EPISODE 3 - 15
それが終われば、いよいよ出撃だな。
暫く待機していると、
ドローンの換装作業が終了したみたいで
今はエンジンの始動を開始していた。
終焉戦争前期で使用されていた
『F-35 ライトニング II』と言う戦闘機を
モチーフに開発された物らしいが
追加ブースターを取り付けたことにより
全長が凄い事になってるな………。
【アキトさん、お待たせしました】
眼の前のドローンを何となく見ていたら
ジャックさんから最後の通信が入った。
「いえ。こちらも、各種兵装の確認が出来たので良かったです」
【それは、良かった。では、最終確認をします】
「宜しくお願いします」
【まず、先行して2機のドローンが発進。
その10秒後に八汰烏を発進させてください。
アキトさんの飛翔と同時にドローンが
『A・O・B』を点火………。
一気に先行加速しますので、
アキトさんは、それに続く形で
『A・O・B』を点火してください】
「了解しました」
ドローンと同時に発進するものだと思っていたが
どうやらワンテンポずらすことによって
より安全にベフィモスを通り抜ける算段のようだな。
【ドローンの第一優先命令は
『アキトさんの護衛』にしていますが………。
不測の事態が起こった場合は、
すみませんが、臨機応変に
対応をお願いします】
「いえいえ。
ここまでして頂けでも十分ですよ」
【そう言って頂けると、幸いです】
本当の所、エミリーの作戦とも
呼べない話を聞いたときは、
どうなる事かと思ったが、
ジャックさんの采配のおかげで、
ある程度、万全の態勢で作戦に望む事が出来る。
それだけでも、ジャックさんには感謝しか出てこない。
ジャックさんと話をしていたら
ドローンのエンジンも温まって来たみたいだ。
そろそろ俺も準備を開始するかな。
八汰烏………。『素粒子圧縮エンジン』を始動。
ジェネレーターへのエネルギ供給を開始………。
続いて、ジェネレーターのエネルギーライン
1番から5番までを『A・O・B』に接続開始。
「『A・O・B』………。エンジン始動開始………」
八汰烏からのエネルギ供給を受け
『A・O・B』のエンジンが徐々に温まっていく。
臨界点まで後少しの所で、2機のドローンを
固定していたカタパルトが始動。
一気に加速した2機のドローンが大空に飛翔を開始した。
俺もそろそろ『A・O・B』が臨界点に達するころなので
何時でも飛べるように、八汰烏を前屈姿勢にする。
【それではアキトさん………。ご武運を………】
「ジャックさん達もお気を付けて………。
アキト!八汰烏!!発進します!!」
その言葉と合図に、八汰烏を固定していた
カタパルトのロックが外れ急速に加速を開始する。
徐々に機体が浮上して来た所で、
『A・O・B』を点火………。
第一加速を経て、俺も大空に飛翔を開始する。
ここから暫くですが
アキト視点と朱音視点に分けて話を
進めていきたいと考えています。
本当は交互に書きたいのですが、
如何せん不器用なもので、
それをやると恐らく意味が
分からなくなりそうなので
いっその事、一気に進めては
また別視点で~みたいな感じで
やらせていただこうと思います。
読んで頂いてる方には、
ご不備をお掛けしますが
ご了承いただけましたら幸いでございます。




