プロローグ 星を抱く女神
世界を眺めるのが好き。
理由は簡単。
人と人が交じり合うと、時に私の想像していない変化を見せてくれるから。
人も好き。
これも、理由は簡単。
操るのが難しい心、感情に対して、みんな一生懸命に向き合ってくれているから。
私は、好きなものが多い。
お父様の傍にいた時も、変わらず好きなものが多い。
それはどうしてか。
理由は、少し難しかった。
前まで、考えても答えが出せなかった。
でも、今なら、私の中にはっきりとその答えはある。
嫌いなものができたから。
一つ、嫌いなものができたせいで、好きなものが多いことに気付いた。
天使が嫌い。
いつも、いつだって、偽りの顔で私たちに近付いて、牙をむいてくる。
人も心を持っているから、同じかもしれないけれど、天使はお父様を殺してしまった。
私は、天使に何もかも奪われた。
奪われて、太陽も、体の一部すらも失って。
世界を、星を抱くしかなくなった。
地上に、私の光は届かない。
あぁ、でも、これだけは言える。
花園で、あなたに会えた時と同じ。
今の私は、きっとあなたで保ってる。
あなたの中で、あなたを守ることができて、そのおかげで星を抱けている。
また、いつか迎えに来て。
いつまでも、いつまでも、私はあなたのことを一番に想っているから。




