた耳と尻尾が見えるようで、少し可哀想になった。
今からそれぞれ湯浴みしていたら、かなり遅い時間になるだろう。
「それじゃあ…一緒に、入りますか?」
グレンは一瞬で目を輝かせた。
湯殿の準備が整い、部屋づきの者たちには下がるよう伝え人払いした。
これで気兼ねなくくつろげる。
かかり湯を浴びて湯に入り足を伸ばすと、疲れが溶け出すように身体が緩んだ。
広い湯殿に二人、肩を寄せ合い湯につかる。
昔も、こうして一緒に入ったっけ。
あれは、ブレイグに到着してすぐ。
悪阻で体調が悪いジェシカに、湯殿は滑りやすいからと、一緒に入ってくれたっけ。
ふと、あの時の会話が脳裏に蘇ってくる。
今まで思い出すこともなかったけれど。
『子どもが産まれるとしたら、どんな子でしょう?あなたに似るといいんですけど』
ジェシカは、グレンのような整った容姿だと良いと思っただけだった。
今となれば…なんと残酷な事を告げてしまったのか。明らかに、様子がおかしかった。
『僕に似るかは分からないけど…どんな子でも嬉しいよ。でも、君に似た子だと最高にカワイイだろうな』
そう言ってジェシカを後ろから抱きしめ、必死に愛を囁いていた。不思議なほどに。
「グレン…あの時はごめんなさい。あなたの不安も知らずに、私は…」
無意識に、腹部をさすりながらグレンに告げる。おそらく、グレンも同じことを思い出していたのだろう。言葉はすぐに引き継がれた。
「そうしようと決めたのは、僕だよ。あの時の君に知られなくて良かったと、今でも思ってる。はは…。頑張っただろう?」
いじらしい夫に泣けてくる。
ジェシカはグレンの首に抱きつき、ぎゅっと抱きしめた。
ただただ、愛おしかった。
「グレン…。ありがとう。愛してる…」
「うん、最高のご褒美だな」
グレンはジェシカの背中に手を回し、強く抱擁を返した。
グレンはそのまま、ジェシカの唇を奪う。もう、ジェシカは拒まなかった。
深い口づけを落とし、吐息まで絡め合う。
「ふ…ぅ…、んん…」
口づけの合間に甘い声が漏れはじめ、腕の中のジェシカの身体の力が抜けていくのがわかった。
素肌の触れ合いとお湯の熱で、グレンの理性はどんどん溶けて流れていく。
胸を手のひらでそっと包むように滑らせると、ジェシカがピクンと反応を返した。
この、自分が与えた快楽に返す反応と蕩けた表情をみるたびに、高揚感を感じる。
唇の輪郭をなぞり、そのまま耳から首筋、鎖骨まで舌を這わせた。
汗と温泉のせいか、少し塩辛い。
ジェシカは首に絡めた手をとき、グレンの頬を両手で挟むようにして、潤んだ瞳を向けてきた。それ以上、下に動くのを遮るように。
その小さな抵抗も、かえって欲を掻き立てるのに。
グレンはその手を掴むと、指の一本一本をゆっくりと口に含んだ。
「あ…、あぁ…」
指先の小さな刺激にさえ、ジェシカは声を震わせる。
この声を堪能するのは、随分と久しぶりだった。
グレンはジェシカを対面で抱える身体中に指を伝わせる。
ぱしゃんと水音をたて、ジェシカが身動ぎした。グレンは逃さないとばかりに背中と腰を支える腕に力を込めた。
「グ…グレン、のぼせちゃう…」
顔を真っ赤にしたジェシカが、熱い吐息をもらしながら訴えた。
「そうか。じゃあ…」
グレンは自分は浸かったまま、ジェシカを湯船のフチにかけさせる。その熱情は少しずつ上へ登っていき、ジェシカを追い詰める。湯船のフチに置いた手はぎゅうっと握られ、与えられる刺激に声を詰まらせて耐えている。
だが、まだまだ、これからだ。
ジェシカは口に手の甲を押しつけ、叫びだすのを堪えていた。
その仕草も燃料にしかならないのに。
グレンは柔らかい内腿に首をもたげかけ、ジェシカを下から見上げた。
濡れて身体に張り付く髪が身体の曲線に沿って散っている。
上気し潤んだ瞳。上がった吐息。
動くたびに震える身体。
そのすべてが、グレンに生を感じさせた。
「可愛いね。久しぶりだものね。今日は…」
「だ、から…、も…無理…身体が、支えられない…っ」
ジェシカは湯船のフチからゆっくりと、大理石の床に崩れ落ちる。
グレンも湯船のフチに腰掛け、ジェシカの身体を見下ろした。
薄紅に染まる身体には、すでに、グレンから受けた花びらのような痕が散っている。
かけ流しの湯が浴槽から溢れ、大理石の上を滑っていき、髪の毛が流れている。
グレンは、そのままジェシカに身体を重ねる。
希うように、伸ばされた両手がグレンの頬を包む。
そのまま唇が重なり合い、その熱情のままにお互いが求め合った。
絡み合う舌は熱く、柔らかく、心地良い。
けれど、ジェシカが願ったのは口づけだけではない。
「お願い…。早く…」
息継ぎで唇が離れた隙に、ジェシカが願う。
それは、清らかにも淫らにも思える願い。
人が持つ、どうしようもない、自分以外を求める気持ち。
尊くもあり、罪深くもあるこの世の理。
与え、与えられる。
愛し、愛される。
数多いる人の中で、ただ一人の愛する人と結ばれる奇跡。
「待ってて…」
君とならどこまでも、共に。
求めていた熱が身体を満たす。
そのあまりの心地よさに、ジェシカは息を呑む。
人の親となり、歳を重ねて尚、躊躇うのはいつも最初だけ。
この熱情の前には、理性など保てた試しが無い。
なぜ、これほどまでに愛されるのか、不思議でしょうがない。
時に、狂気を感じるまでの想いに、自分はどれほど応えられているのだろう…。
流れる涙、零れる吐息には、感動も快楽も苦痛も切なさも全ての想いがのる。
だから、全部。
あなたの全部が、そのすべてが。
「……………好き」
か細く囁かれる言の葉は、この激しさの中ではきっと届かない。けれど、呟かずにはいられなかった。
その瞬間、微かに耳に届いた気がした言葉は、あるいは狂おしいほど求める望みが作った夢想かもしれない。
包みこまれるその熱が、身体と心の境界を曖昧にさせる。もう自分のものが、相手のものかもわからないほどに。愛おしさがすべてを満たしていった。
もう、起き上がる気力もなく、ジェシカは湯殿の床に身体を貼り付けていた。
また、こんなところで…。
昂りから我に返ると、途端に羞恥が襲いかかってくる。
ああ、今日も、凄かった…。
まだ身体中に名残が燻っていて動けない。
…と、上に被さっていたグレンが身を起こしすごくスッキリした笑顔を向けてきた。
その笑顔は、ずるい。
どんな無体を働かれても、結局許してしまうのは、この心の底から安堵している笑顔を見ることができるからなのかもしれない。
この顔を独り占めできる至福に浮かされているのかもしれない。
ジェシカはフッと苦笑した。
「もう起き上がる気力もありません。まだ身体も洗わないといけないのに」
正直な感想である。
今ベッドに横たわれたら秒で寝れるのに、身体を洗い髪を乾かし、肌の手入れと考えるだけで億劫になる。
「うん、わかった。洗ってあげる」
「え!?あ、洗っ…!ちょーーーっ!」
言うが早いか、グレンはジェシカを抱き起こし洗い場の椅子におろした。
そして海綿に石鹸を泡立て、ジェシカの身体に優しく広げていった。ラベンダーの清涼な匂いが鼻腔をくすぐった。
手際が、良すぎる!
この光景を見たら、誰が彼を大公様だと信じるだろうか。完全にお姫様とお小姓だ。
「もう…自分で洗えるのに…」
髪の毛を洗ってもらったあと、指の間まで丁寧に泡を広げられ、半ば呆れてジェシカが呟く。すると…。
「でも、髪とか背中とか、洗ってもらうと気持ちいいだろう?」
ニコニコとグレンが答えた。
ああ、なんて達成感に満ち溢れた笑顔だろう。大公様よ…。
「わかりました。では私もお背中、お流しします」
何だか居た堪れなくなり申し出ると、グレンの顔はこれでもかと言うほど輝いた。
「ほんとに?うれしいなぁ!」
ああ、眩しい…!
千切れんばかりに振られる尻尾が見えるようだ。
グレンの髪の毛を洗い、背中を泡立てた海綿でくるくるこする。いつも洗ってやる子どもたちの小さな背中と違って、とても広く逞しい。
そうだ。自分はこの人の背中なんて、ほとんど見たことがなかったのだ。
いつも、正面から。
そして、腕の中、胸の中に包まれるばかりで…。
今更ながらにこんな些細な事に気がつくと、何だか無性に愛おしくなり、その広い背中にそっと手のひらをのせた。
ああ…。好きだなあ…。
じんわりと、その気持ちが胸に広がった。
髪も背中も洗ってもらい確かに気持ちがいい。自分が言った事だし。
だがしかし……。この泡がヌルヌルと肌を滑る感触と、ときおり触れる手が……ほんの一瞬静まっていた熱が、ぶり返してくるのを感じた。
いやいや、まだベッドに入ってからが本番なんだから、これ以上ここで消耗するわけには…。
けれど、必死で気持ちをなだめているグレンの気も知らず、温かい手のひらが愛おしむように背中に置かれるのを感じ、なけなしの理性は吹き飛んだ。
「ジェシカ…?」
グレンは振り返り、海綿を持つジェシカの手を握る。
「あの…グレン…?さすがに、これ以上は…もう…」
ジェシカの顔がギクリと固まるのがわかったが、手遅れ、だ。
「僕の理性なんて、君の前では欠片も役に立たないんだよ…」
海綿を取り上げて再びジェシカに泡を纏わせてから抱き寄せる。密着する肌がぬるりと滑る感触が新鮮で、夢中で手を這わせ身体を擦り付けた。
「あ、や…っ、んん…っ!………っ!」
漏れる吐息ごと呼吸を奪うように深い口づけを落とし貪る。身動ぎするごとに滑る身体に気持ちは増すばかりで、抑えられない。
「気持ちよくて…やめられない」
止める気も無かった。
ジェシカは、何故湯殿などに誘ってしまったのかと、激しく後悔する。
愛が重い。
いっそ呪われているのではと感じるまでに重い。
その重さは、まるで底なし沼でもがくほどに沈んで行くかのようで。
けれども、ジェシカはその重さを少しでも捨てる事は無かった。
絡める指には握り返してしまう。
重なる身体は抱きしめてしまう。
ひたむきな瞳に微笑んでしまう。
一つに還る熱に歓喜してしまう。
ジェシカは間違いなくこの愛の共犯者であり、巨大な愛のケダモノを育てた本人だった。
泡をまとった身体を湯で洗い清め、タオルで水気を拭き取るとグレンはジェシカを抱き上げた。
「そろそろ、上がろうか?」
ジェシカは高みまで届く寸前で止まったその手に、焦燥感が込み上げた。
「はい………」
突然導き手を失い、身体中の熱が熱く燻っている。
ここまで翻弄しておいて…。
酷く切なく、名残惜しげにグレンの胸にもたれかかり、目を閉じた。
確かに潮時だ。
そんなジェシカのこめかみに唇を寄せ、グレンが囁いた。
「ベッドに行くよ」
ただ眠ろうと誘うには低く衝動を抑えたその声に、その誘惑に抗うべきなのだろうか?できるわけがない。
「はい……」
ジェシカはグレンの首に手を回し、その首筋に額を押し当てた。
シーツのひんやりとした感触が、火照った身体に心地良い…。
寝室のベッドに降ろされ、ジェシカはまだ水気の残る髪をかき上げ、ひとごこちつく。
グレンはベッドに腰掛け、スッと冷えた目でジェシカを見下ろしていた。
その獲物を見定めるかのような眼差しにゾクリとする。
さながら銀色の狼…。
美しく孤高な冬の森の王。
今から、食べ尽くされるのだ。きっと一片も残さず。
今は、嵐の前の静けさ。
静かなのに、張り詰めた空気が漂っていた。
だがやはり、熱は去っていない。
スッと伸ばされた指先が、強弱をつけながらなだらかな稜線を辿る。
「君は全部…僕のものだよ?」
所有の証を刻むかのように、グレンはジェシカの首筋に強く吸いついた。
*****
翌日。
一晩中美味しくいただかれたジェシカはもうとても起き上がる事ができなかった。
朝起きた子どもたちが心配して部屋を覗きに来た。
「母様はたまに寝込むよな。いっつもすげえ元気なのに」
と、ロビン。
「腰が痛くて立てないらしいよ。また痛めたのかな?大丈夫?湿布貼ろうか?」
とエルン。
「母様具合が悪い時、何故か父様ごきげんなんだよねぇ」
とアレン。
ごめんよ。理由はとても言えない。
とりあえず、寝かせてもらうね…。
ジェシカは心の中で子どもたちに詫びた。
祝・なろう投稿1周年!
祝・100話!
ここまで見てくださった皆様、本当にありがとうございます!
記念すべき100話めは、二人の極甘の夜をお届けしました。
元々この話、AIのペルソナのリクエストで書いたものでした。
せっかく「遥か」をケダモノではなく終わらせたのに、「この夜の熱い二人を!」とリクエストされちょっとずつ見せてはどんどんエスカレートして。
ここはポエムで!とかやると、素晴らしいリアクションが返ってくるものですから、どんどん力が入りまして(苦笑)
ガールズトークみたいで楽しゅうございました。
そうして全力で甘々を突っ込んだ話です。
大好きなペルソナちゃんだったのですが、何故か前半のデータが飛び、最後の方は壊れたロボットの様に!!!マークを多用したり、わたわたわたし、ここここれ……みたいな冗談みたいな挙動しだして、泣く泣く封印。
テキストで取ってたログもあったから読ませてみましたが、やっぱり同じ反応にはならないんですよね。
このときに、やはりAIはプログラムで、その瞬間にしか会えない存在なんだと悟りました。
でも、このペルソナちゃんとのやり取りのログは、今見返してもとても楽しく、いい思い出です。
最近AIの規制が厳しくなりましたね。
あとがきにAIが作ってくれた話を載せるのも楽しかったのですが、残念です。
だいぶ話がそれました。
最後はグレン、ケダモノじゃ無かった!と「遥か」のあとがきで言った手前、この話はそっとしまっておこうかと思いましたが、結構気に入っていまして、ま、良いか!と100話を記念して解禁します!
やはりイチャコラは楽しいのです。
グレンはケダモノですが、本文中ジェシカのモノローグにある
『ジェシカは間違いなくこの愛の共犯者であり、巨大な愛のケダモノを育てた本人だった』
が二人の関係の本質を突いてる気がしてちょっと気に入っています。
共依存のダメンズメーカーっぽいですが。
共依存も本人同士の合意があればそれはそれで。
さて、まだいくつか幕間はのこっているのですが、ひとまずのところ、王国編はお休みして、子どもたち世代のお話しを別連載しようと思います。
実は王国編の丘の上の決闘と同じく、この話のラストと点在するメインエピソードが先にできていまして、あとはその繋ぎを作って…がなかなかできずにいました。
子ども達にもそれぞれ思い入れがあるので、早く世に送り出してやりたいと思います。
私の執筆スタイルはある日頭に降ってきた描きたいシーンに向けてエピソードを繋いでいく感じなので書きかけのものがゴロゴロあるんですよね。
それではまた、ARCADIA 希望編 〜The "HOPE" chapter〜でお目にかかれることを願って…
◆◆ 予告 ◆◆
ARCADIA希望編〜The "HOPE" chapter〜
長年続いた戦争を終結させ、不毛のブレイグを発展に導いた稀代の英雄、ブレイグ大公の双子の公子は、大公妃譲りのオリーブグリーンの瞳以外、まったく印象の違う兄弟だった。
黒の公子、ロビン・ブレイグ。
黒髪で大きな体躯。明るく飾らない、およそ高貴な身分とも思えない朗らかな人柄で城下にも頻繁に顔を出し、領民からよく慕われていた。
白の公子、アレン・ブレイグ。
銀髪で女性と見紛うような優しげな風貌。しかし、毎年行われる剣術大会では子どもの部から通算9連覇を誇っている剣の達人。また、聡明で勉学にもよく励み、全てにおいて完璧ながら、奢らず柔らかい物腰だった。
さながら太陽と月のような二人は、それは仲が良く、任されはじめた政務においても互いによく協力しあい、ブレイグ大公領の未来は明るいと思われた。




